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Whitesnake  Part 1 ディノ・ジュルーシックを新メンバーに来年のフェアウェル・ツアーを行うと発表!

7月28日(現地27日)、来年5月のUK&アイルランドツアーを発表した Whitesnake の投稿には驚かされました。これまでに6月のフランスやスペインでのフェス参加が発表されていましたので、新たな欧州の日程が出てきただけかと思いきや、誰も想像しなかった発表も同時に行われていたのです!

whitesnake.com

「才能あふれるディノ・ジュルーシックを Whitesnake に迎えることに感激している。2年前にザグレブで(前座を務めた)彼を見てからずっと注目していたんだ。皆が彼を気に入るだろう!」

デヴィッド・カヴァーデイル

新たにディノがコラージュで加えられたバンドイメージに彼がマイクを持って加わっている意味を想像して興奮止みません。

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さて、ディノは若干29歳ながらにHR/HM好きには優れたボーカリストとして知られた存在。近年注目を集めたのが、2020年1月に発売されたジョージ・リンチとのプロジェクトアルバム『Dirty Shirley』。2016年からはTSOに参加、ディノを中心に結成されたバンド Animal Drive で18年にデビューアルバムを発表しています。

しかし、6月18日のディノの投稿によると、15か月の沈黙を破り、彼はレーベルの Frontiers Records と訴訟状態にあること、 Animal Drive は解散したことを明らかにしました。既に完成している Animal Drive の2ndアルバム発売を複数回に渡ってレーベルに延期されたことや、ツアーエージェントとの協力を解消したことが原因のようです。

これを見たときには才能あるディノの将来を心配したのですが、カヴァ様というビッグな雇用主がついたようで、ホッとしました。でも Whitesnake といえば Frontiers Records との良好な関係がありますよね、ディノの訴訟は丸く収まるのでしょうか?

このような驚きのニュースの直後、7月29日にディノの最新インタビューが入ってきました。その中から興味深い部分をまとめて和訳してみました。

 

 

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ディノ!凄い発表があったけど調子はどう?

凄いよ。このことが決まってしばらく経つのだけど、夢みたいだし、「みたい」どころか、本当に夢だよ。ずっと自分が音楽を聴いて育ってきたバンドから突然、デヴィッドから電話が来たんだ、バンドに加わって欲しいと。「どうして?僕はシンガーだよ?」と訊いたら「ああ、君はシンガーだが、キーボードもギターも弾くだろう。君の全ての才能をバンドで活かしたい」と。このオファーを断るなんてできないだろう?もちろんイエスだ。

映画『ロックスター』の正夢みたいだ。

ああ、あの映画は観たよ。あれからデヴィッドがメッセージをくれるんだ。「ディノ、(発表を受けて)お祝いしてるかな?」って。僕は「デイヴィッド、あなたが僕にメッセージを送ってくれることに感激しているよ。僕が Whitesnake に参加することを祝わないなんてことできないよ、信じられない事なんだから」

君の両親は音楽をやっていて、君は幼くして舞台に立ったのだよね?

ああ、父は80年代に有名になったポップロック・バンドのギタリストだった。子供の頃は父に最も影響された。その頃聴いていたカセットは Iron Maiden, Van Halen, 初期のBon Jovi, Whitesnake, ZZ Top, ジェフ・ヒーリー, T-Rex だった。別のカセットもあって、そっちは シェール,フィル・コリンズ, TOTO, ジノ・ヴァネリ, Chicago, Rush, Yes なんかだ。

そうして、ロック、HR、プログ、フュージョン、ポップなんかを全て吸収していった。高校になって Pantera を聴いてメタルに目覚めたよ。Dream Theater でプログメタルに開眼したり。それからHMにのめり込んでいった。

9歳の頃からキーボードを弾き始めた。ギターを始めたのはずっと遅くて、父は何も教えてくれなかったから、独学で覚えた。数年後にベースを始めたけど、ベースの方を盛んに弾いている。歌は1996年(4歳)からずっとやってる。

驚かされたのは君がかなり若い頃から作曲をしているということだよ。

子供の頃から作曲した方がいい。最初はまるでダメなものさ、子供の頃にそれなら構わないだろう?でも歳をとってからそれではキツイ。20か21歳の頃にはクールなコンセプト・アルバムを書いた。クロアチアではかなり受けたよ。(訳者注:91~95年に起こったクロアチア紛争を元にセルビア人兵士が書いた本をテーマとしているそう。元は舞台演劇用に作曲したもの。彼はキップ・ウィンガー級の才能かも知れません!)

という訳で、僕は主にシンガーでありソングライターなんだ。それが Whitesnake に加入して、そのどれでもないなんてね。(笑)でも僕はシンガーなんだ。それに将来的には(デヴィッドと)何か共作するかも知れない。

まあ、僕にはミュージシャンとして複数の顔があるから、どれかを利用できる。僕はシンガーであることだけに頼りたくなかったんだ。僕は全てを自分でやりたかった、ミックスやプロデュース、作曲、楽器演奏も。かつて、僕のバンドが国の別の場所にいて、レコーディングできないことがあって、僕は全部を自分でやる必要に迫られた。今では全て問題ない。Animal Drive の2ndアルバムではベースプレーヤーがプレイできなくて、僕がベースを弾いた。

Animal Drive の名前が出たけど、レーベルと問題になっているね。そのアルバムはまだリリースされないのかい?

ほぼ仕上がってからもう2年になるよ。傑作ができたと思う。何人かの知人に聴いてもらった。プログレッシブでキャッチーで、Kings X と Dream Theather と Winger、それに Pantera と Alice In ChainsTOTO が出会ったような感じ。プログレッシブな曲で始まって、最後は僕がピアノを弾いた、ビリー・ジョエルっぽいタイプの曲で終わる。凄く良いんだ。

でもレーベルとの訴訟になってしまったから、ここでは何も言えないんだ。残念ながら僕の嫌いなビジネスが愛する音楽を台無しにしてしまった。僕はこのアルバムを諦めてはいない、たとえ20年待つことになったとしても、いつか必ず日の目を見せたい。

タイトルは『For The Blind Man』でメインの曲をジェフ・スコット・ソートに聴かせたら、「これは素晴らしい!」って絶賛してくれたんだ。これを誰にも聴かせられないなんて悔しいよ。

ボーカルトレーニングはいつどこでやっていたの?

子供の頃に少し習ったけれど、声変わりしてからは独学だ。どういう訳か高音が出なくなり、手術したことがあるけど、それ以降、声はどんどん良くなっていて、2019年は最高の調子だった。去年と今年はギグがなくなったからわからないけど。

ジョージ・リンチが『Dirty Shirley』で君のトラックを聴いて、もっと上のレベルのギターを弾くべきだったと言っていたね。

ああ、ジョージみたいなギターレジェンドから、あのコメントをもらえるなんてクレイジーだよ。デモを聴いたときに、僕は「ギターのゲインをもっと上げてもらえますか?」ってジョージにメールしたんだ。返事はなかったけど。(笑)

"Higher" って曲を聴いたときは驚愕したよ、7つのセクションがある曲なんだ。これだ!と思ったよ、僕は何か他と違うものが好きなんだ。あの曲は Frontiers がリリースしないと言ってきて、ジョージが激怒したんだ。僕は間に入って、少なくともデジタルのボーナストラックにしてくれとレーベルに言ったんだ。結局はアルバムに入って良かったよ、曲の評判もとてもいいんだ。

 

 

(Part 2 に続く) 

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ディノがカバーしたデヴィッド・カヴァーデイルのボーカル曲を貼っておきます。彼の声はぴったりです!

 

ジョエルとディノはTSO仲間なのですが、まさか Whitesnake でバンドメイトになるとは!

こちらの "Judgement Day" 、ディノは最高この上ないです!カヴァ様の声が最高潮だった頃の迫力を思い出させてくれるよう!