パンデミック発生から何度延期されたのかわかりませんが、(4回くらい?)遂に Sons of Apollo の南米ツアーが8月9日から18日まで行われました。
フェリペがビリーの代役
7月26日にプロモーターから発表されたとおり、ビリー・シーンの代役を Angra のフェリペ・アンドレオリが務めました。
フェリペのことはメンバーが皆知っていて、今回ビリーの代役を選考する上で、最初から彼しかいないとの指名だったようです。(ロンさんがYouTube動画インタビュー内で回答)
🇬🇧 I love this unison in Lost In Oblivion! With the Sons Of Apollo in Brasilia last night.
— Felipe Andreoli (@FelipeAndreoli) 2022年8月15日
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🇧🇷 Adoro esse uníssono em Lost In Oblivions! De ontem com o Sons Of Apollo em Brasília. @SonsOfApollo1 @MikePortnoy @bumblefoot @jeffscottsoto Video by Hudbassman pic.twitter.com/FdFsGdXXsb
上の動画を見ると、このバンドでのビリーの代役だからか、フェリペは 5弦と6弦の Ibanez ダブルネックベースで弾いています!ビリーは4弦ですから、弦の本数だけでいえば、ほぼトリプルネック分!ベースのダブルネックなんてそもそもレアものだから、元々彼が持っていたのか、Ibanez が大急ぎで探して用意してくれたのか?と思っていたら、以前から彼が持っていたようです。
フェリペは腕利きだし、プログレッシブなヘヴィロックは得意分野だからSOAにマッチしていました。彼のSNSを見るとこのギグに向けて相当な準備をしている様子が伺えます。幼い息子さんが呼吸器感染症で数日入院した時もあり、回復後は病室でベース練習をしている姿をSNSで投稿しているのを見るとプロの心意気を感じました。
先ほどのロンさんの話では、フェリペは完璧に曲を覚えてきていて、むしろSOAメンバーの方が曲を思い出すのが大変だったとか。
SOA in ブラジル
SOAご一行がブラジルに到着すると彼らのブラジル人脈のミュージシャンが多く来ていた様子。
ロンさんは7日に現地で行われていたギターコンテストに Angra のギタリストのマルセロ・バルボッサとゲスト登場しました。
Angra からはマルセロとラファエル・ビッテンコートもSOAのライブに来たようです。Angra ドラマーのブルーノ・ヴァルヴァーデは現在リッチー・コッツェンのソロツアーでプレイしているのでブラジルに居ませんでした。
あと、下の動画を見ると、マイクの後ろで補助をしているのは SOTO のドラマー、エドゥ・コミナートです。マイクのドラムテックとしてSOAツアーに帯同している模様。ジェフ推薦で決まったのかな。
ロンさんのサンパウロ公演会場案内&弦交換
下の動画では、サンパウロ公演前にロンさんがライブ会場を案内してギターの弦交換を見せてくれたり、ファンの質問に答えてくれています。
通常のバンド楽屋入りよりも数時間早く1人で会場入りするロンさん。ゆっくり会場を周り、スタッフに声を掛けたり、ギターの準備をして本番前の練習をするそう。
動画中ほどではギターの弦交換を見せてくれるのですが、ツアー中でも自分で弦交換すること、全弦交換でなく、1・2弦でもなく、5・6弦だったところも驚きました。
ヴァイ先生のギターテクのトーマス式にボールエンドをヘッド側に使う方式だったこと、ペグにストリングワインダー付きだった(これは便利!)ことに更に驚きました。
南米ツアーでロンさんのギターテクを務める若者は2010年の Guns N' Roses ツアーの2週間前に同行予定だった友人を事故で亡くし、家族の励ましで傷心の中ライブを観に行き、ライブ会場で働くローディーの仕事に興味を持ったそう。あれから12年、その若者があのときのライブでギターを弾いていたロンさんのギターテクをしているというのは感慨深いですね。
なお、ロンさんはコロナ後遺症で頭が混乱したり、集中力不足になったりと一時は不安だったそうですが、次第に付き合い方にも慣れ、対処できているそうです。早く回復しますように。
SOA今後
8月18日で南米ツアーは無事に終了。しかし『MMXX』のツアーは欧州が途中でストップしていますし、アジアも未、北米も短い日程でしか周っていないと思いますので、ツアーを完了して欲しいところです。彼らの今後の予定は、
9月7日に Starmus でブライアン・メイのバンドとしてデレクとロンさん、サイモン・フィリップスがアルメニアのオーケストラと共演する予定。Starmus と言えば、ヴァイ先生が出演したとき、デレクがバンドに加わっていましたね。メイ博士との共演はこの上ない名誉でしょうから、ロンさんも楽しみだろうな。
一番忙しいマイク・ポートノイは10~11月にジョン・ペトルーシとのツアーがみっちり入っています。12月は皆さんクリスマス休暇ですよね?
そして2023年はと言うと、リッチー・コッツェンのインタビューによると、The Winery Dogs のニューアルバムは既にマスタリングまで出来ており、23年初めにリリース&ツアーの予定なのだそう。
The Winery Dogs も楽しみだけど、Sons of Apollo のツアーもきちんと完了して欲しい。(悲願)
なお、フェリペの最新ソロアルバムにはロンさん他、サイモン・フィリップスなど豪華なゲストも参加していておすすめ。