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レブ・ビーチ 「悪いけど "Mistreated" は俺の曲さ」

レブ・ビーチが米ラジオのインタビューに答えました。(収録はツアーリハーサル直前のようです)複数のインタビューにいつものレブ節で答えていましたので、それらの内容をざっくりまとめて和訳しました。モノマネも沢山披露してくれており、本当にこの人のインタビューは面白いです。(インタビュー音源 1 2 3

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Whitesnake のニュー・アルバム "The Purple Album" が発売されました。レコーディングはどうだったのでしょう?

素晴らしかったよ。デヴィッドが選んだ曲はどれも最高だった。彼のアイデアはこれらの曲を2本の強力なギターとダブル・キックのドラムで"スネイク化"するってことだった。スティーブ・ヴァイがいた頃のようなビッグ・プロダクションの入ったバンド・サウンドになるよ。

リッチー・ブラックモアのパートをプレイすることはどうでした?

大昔にWingerで Deep Purple のオープニングをやったことがあるんだ。皆が「ブラックモア最高!」ってサインを持ってて、俺が自分のソロを弾こうとしたら「お前は下手くそだ!」って言われたよ。厳しかったね。

誰もリッチーのようなプレイは出来ない。彼は自分のプレイを完璧に聞いているし、彼のプレイはルースなようでいて、その音といったらまるでパガニーニ(イタリアの技巧派ヴァイオリニスト)を学んだみたいなんだ。俺はああいうプレイはしない、できたら良かったと思うよ。

リッチーのプレイもトミー・ボーリンのプレイも研究したけれど、彼らの曲を弾きながら彼らのプレイは頭の片隅にあっても、俺は自分のプレイをした。DOKKENでジョージ・リンチのソロを弾きながら、俺の音を出してたのと同じさ。

アルバムの中では "Mistreated" が好きだ。悪いけどあれは俺の曲さ。(笑)俺はストラトを買いに行って、自分のいつもと違うブルージーな面を出そうとしたんだ。地元のピッツバーグではブルース・バンドをやってるんだぜ。あの曲はブルージーで歌詞がいいし、デヴィッドの歌声が際立っているんだ。

デヴィッド・カヴァデールやトミー・アルドリッジのようなレジェンドと仕事をしてきてどうです?

彼らは確かにレジェンドだ。ライブで "Still Of The Night" をプレイしてデヴィッドがあの高音を出す時は髪が逆立つのを感じるんだ。俺の高校生からの夢が叶ったと思うよ。

トミーはいつも高いエネルギーでバンドを引っ張ってくれる。彼は60年代からやってるんだ。彼の歳なら普通はプレイがスローダウンするけどそんなことはない。アルバムではベストのプレイをしている。まるで彼がパット・トラヴァースのライブアルバム(当時のトミー29歳)でしていたようなプレイだ。

彼からランディ・ローズの話を聞いたことは?

もちろん。ずっとツアーバスで一緒だからさ。ジーの話は沢山聞いたよ。面白い話をしてくれる。まるで悪ガキたちの話みたいさ。あのランディの事故のとき、彼は飛行場にいたんだ。いつもランディを褒めてる。

アルバムの中で好きな曲は?

断然、"Mistreated" が好きさ。このレコーディングの日、すごくナーバスになって、自分を落ち着かせるのに暫くかかったんだ。デヴィッドに(モノマネで)「レベル、落ち着け。君の仕事に十分時間をかけていいんだ」って言われたよ。(笑)

あと "Holy Man" はBostonを思わせるダブル・ギター・ソロがあって "Hitch A Ride"みたいだ。"Lay Down Stay Down" もクールだ。リフのあるクールな曲が多いんだ。俺はリフ・ガイだからさ。Wingerにも全曲リフがある。俺とキップが書いてるからさ。

アルバムではボーカルもとっています。

ああ、グレン・ヒューズのパートは全部俺が歌ってる。"The Gypsy" "You Keep On Moving" は全部俺とデヴィッドの声だ。ライブで歌いながら弾くのは大変だから練習してるよ。それにライブには優れたボーカリストのミケーレ・ルッピ(キーボード)もいる。彼はイタリアでWhitesnakeのカバーバンドで歌ってたから曲も全部知ってるんだ。

ジョエルとのプレイはどうでした?

ジョエルはバンドにとって完璧だよ。彼は楽譜が全部読めるミュージシャンだし、ドラッグはやらない、酒は飲まない、夜6時まで何も食べなくても平気とか、とにかく素晴らしいのさ。

彼がスタジオにやってきた時、彼はすっかり曲を覚えてた。俺なんて覚えるのに何ヶ月もかかったってのにさ。

ソロを弾いてくれって言ったら完璧に弾くわ、それをダブルするって言ったら完璧なダブルを弾くし、別のソロを弾くっていえばまた別の完璧なソロを弾く。彼はソロの長さなんて関係なく、完璧に弾けるんだよ。彼はギタリストとして熟練してる、恐ろしいくらいさ。それにいい奴なんだ。

ダグが脱退したのには驚きました。

少しだけな。ダグとは話をしたんだけど、彼の選択は良く分かるよ。彼は息子をとても愛しているから、1年留守にしたりしたくないんだ。彼にはベガスでいいショウの仕事があるしね。

Whitesnakeで新しいスタジオ・アルバムの予定は?

あるといいね。デヴィッドとは空き時間にちょっとした作曲もしてたんだ。デヴィッドがギターを手にとってリフを弾いてくれたり。デヴィッドは俺が曲を書くことを知ってる。俺とキップの作曲風景のビデオがあるからさ。
(訳者注:それは恐らくWingerのアルバム "Better Days Commin'" のデラックス・エディションに付属しているメイキングDVDと思われます。それをデヴィカバ様が鑑賞したとは!)

それに彼はジョエルが曲を書くことも知ってる。これから当分はツアーだけど、いつか出来ればいいと思う。

Whitesnake と Winger のレコード製作でのアプローチの違いは?

Whitesnake で俺は1枚アルバムを作っただけで、今までの俺はスタジオに行って自分のパートを弾いて、ビール飲んで帰るだけだった。作曲はダグだったから。

Wingerでは俺とキップが曲を書いてるから全く違う。朝10時からスケジュール通りにやって、基本的には1日で1曲作るんだ。俺はリフを書くのが得意だし、キップはアレンジが上手い。キップが書いたものをいい、悪いって判断してくれるのさ。
(選んでいるときのキップのモノマネが入る、上手い!)

あなたとキップは正反対のタイプですね。

ああ、俺とキップはまるで正反対なんだ。だから上手くいくんだよ、レノンとマッカートニーみたいに。俺は子供の頃からステージに出て歌って踊ってた(歌いだす)、ショウマンだけど、キップはもっと後ろに引いて構えてるタイプさ。

9月にはWhitesnake のツアーが少し休みになるから、キップとWingerの新曲を書くつもりだ。前の作品は10日で書いたから、俺がリフを書いて、キップがアレンジしてくれるだろう。キップは俺なんかには想像もできない、クラシック仕込みのアレンジをしてくれるのさ。

Whitesnakeでプレイしていて大好きな曲は何ですか?

それは勿論、"Still Of The Night" さ。スティーブ・ヴァイWhitesnakeに入った当時、いつ "Still Of The Night" をプレイするんだ?ってばかり言ってたそうだ。彼はあれを弾きたくてバンドに加わったんじゃないかってくらいに。(笑)

今までで最高の体験ってどんなことですか?

ギター・ヒーローに会ったって話なら、ジミー・ペイジはよくショウを見に来てた。俺はAerosmithの大ファンなんだけど、彼らのオープニングをやってた時、ブラッド・ウィットフォードが見に来たんだ。彼は俺のモニターにプラグ・インして俺のモニター・ミックスを聞いたんだ。最高さ!俺のギターを持ってだぜ!俺のモニターはいい音なんだ、モニターのエンジニアにはピーター・フランプトンのライブ・アルバムを聞いてもらって、あの音を作ってもらうからさ。彼はショウを最後まで見てくれた。

ブライアン・メイが俺の側からショウを最後まで見ていってくれたこともある。8万人規模のショウだった。最高だよ、俺は完璧に弾いた。ブライアンがいて失敗なんてするわけない。彼は最後にやってきて、素晴らしかったと言ってくれたんだ。あの時こそ、俺は本当にやったなって思ったよ。

"Black Magic" は技巧的でギタリストには最高にクールな曲です。まだプレイしていますか?

もちろん。地元のバンドでは弾いてるし、皆あの曲が好きだから。ビリー・シーンにベースを弾いてもらって俺のニュー・アルバムにも入れたんだ。あれはまだ子供の頃に書いた曲さ。Wingerでキップはああいうビートの曲をやらせてくれないんだ。DOKKENぽいビートだよね。

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確かに、"Mistreated"のギターソロはWingerのレブを垣間見るようなレブソロで、これがWhitesnakeのライブで聞けるとは感涙ものです。
Winger ニュー・アルバムに向けた作曲が9月に開始というのも嬉しいニュース!さらにソロ・アルバムの話も登場しました。ソロはいつになったらリリースされるんでしょうね。(半分諦めモード)それにしても、"Black Magic"が収録されるとは!

話の端々にバンドやアルバムの名前が出てきて、レブが聞いてきた音楽をチェックできるという意味でも面白いインタビューでした。