スティーブ・ヴァイのニュー・アルバム"The Story of Light"の中の1曲、"Wheeping China Doll"に関する日本の音楽雑誌のインタビューでは、この曲の最初のメロディが「荒城の月」を思わせるとインタビュアーから言われていたヴァイ先生、10月号のギターマガジンでは、「たしか昔、アルカトラズであれを弾いたことがあったんじゃないかな」と仰っていました。
そこで早速、アルカトラズ時代の動画を探してみると、ありましたよ!
1984年10月の来日公演の映像と思われます。最初から6分20秒くらいのところから「荒城の月」が演奏されています。
スティーブ・ヴァイ 84年 アルカトラズ来日公演
おお!ヴァイ先生がステージから降りて走ってる!日本のお客さんへのサービスで、「荒城の月」を演奏していたんだと思いますが、「荒城の月」は同年1月のアルカトラズ来日公演でイングウェイ・マルムスティーンが演奏して受けが良かったから、インギーの後任だったヴァイ先生も演奏することになったのではと想像します。
イングウェイ・マルムスティーン 84年 アルカトラズ来日公演
ここまできたところで、「荒城の月」自体に興味が沸いてきたので調べてみました。
1967年にアメリカのジャズ・ピアニストの Thelonious Monk がジャズ・アレンジしてアルバムに収録。1978年にドイツのメタル・バンド Scorpions が東京公演のライブアルバム Tokyo Tapes に収録。スコーピオンズはヴォーカル入りです。きちんと日本語で歌っています。前半のヴォーカルは悲しげでパワフル、これにより中盤で入ってくるバンド演奏が一層ガツンときます。ロックしてるわぁ。
Thelonious Monk - Japanese Folk Song
Scorpions - Kojo No Tsuki (Budokan) 1979
ジャズからメタルまで幅広いアレンジが可能な「荒城の月」ってスゴイ。私が小学校で習った記憶では悲しい歌だなぁ、という程度だったのですが、ヴァイ先生曰く「パワフルなメロディ」ゆえに様々なアーティストに演奏されてきたのでしょうね。