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アンディ・ティモンズ Part 2 「僕はとても強い人間だけど、同時に傷つきやすい人間でもある」

アンディ・ティモンズが応えたメンタルヘルスのインタビュー続きです。

アンディがこの病といかに向き合ってきたか、自分らしく前を向く境地に至るまでを誠実に話してくれています。落ち込んだときに一読すると得るものがあると思います。平時に読んでも泣けました。

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当時の僕には別の依存レベルのことが起こっていた。背中に痛みを抱えていて、概して不安性の気があることも手伝い、飛行機移動に過度な不安症になった。背中には痛み止め、旅行用に不安症の薬を処方された。僕は東南アジアと欧州に頻繁に行っており、睡眠薬も必要だった。

そしてもちろん、ライブの後は輪に加わるから、アルコールを飲む。聴覚過敏が酷く、精神的には最底辺にあった。帰宅すると、薬を処方した開業医のところへ行き、時間を掛けて苦しんだけれど断薬した。

酒を止めるのは難しくなかった、難しかったのはアルプラゾラムだ。その抗不安薬を断つのは本当に大変だった。とても優れた精神科医を通じて、(その医者は抗うつ薬を処方し、僕は今も服用している)素晴らしい心理学者の助けで、僕は問題を識別し取り組めた。

そして同様に素晴らしい聴覚専門家のおかげで僕はその時期を乗り越えたんだ。友人のオリヴィア・ニュートン・ジョンが言っていたように「以前よりも強くなった」。聴覚治療で耳鳴りは軽減され、聴覚過敏は治った。

僕は自分のメンタルヘルスの問題を一度も話してこなかった。そういう話は出てこなかったから。誰にも期会を提供されなかったし、僕自身も公にする気はなかった。この話題はギターキャンプのマスタークラスで出たんだ。僕は聴覚問題と鬱について長い話をした。機会を与えられ、僕にとって話しやすい場だったからね。

このインタビューの話が来たとき、僕は一瞬考える時間が必要だった。「公の場で僕はこれをシェアしたいのか?」と。あのマスタークラスでの肯定的な反応を思い出したよ、メールでもらったんだ。「話してくれてありがとう。私も鬱で苦しんできました。あなたのような人もそうだと知ったことは助けになります」

僕は長年の間、実に恵まれていた。家があり、勤勉に働いて、家族を養うことができた。恵まれていない人は沢山いる。

妻には1994年に出会い、1996年に結婚した。彼女はそれ以来、これら全てを僕と共に歩んできた。とても夫婦仲は良いんだ。だから、これは僕の人生とキャリアについて話す良い機会だと思う。人というのは、無意識にある程度、自己防衛するものだと思う。でも僕は自分の人生、音楽、インタビューにおいて、偽りには成りたくないんだ。

メンタルヘルスには偏見が渦巻いている。でも最近は改善してきた。今ではアスリートなどが公式声明を出したり、オープンになってきた。一方で彼らは公にすることで、攻撃されたり、弱いとか軟弱だと思われたりもする。

最も悲しいことだと思うよ、だって僕自身はここまでやってこれた自分の強さを知っているのだから。僕はとても強い人間だけど、同時に傷つきやすい人間でもある。特に今話し合っている繊細な話題についてはね。

願わくば、例えただ1人でもこのインタビューを読んで、助けを得ても良いのだ、そうしても弱いわけではなく、恐ろしくて悲しい人間ではなく、君は普通に機能している繊細な人間であり、人生は厳しくて、僕らが打ちのめされ、落ち込むのは当然なのだと、僕の繊細さが助けになると良いな。人それぞれの状況によって要因は違うから、僕らはそれに敏感でなくてはいけない。

ギタープレイと同様だ。僕らがどんなレベルにあるにせよ、怖気づけられること、おとしめられること、また願わくば刺激することが沢山ある。僕のキャリアにおいても、僕自身であることが快適だと思えるところまで来るのに長い時間がかかった。

いつだって「優れたギタープレイヤーがやっているこれやあれやそれをできるようにならないと」という思いがある。でもそれは全く現実的ではないプレッシャーを自分自身に課してしまう。

上達することは重要だ。でも「尊敬するこの偉大なミュジシャンになることはできない。でも自分が持つ能力が何であれそれを受け入れ、成り得る最高の自分になって真剣に取り組む」こと。

陳腐で単純なことに聞こえるけれど、僕はここに至るまで人生を費やしたし、まだ難しいと感じている。まだ僕の中に不安な自分がいる。このインタビューの前にも感じたんだ。自問しなくてはならなかったよ「なぜ自分のことを話すのに不安になっているんだ?」と。

この事を余り話してこなかったのは、僕が自分を防御してきたからで、やるなら正しいプラットフォームでなくてはいけない。

GW誌とスティーブ・ヴァイとのインタビューを見たんだ。そこで彼はエゴと謙虚さと自信に対し、批判されて打ちのめされたときについて話していた。スティーブはとても知的で情熱的な人だ。とても美しくその主題を語っていた。

不安で繊細な僕の心は「あんな風に話すなんてできない。このインタビューで意味のあることなんて話せるだろうか?」と思ったよ。それを受け流して、「ありのままの僕でいい」と言い聞かせた。だから、この機会を有難く思うし、この会話に価値をもたらせたとしたら嬉しいよ。

(おわり)