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ダグ・アルドリッチ 「ビール瓶を投げられても平気」

5月からのホワイトスネイク日本ツアーに備え、バンドリハーサル中のダグ・アルドリッチをインタビューした The Rock Guitar Daily の記事がこちらで公開されています。

かなり長いインタビューで、気心の知れたインタビュアーとダグ兄さんの会話は多岐にわたっています。その中から私が気に入ったエピソードをピックアップしてみま した。長いですので、2週に分けてアップします。

インタビュー要約

ロック史に名を刻んだ偉大なヴォーカリスト二人、ディオのロニー・ジェームス・ディオ、ホワイトスネイクのデヴィッド・カバーデイルと仕事をした訳だけれど、両者の共通点と違いは?

両者の共通点は沢山あるよ。まずバンド構造だ。ホワイトスネイクもディオもバンドではあるが偉大なボーカリストのバンドであり、彼らだけが置き換えのできないメンバーだ。

ロニーと仕事をしたことで、バンドに船長がいるという状況でどうやっていくのか学んだよ。ロニーはステージの前に俺にこう言ってくれた。「いいか、お前はこのステージを好きにやっていい。ステージをかっさらってもいいんだ」ロニーは協力的で俺に自由にやらせてくれた。彼とのツアーでパフォーマンスの経験をしっかり積むことができたよ。

ロニーとのツアーが俺の初めてのビッグなツアーで、俺は当時30代後半、少し遅い経験だった。けれどそのおかげで、ホワイトスネイクに参加した時、俺はいい状態だったし、ステージで起こりうるあらゆるハプニングも経験済みだった。アンプが壊れたり、誰かにモノを投げつけられたりね。

ディオやホワイトスネイクみたいなバンドでプレイすると、ファンの中には「コイツはキライだ!別のヤツが良かった!」って怒る連中がいるものさ。ドイツでロックフェスにディオが出ていたとき、そういうヤツがいてね、ビール瓶を投げられたのさ。俺は視界の端でモノが向かってくるのをとらえたんで、とっさに頭をよけたら、俺の耳ぎりぎりのところを飛んでいったよ。俺は笑って「いいぞ!もう一度やってみろ!」って気分だったね。

だから、ホワイトスネイクに入った時はそのテのことは覚悟してた。だって、ホワイトスネイクには歴代の素晴らしいギタリストがいただろう、オリジナルメンバーに、(ジョン)サイクス、(エイドリアン)ヴァンデンヴァーグ、スティーブ・ヴァイ。ファンの皆を喜ばせるなんてできないのさ!

ギアについて

80年代中ごろにハリウッドのギター・センターで1979年製JMPマーシャル・アンプを買ったんだ。このアンプは最高でさ、俺のあらゆるレコーディングで使ったよ。それに(ジョー)サトリアーニに貸したりもした。彼は"The Extremist"のレコーディングで使ってたよ。ゴッドスマックにもレコーディングで貸したな。皆このアンプの音が大好きになるんだよ!俺はディオでもホワイトスネイクでもバーニング・レインでも使っている。

(ダグ兄さんがアンプのレンタル・フィーをとっていたのか気になります。いい人だから無料かもしれないワ。)

ペダルについては、レコーディングとバンド演奏時で少し違う。リズム・カッティングの時はアンプダイレクトの方がいい時もあるし。
バンドではよほどヘヴィな音が必要な時以外はたいてい(シグナチャーモデルの)Majik Box, the Rocket Fuelを使っている。これとワウペダルの組み合わせかな。

ゲイリー・ムーアの思い出

ゲイリーは大好きなギタリストの一人で、ロック・ギタリストに多大な影響を与えた人だ。彼が亡くなって本当に残念だ。以前、誰かに「存命かどうかにかかわらず、ギターレッスンを受けられるとしたら、誰がいいか?」という質問をされたことがあるんだけど、俺の答えはゲイリー・ムーアだったんだ。

2003年のホワイトスネイクUKツアーではゲイリーがサポートしてくれたんだけど、彼は凄く静かでね、俺は嫌われてるのかと思ったんだ。でも彼はただ寡黙でシャイな人だったんだ。

彼がバックステージでウォーミングアップをしていたとき、レブと俺は自分達のドレッシング・ルームにいたんだけど、彼の演奏を「スゲェ!」って聞いていたんだ。レブは確か、その演奏をカセットか何かに録音してたと思う。彼は即興で演奏していたんだけど、とても素晴らしい演奏だったんだ。

(ゲイリーのプレイに興奮するダグ兄さんとレブ兄さんの様子が物凄く微笑ましいではありませんか!見てみたい!)