Whitesnake のジョエル・ホークストラは単身でクルーズ船に乗り込んでおり、恒例となっている午前のアコースティック・ライブ他、2つのショウにゲスト参加、他イベントに登場していました。
2月24日 午前10時半前くらいに会場に着くと、ステージではサウンドチェックの最中でした。前年と同じく、Y&Tのリズムセクション、ブラッド・ラング(B)とマイク・ヴァンダーヒュール(Dr)がバックを務めています。
ジョエルのライブ アコースティック ショウは毎年様々なゲストが登場するのですが、今年は誰が参加するのでしょう?昨年はキップ・ウィンガーが "Oh Darling" を歌ったり、Night Ranger が乗船していたので、ブラッド・ギルスとのツイン アコースティックが実現していました。だったら今年はレブ・ビーチ出て来い!!
昨日キップから今年も歌うと聞いていたし、ジョエルの盟友 ジェフ・スコット・ソートは登場するハズです。
ワクワクしていると、ステージにキップが登場し、ジョエルと何か話している。ジョエルの肩を叩いて去っていくキップ。いつもなら観客にも手を振るキップなのになぁ、と思っていたら、後で分かったのですが、ノドの調子が悪く、今夜の Winger ライブを控えていたキップはゲスト出演を断っていたのでした。
「こっち、こっち」とジョエルに呼ばれて、数人のファンと共にステージ右手に行くと、ステージには白いテーブルクロスを掛けた台があり、そこにピッチャーがのっています。これね、Bloody Mary!ジョエルが氷を入れたカップにカクテルを注いでくれて受け取ります。多分タバスコか何か入っていてスパイシー。結構美味しいじゃん、これ。
ライブに行ってアーティスト本人からお酒注いでもらえるというオマケ付きのステージは他の船内ライブではありません!多分どこのライブ会場でも!
ライブは始めバッキングトラックを使って、ジョエルのソロアルバム "13 Acoustic songs" からのインスト曲が演奏されていきました。午前の日差しの中、海の風を感じながらカクテル片手に心地よい音楽が続きます。
最初のゲストは SOTO のベース プレイヤー、デヴィッド Z。彼はTSOでジョエルと同じEASTチーム、一緒にツアーした仲良しバディです。SOTO のステージでの彼は素晴らしかったので、6弦ベースの彼との "Christmas Jazz" はこれまた心地よい。
次は Poison の "Every Rose Has Its Thron" をアコースティックのアレンジで。ジョエルのアレンジはとても美しいです。これは彼のYouTube チャンネルでもチェックできます。
次の2曲はバンドを迎えてジョエルが歌ってきました。そうそう、歌うとこういう声なんだよね。シンガー向きではないねぇ…
次に登場したゲストは Queensrÿche のシンガー、トッド・ラ トール。彼とジョエルは友達だったの?どういう繋がりなんだろう?曲は "Love Ain't No Stranger" で、トッドいい声。Queensrÿche のライブ見ておけば良かったと後悔です。ギターソロのアコースティック アレンジも聞き応えあり。
次はジェフ・スコット・ソートが登場。スヌーピーのTシャツ着ててかわいいゾ。HR/HMシンガーのオフスタイルがこれなんだ~(笑)曲はアレをやってくれ~と念を送っていると、
「ニュー・アルバムの曲をやらなきゃもったいないからね。実際これがライブ演奏するの初めてなんだよ」
"Until I Left You" きた~!何度もジョエルにリクエストしていた甲斐があったというもの。ジョエルのロック・プロジェクト Joel Hoekstra's 13 のアルバム "Dying To Live" からの初ライブ演奏を聴くことができて本当に嬉しい。バックコーラスがんばってるじゃない!
演奏後にお互いをねぎらう2人。後で聞いたのですが、ジェフの歌と合わせたのはこのステージが初めてだったそう。そっか、リハーサルの時間ないよね、わぉ!
「ジェフにはこのアルバムを作るのに大きな借りがあるんだ。あのアルバムのEPKをYouTubeで見た人いる?あれを撮影してるのはジェフなんだよ!(笑)僕のはビッグな予算があるようなプロジェクトとは違うから、ジェフが本当に助けてくれた。
相棒、ありがとう。今夜は6時からジェフのライブがあるから、皆で見に行って欲しい」
「彼も登場するよ、俺に借りを返すんだって(笑)」とジェフ
「ああ、彼とジャムする予定だ。ジェフは世界有数の素晴らしいロック・ボーカリストだよ」
「後で20ドルやるよ(笑)
彼が今シーンを駆け上っているのは、もちろん俺の共演した中でも最高に優れたミュージシャンだということと、彼が人間的にも世界で最もいい奴の1人だからなんだ」とジェフ
この2人の会話いいね。うん、ジョエルがとんでもなくナイスガイだってことはよく分かったよ。
ステージにはジェフの紹介で SOTO のリズムギター/キーボード/コーラスの BJが上がりました。SOTO のライブで、BJがシンガー級の声の持ち主であることは分かっていたので、これは楽しみ。
ジェフの声で聞く"Here I Go Again" いいじゃないのぉぉぉ~~~!!! 確か、SOTOでツアー中のジェフは風邪をひいて、一時期はノドが厳しかったハズ。しかも今夜は自身のバンドのライブがあるのに、2曲歌うとは、友情の成せる技。
ライブでは曲の合間にくじ引きの当選者にジョエルのソロアルバムやピック、サンプルTシャツなどをあげるという "Free Shit" 企画をやっていました。しかもクジ引きを持ってくるのは水着のお姉さん2人。(これは今年かららしい)
カクテルサービスといい、フリーギフトといい、彼は自分のライブに観客に来てもらえるようずいぶん工夫しているんだなぁと感心。観客を参加させ、楽しませようという姿勢を強く感じます。彼はショウの後にもカクテルサービスやサイン/写真に応えていました。
だから毎年クルーズに参加してこの小ぶりなショウを見に来る人もいるんだね。彼は長年苦労してきた人だから、ライブの機会や観客を大切にする姿勢が現れてる。頑張れ、ジョエル。応援してるよ。
2/24 セットリスト Joel Hoekstra's Bloody Mary Jam at Pool Stage 11am
01. Great minds
02. 3 Trees
03. Twigs
04. Northlight
05. Christmas Jazz (Trans Siberian Orchestra cover f/ David Z)
06. Every Rose Has Its Thron (Poison cover)
07. The Wind Cries Mary (Jimi Hendrix cover)
08. Sunshine Of Your Love (Cream cover)
09. Love Ain't No Stranger (Whitesnake cover f/ Todd La Torre)
10. Until I Left You (from the album Dying To Live)
11. Here I Go Again (Whitesnake cover f/ Jeff Scott Soto)