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Generation Axe Tour ヴァイ、イングヴェイ、ザック、ヌーノ、トシンでG3を超えた!?

 Generation Axe Tour のプレスリリース、2月にコレを見て仰天したギター・ファンは多いのでは?何しろ、スティーブ・ヴァイイングヴェイ・マルムスティーンザック・ワイルド、ヌーノ・ベッティンコート、トシン・アバシ の5人が集まってギターツアーをやるということなのだから!

G3形式のライブをやるということなら、人数多すぎない?しかも地球上最強の俺様貴族もいるんだよ?このメンツにトシンかぁ、1人毛色が違うなぁ。などと最初は思いましたが、とにかくワクワク感は募るばかり。

このラインアップですが、昨年12/12にロスで行われたトニー・マカパインの病気治療のためのチャリティ・ライブ The Benefit for Tony MacAlpine のメンツがベースになってる?ヴァイ先生とザックとヌーノはここで共演しています。

2月には久しぶりにヴァイ先生とイングヴェイが共演する機会がありました。2/19にフロリダで行われた Guitar Gods Festival です。こちらは翌日から出航した AXES & ANCHORS CRUISE にイングヴェイが乗船、2/22に出航した Monsters Of Rock Cruise にヴァイ先生が乗船するため、両雄がフロリダに集まっていたから実現した企画カモ。

トシンと他のプレイヤーとの接点はなさそうですけど、ヴァイ先生とトシンは、チャリティのライブなどで何度も共演しています。この2人はIbanezのつながりもありますもんね。

Generation Axe Tour の初日は4/5のシアトル。どんなショウになっているのか、動画が上がってくるのを今か今かと待ちました。ネット系の音楽メディアもこぞって当日の模様をレポートしていました。ツアーが進み、多くの動画がアップされ、ライブレビューが出始め、断片的だった情報がまとまってきたのを整理してみました。

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Generation Axe  ステージ進行表

1. 全員で登場、Bostonの "Foreplay" を共演

2. トシンがステージに残り、自分のセットを演奏
   ステージに登場したヌーノと "Physical Education" を共演

3. ヌーノがステージに残り、自分のセットを演奏
  (アコースティックの"Midnight Express"含む)
   ステージに登場したザックとCitizen Cope'sの "Sideways" を共演

4. ザックがステージに残り、自分のセットを演奏
  (1曲ではステージを降りてギターを弾きながら客席を歩く)
   ステージに登場したイングヴェイと "Little Wing" を共演

5. イングヴェイがステージに残り、自分のセットを演奏
   ステージに登場したヴァイ先生と "Black Star" を共演

6. ヴァイ先生がステージに残り、自分のセットを演奏
  ("Building the Church" ではトシンがリズムギターを担当)

7. ザックとヌーノが再登場し、4人で The Edgar Winter Groupの "Frankenstein" を共演
   イングヴェイが加わり、Deep Purple の "Highway Star" をイングヴェイのボーカルで共演

以上、3時間超のセット

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このライブ構成、良く考えてある!ギターファンがこんなの見たいなぁという気持ちを憎いほど分かっているセットじゃないでしょうか。G3ツアーを長らくやってきたヴァイ先生だからこそ、さらにこういうのがオーディエンスを沸かせると分かっている気がします。

もちろん各プレーヤーのソロ・ステージは見たいけど、共演シーンはもっと見たい!というニーズにオープニングから全員登場で応えてくれて、各人のセットの引継ぎ時にも2人ずつの共演があって、最後は全員でジャムという筋書き最高です。ヴァイ先生ったらG3を超える新たな企画商売見つけちゃった?(笑)

このツアーで一緒になってからヌーノはヴァイ先生と親しくなったようで、プロモーションのためのTV出演も一緒でした。こちらのレビュー記事によると、ヌーノのステージが一番MCが多いようで、こんな面白いことも話していました。

「このツアーでのギャラや、ギタープレイヤーのエゴとかいろいろとどうなるのかをスティーブに聞いたら、彼の答えは「プロモーターとはもう話がついていてね、音数に基づいて払うよ」ってことだった(笑)」

ヌーノは Extreme の楽曲や持ちネタからのメドレーをプレイするのですが、このアイデアYouTubeで見かけたファンの作ったビデオからいただいたそうです。それはファンの少年が思うヌーノのベストパートやソロを集めて作ったものだったそうで、ヌーノは自分が考えるバージョンのベストなメドレーを作ったそう。(下のビデオでも話しています)

4/21のフロリダ、オーランド公演では、プリンス急死を受け、ヌーノが敬愛していたプリンスへの追悼を込めて "Purple Rain" を歌っています。

「これは俺のワガママな頼みだけど、どうか聞いて欲しい。今夜これから思い切りギター曲を弾きまくる前に、ほんの少しだけでいい、これを聞いて一緒に歌って欲しいんだ。俺は大切な人を亡くした。彼とは知り合いでもないけれど、俺の人生に大きな影響を与えた人だ」

また、ヴァイ先生も同日の公演で、"Tender Surrender" の演奏をプリンスに捧げています。MCによると、プリンスのミネソタにあるスタジオから大量のブートレッグを入手したそうで、それを掛けてみたら "Tender Surrender" という曲があり、自分の曲が演奏されていたことを知ったそうです。

この発見に大喜びでヴァイ先生は皆の部屋のドアを叩いて、「これ見てくれ!」と言いにまわったそうです。(何とも微笑ましい!最初に部屋のドアを叩かれたのはヌーノかな!)そして演奏の直前にヴァイ先生がステージからプリンスにかけた言葉が粋でした。

"But hurry up back! Because we need you to reinvent music again."

「でも急いで戻ってきてくれ。音楽をもう一度変革するのに君が必要なんだ!」

ヴァイ先生は "For The Love Of God" のレコーディング後に使ったギターをプリンスにプレゼントしたという話を読みましたが、2人に親交はあったのでしょうか。