Stay Together

Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

ジョー・サトリアーニ & スティーブ・ヴァイ From Surfing To Shockwave Part 1 of 3

今週は約4年前の動画を取り上げます。

このビデオシリーズはジョー・サトリアーニのアルバム『Shockwave Supernova』のプロモーションとして企画された対談で、ラジオ番組を予定して収録されたようです。2人の幼少期の思い出とともに語られる様々なエピソードは興味深く、大好きなビデオです。

今回、見直していてやはり楽しいので、2人の会話を和訳してみることにしました。

 

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SV:私のメンターであり、友人であるジョーを紹介しよう。やあ、調子はどう?

JS:とてもいいよ。君は?

SV:とてもいい。私たちは私のスタジオ、ハーモニー・ハットにいるんだ。

JS:素晴らしいスタジオだ。外見の美しさだけでなく、ここに来る度にここでアルバムを創りたいと思うんだ。問題はどうやって君を追い出すかってことさ。

SV:ハハハ!じゃあこうしよう。私が君のツアーとギターキャンプをやっておくから、ここに来てアルバムを創ったらいい。(笑)私たちの人生のほぼ全てが椅子取りゲームを一緒にやってきたようなものじゃないか。一緒に初めてやったときのことを覚えているよ。

JS:ウェストベリーでのことだな。

SV:そう、1972年。私がギターをプレイすると決めたときだ。Led Zeppelin の "Heartbreaker" を聴いて以来、ずっとしたいと思っていたんだ。そして2軒隣のジョー・サージオの家に行ったら、彼はギターを持っていて弾いていたんだ。私の町の同じ通りにいる子が実際にギターを弾けるだなんて信じられなかった。それで「この町一番のギタープレイヤーじゃないか!」と言ったら「僕が上手いなんて思うなら、僕のギターの先生、ジョー・サトリアーニに会ってみろよ」と言って君の電話番号をくれたんだ。そうやって始まったんだよ。

JS:ああ、そうだった。私のベッドルームで教えたんだった、あんまり厳しくしてなかったらいいけど。

SV:皆には理解してほしいのだけど、私にはギターを学ぶ上で「ヴァイ・アドバンテージ」があったんだ。私はジョーと3フィートの距離で3年間ギターを教わったんだよ。そして、君は厳しい教師だったよ!キツイというのではなく、厳格で私が様々な基礎的な事柄を学ぶことを期待していた。私は物事を暗記するのが苦手だったんだ。今でもまだ君にみせなくちゃならない課題が残っているんだ。(笑)

JS:君は優れた生徒だったよ。必ず大物になると思った。私はとても恵まれた教師だったよ。だってヤル気のない生徒なんて欲しくないから。創造力という動力を持ち、技術もあって更に聴く才能もあった。そういったミュージシャンとして求められる能力の全てを君は持っていた。君が成し遂げたことを振り返れば、驚異的だよ。

SV:私たちは高校で同じ音楽教師に教わったよね、ビル・ウェスコット先生。ビルのことを話して。

JS:彼がどうしてカールプレイス高校に赴任したのかは知らないのだけど、優れたジュリアード卒のピアニストが小さな公立高校にいた。クラスにはヘヴィ・メタル好きの子供が何人もいて、私と私の友人に君も。私たちはただ Black SabbathLed Zeppelin をプレイしたいだけだった。

けれど彼は生来の才能によって、どうにか子供たちの心に火を灯し、音楽の秘密を知りたいと思わせたんだ。どうやってやんちゃな子供たちを黙らせ、椅子に座って授業に集中させたのか不思議だよ。そして彼は私たち、一握りの生徒を彼の知識に魅了したんだ。私は今でも思うんだ、彼が私たちに授けた音楽の秘密というのは、素晴らしい音楽理論、数百年に渡って学び受け継がれた音楽創造のながれで、それを彼は小さな公立高校で教えてくれたんだ。そして私たちはその知識を学び、地下の自分の部屋で Black SabbathLed Zeppelin をバンドでカバーしていた子でありながらその知識に夢中になったんだ。

SV:私もその授業全てを学んだよ。先生は素晴らしく才能のある人だった。彼は譜面を書いて、それを逆から演奏するようなことをしたんだ。彼は優れた音楽理論を教えてくれたけれど、私はそれをギターには応用できずにいたんだ。君に出会うまでは。君は彼が私たちに教えてくれたことをギターで見せてくれた。君がギターを始めたのはジミー・ヘンドリックスが亡くなったときだったよね?

JS:ああ、フットボール・チームに入っていたんだけど、部室から出るときにチームメイトから「お前が夢中になってたミュージシャンが死んだぞ」って聞いたんだ。

SV:彼が存命のときから音楽を聴いていたんだ?

JS:ああ。姉たちは60年代の音楽に熱中していたから、お下がりのレコードを私にくれたんだ。それで全部聴いていたよ。だからその頃には完全なヘンドリックス・マニアだったんだ。訃報を聞いてショックに打ちのめされ、フットボールを辞めてギタープレーヤーになることを決めたんだ。想像してみてよ、イタリア人家庭の夕飯の席で立ち上がって「みんな、僕はギタープレイヤーになる!」って言ったんだから。

SV:ハハハハハ!

(Part 2 につづく)

 

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以前にもこの動画シリーズの1つを取り上げましたが、1部の内容をピックアップしたものでした。その記事はこちら。

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