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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

スティーブ・ヴァイ 年末大説法スペシャル!25項目の恵みと感謝

先週、ヴァイ先生が年末恒例の挨拶文をファンに送りました。毎年楽しみにしているのですが、今年は驚きの超長文で、前半が来年の活動予定、後半が素晴らしい説法でしたので、この有難いお話をシェアすべく和訳しました。原文はオフィシャルサイトに掲載することが多いのですが、今年はまだ掲載されていませんので、原文のリンクが貼れません。訳文のみ掲載します。

皆さまも年末にヴァイ先生が提案したエクササイズを試してみてはいかがでしょう。

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やあ皆、

これを読んでいる皆が健康で楽しいホリデイシーズンを迎えていることを願っている。私はつい先日、Generation Axe アジアツアーから戻ったところだ。なぜだか今回は時差ボケに酷くやられてしまったのだが、ツアー自体は最高だったよ。Gen-Axeの仲間とのツアーがどんなにクレイジーで楽しいか、言葉にできない程さ。共にツアーをした仲間で彼らは最も楽しい面々なんだ。それに韓国、日本そして中国のファンは素晴らしかった。

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Generation Axe

Gen-Axeの新しいニュースとしては、次のアルバムとコンサートDVDを来年のリリースを目指し、遅々としてではあるが、私が編集に着手している。去年の北米ツアーのからの録音になる。それに信じてくれ、もうプレッジ型のキャンペーンは無しだ。うう!それに2021年に欧州でGen-Axeツアーをやるという話もあるんだ。難しいのは全員のスケジュールを押さえることだ。しかし心配は無用だ。私たちはこのツアーで共に演奏することを楽しんでいるから、何とか実現できるよう意識しておくよ。

Sound Theories

慎重に検討した結果、私がこれまでに作曲しながらまだリリースしていないオーケストラ曲を録音すると決めたので、これまでもこの先も膨大な準備作業を伴うんだ。恐らくこれまでに3時間もののオーケストラ音楽を演奏し録音したと思うが、時に楽曲が重厚で複雑なので、実際に行ったよりも多くのリハーサルが必要だった。私は演奏に全く満足していなかったのだ。それで私はこれら全ての楽曲を欧州に持ち込み、来年の夏にスタジオレコーディングすることに決めた。

過去3ヶ月くらい、私は譜面を丹念に見返し準備してきた。誤った音を正し、いくつかのセクションのオーケストレーションをやり直したり、新たなセクションを追加した。このホリデイシーズンはこの作業をして、恐らく2020年の最初の3~4ヶ月も当てる予定だ。そして2020年の5月最終週にオランダのメトロポール・オーケストラ(約70人編成)と半数の楽曲を、6月の始めの2週間で残りの半分の楽曲をアルハウス・デンマーク・ラジオ・オーケストラ(90人編成)とレコーディングする。スタジオ録音だ。

その費用は恐ろしいものだったが、私はこれまでの人生を通じてこのために貯蓄してきたんだ。これはただ好きでやっていることで、決して経済的にはペイしないだろう。だがしかし「至福を追求しろ」と言うではないか!これは私の重要な至福の1つなんだ。

この手紙をあまり長文にしたくはないのだが、このオーケストラ楽曲について私の興奮を分かち合いたいので楽曲リストを以下に記そう。前半のメトロポールが演奏する楽曲は作曲というよりむしろ既存の楽曲のオーケストレーションで、私のギターが入っている。これが私たちが取り組む予定曲だ。もちろんこのリストは変わり得るのだが、今のところ満足している。

Metropole:
Bangkok
Fire Garden Suite
Racing the World
Velorum
Whispering a Prayer
Oil of Smoke
The Crying Machine
Call it Sleep

Aarhus:
Ballerina 12.24 (4:00)
There's Still Something Dead in Here (6:00)
Expanding the Universe (40:00)
The Middle of Everywhere (24:00)
The Still Small Voice (18:00)

それに、私の「永遠の戸棚」には私が東京フィルハーモニーオーケストラと演奏した、野平一郎作曲「炎の弦」の音源がある。あれは全くのコンテンポラリーかつ不協和音に満ちた楽曲だ。確かにだんだんと好きになった音楽だが、他の何ものでも届かないあの痒みがある人にはこの曲が孫の手になるだろう。何にせよ、これを録音しミックスしたのは私が"Sound Theories Vol. 3-6"を制作するのに十分なオーケストラ曲を書いたときのためだったのだ。

ニューアルバム

ああそうだ、計画している。2020年の残りはニューアルバム制作にあてる予定だ。リリースできるのはいつか分からないが、状況は随時伝えよう。このアルバムの構想は変化して、Real Illusions の4部作中の3作目にすることにした。このアルバムはボーカル曲に重きを置いたものになる。様々なストーリーラインが曲ごとに聴けるだろう。私は何人かの才能あるシンガーと仕事をする機会を得ることになるだろうし、多くでは私が歌う予定だ。だが心配は無用だ、私の奇妙なギタープレイも満載となるだろう。奇妙なことに私はアルバムでもっと歌ってくれという多くのリクエストを貰うんだ。もし私の歌声が私のギタープレイと同格だったら、本物のキャリアが持てたのだろうけどね、ハ!(もちろん冗談さ)だが、私には新しいギターのアイデアがあるから、皆に知らせるのを楽しみにしている。

皆には全て随時知らせよう、構想が変わったときにも。時には構想は変わるものなんだよ。年月を経て、私は益々自分の創造的本能に従うことを学び、創造のあらゆる瞬間をただ楽しむようになった。今とは我々が過去に想い描いた未来なんだ。だから我々が今を楽しめば、充実した人生を創造していることになる。だから私は流れに身を任せ、一度に集中するのは1つの事にする。

NAMM2020

来る1月のNAMMは私にとって重要なものになるだろう。土曜には SynergyIbanez のブースでサイン会をやるし、バンドとHouse of Bluesで土曜の夜にギグをやる。次のNAMMではIbanezでとても良いサプライズがあるから、きっと驚くだろう。実に素晴らしいサウプライズだから、見て、聴いて、感じて、触って、味見するよう伝えておこう。

 

ところで私は来年の6月に60歳になるんだ!人生がこう展開したのは実に興味深い。瞬きする間も無い!しかしながら、こう言っておこう。これまでの人生の中で私は今最も幸せで健康だと感じている。おかしなことだが、先日滅多にしないことをやったんだ。じっくりと鏡を覗いたのだよ。自分の変化を眺めるのは実に興味深かった。皆にもそのうち分かる(又は今分かっているかも)。最初に思ったのは…「ふーむ、昔よりも鏡の質が落ちたんじゃないか」ハ!けれど、私は実のところ加齢を受け入れているし、若返りたいという熱望もない。60歳はちょうど時間通りに訪れるようだし気に入っているさ、なぜなら選択肢は無いだろう?

私は60歳までにこれだけ自分が成し遂げるとは思いもしなかった。私は人生の秘訣を発見したんだよ、それは人生におけるあらゆる恵みに感謝することだ。誰にも人生における恵みはあるものさ、ただ我々がそれを目にとめないだけなのだ。ここでとても強力なエクササイズを教えよう。実に革新的で、君の人生全ての質を変えることも可能だ。紙を用意して、君の人生における恵みを25項目書くのだ。(これは手で書くように)これは君が人生と格闘し惰性に陥っている、もしくは様々な困難を経験し続けていると感じているならば特別に効果がある。

君が1つでいい、人生の恵みを見つけたなら、それはとても簡素なものでいいんだ、机の上の食べ物だとか、住むところがあること、人生で交流を持った人たちや、君自身の創造的表明や、何でも構わない。文字にして書いてそれに対する感謝を感じるのだ。この感情によって人生における更なる感謝すべき他の事柄に思いがもたらされるのだ。我々は皆、この世界に存在する物が我々にもたらす意味を授けているのだ。そしてそれはユニークな意味なのだ。

君が感謝の思いの扉に手を伸ばしたならば、君は自分を取り巻く更に多くの事柄に感謝の念を感じるだろう。これが君の人生を変えるのだ。なぜなら、君が世界を異なった目で見ることを選んだのなら、世界は変わるのだ。極端に聞こえるかも知れないが、実際にやってみなければこれがどう役立つのか分からないだろう。これは君にしかできないのだ、内面的活動だから。

君が探すものは君の内面にある感謝の念だ。感謝する対象は人によって異なる。それが何であっても構わないのだ。重要なのはその感情だ。このエクササイズを試してみれば25項目以上を記しているかもしれない。書き続けるのだ、そしてそのリストを大声で毎日読み上げ、更にそのようなポジティブな感情に集中しよう。その結果起こることは本物の奇跡だとだけ教えよう、これは冗談ではない。

君が探求する物の質は、(それが曲でも、新しい恋人でも、現況でも未来の計画その他でも)更なる恵みをたたえた物に変わるだろう。このような心理的空間を見つけることは過去をも癒す力がある。そうさ、君の恐れを生み出した思考を感謝の念の光の下で見つめれば、それらは姿を消すだろう。このエクササイズは君への私のクリスマスの提案だ。これは私がこれまでに録音した何よりも君にとってより大きな恩恵となり、より強力なものになるだろう。

この休暇シーズンは感謝の念を実行する良い機会だ。もちろん休暇には試練があるかも知れない。買物などで難渋していたり、病気だったり、もしかしたら愛する人を喪うという大きな喪失にあっているかも知れない。これらの人生の試練はこの世に必然的に起こる事の一部であるかのように起こるものだ。しかし、君の人生の何においても、人生に神聖な光が差すのを目撃する機会があるのだ。君にも人生における恵みを目にする可能性はあるのだ、君が感謝の瞳で人生を見つめさえすれば。

変えるための鍵は君の認識だ。たとえ人生最大の試練を経たとしても感謝の念を持てる事柄を見つけられることは誰も否定しないだろう。もし誰かが身体的苦痛によって、又は金銭的不安や心理的苦悩、例えば大きな喪失で苦しんでいるとしたら、この手紙のような物を読んでも全く意味がないかも知れないし、むしろ怒りを買う可能性もある。「こんなことが起こっているのに一体何に感謝できると言うのだ、バカバカしい!!!」

このような感情は理解できるが、それでも明らかに人生には何がしら感謝できるものがあるのだ。それに意識を向けるのだ、そうすることで他の事に対する感じ方をも変えることになる。もし彼らがそれを否定するならば、彼らは十分に近寄って見つめていないのだ。これを試してどうだったか、君に役立ったかを私に教えて欲しい、そして他の人にもシェアしてくれ。

さて、君と君の家族にこのホリデイシーズン、更に将来に渡っての幸せを願っている。君が私の人生に訪れたこと、世界には私が愛してやまない活動に価値を見出す人たちがいることに対して感謝しきれない気持ちだ。君は超最高で私は君なしではいられないよ!

平和と愛、とびきりの幸せを願って。

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