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ポール・ギルバート 「日本語を学んでギター教室の生徒たちの苦労が分かった」

Ibanezとの契約25周年を記念したシグネチャー・モデルの発売に合わせ、NAMM 2014の会場にやってきたポール・ギルバートがArtistWorksと取り組んでいるオンライン・ギターレッスンについて、インタビューに答えました。

楽しそうに、かつ熱心にオンライン・ギターレッスンの仕組みや良さを語っているポールが終盤に興味深いことを言っていましたので、一部を和訳してみました。
日本語学習の苦労がギター講師活動に役立っていたんですねぇ~。やっぱりポールはいい人だ。

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もし自分が若い頃にギターのビデオ・レッスンを受けることができるなら、11歳の時にヴァン・ヘイレンのファースト・アルバムが発売されて、僕に多大な影響を与えたから、エディ・ヴァン・ヘイレンだな。

でも、素晴らしいプレイヤーと素晴らしいギター教師というのは同じとは限らないんだ。

例として話すと、18歳でGITの講師になったとき、僕は自分に凄く自信があったんだよ。クラスを受け持って、「よっし、皆やるぜ~。こうやって弾いてみろ!」なんてクラスで弾いて、自分では皆のヒーローになった気分だった。!でも数週間後、教務から呼ばれて、生徒から苦情が来ているって言われたんだ。凄くショックだったよ!僕はパフォーマーであって、教師ではなかったんだと反省したよ。すごく勉強になった。

僕の人生で自分が得意でないことを勉強したのは、日本語が初めてなんだ。それまでは、上手く出来ないことは、途中で習うのをやめてしまっていた。でも日本語は諦めずにずっと勉強しているよ。日本語を勉強するのにはとても苦労している。

ギタープレイに関しては沢山練習し、自分には学ぶことが凄く自然で上達していったのに、日本語は上手くいかない。日本語は何人もの先生に習ったけれど、上達しなくて、ギター教室の生徒たちの苦労が良く理解できたよ。

同時に、自分がどういう風に先生から教えてもらいたいのかってことにも気付いた。だから僕はそれをギター教室で生かしたい。上手く弾けないからって生徒に諦めて欲しくない。誰でも苦労するんだ。僕は彼らの手助けをしたいんだよ。

誰だって幾らかのプライドがあるし、動画で「俺はこんなに弾けるんだ!」って自慢したいものさ。僕も日本語の授業でいきなり難しい文章を言って、皆を驚かせようとしたから。だから、生徒が難しいフレーズに挑戦して諦めてしまうフラストレーションも分かる。学ぶことは楽しくなくちゃいけない。だから僕はとてもシンプルなフレーズを弾いても、こんなにパワーがあってハートのあるプレイがあるんだって教えたいんだ。

僕にとってNAMMは感謝の気持ちを伝える場なんだ。(新製品のチェックをしに来る場じゃなくてさ)僕は幸運にもIbanezという素晴らしい楽器メーカーと長年やってこれたから、全てのスタッフに会って、「今までありがとう、今年もよろしく」ってお礼を伝えたい。マーシャル、アーニー・ボール、ディマジオに対してもね。