Stay Together

Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

スティーブ・ヴァイ 「今ある自分を受け入れて、人生を生き、楽しむのだ」GG int. Part 3 of 3

スティーブ・ヴァイの女性ギター雑誌インタビューの続きです。

Part 3では気分の落込みからどうやって自分を変えたのか、ヴァイ先生自身の体験談が語られており、学ぶことが多いです。

f:id:ribbon_bear:20200201163001j:plain

======================================

あなたがそのような悟りを得たのはいつのことですか?あなたが深い鬱に陥っていた頃には真実を見つけたいと祈っているだけだったとのことでしたが。

君はこれを理解していると言ったし、多くの気分の落込みに苦しむ読者にも理解できるだろう。あのような状態になると、孤独であると感じ、自分以外の誰にも理解されないと、人生ずっとそんな状態だろう。自分の人生は全てが惨めだったと信じるようにさえなる。

その理由は自分自身で頭の中で繰り広げているその思考にあるのだ。それは君に鉤爪を立てて入り込んでいるので、これを捨て去るのは実に難しい。その苦悩はそれ自体が余りにも重圧で、―これは私に起こったことだが― 鬱の状態にあるとき、人は苦悩や苦痛を抱える自分というアイデンティティを創る。

それが私に起こった。私はそれにひたすらしがみつき、自分には良く分かっている、それが正しい、世の中は最悪だ、という考えに凝り固まり、自らの心の中に敵対的な世界を創り上げたのだ。

私の場合、そういう考えを捨て去れなかった。「世の中は最悪だ、皆バカだ、何もかもバカげている」という感覚に溺れていた。それが余りに強力になり、ある時点で忘れ去ろうと試みた。それだけが助かる道だと思えたのだ。しかし何かが私に告げた、それは声とは違い、本能的な理解だった。自殺は解決にならないと。「ここで何が起こっているのか全くわからない。知りたいんだ。それだけだ、何よりもそれが知りたい」と自分の声が聞こえたんだ。

私は自分が人生で真に何を求めているのかを考え始めた。金持ちで有名になって、崇められ、裕福だとかそういったことか?そうではないと分かった。私が真に求めているのは、この地球にいる誰もが心の中心で望んでいるのと同様なのだ、平穏だよ。私が求めているのは心の平穏だ。心地よく感じたいのだ。幸せでありたい。自分のやること全てを楽しみたい。人生の真で深い答えを知りたい。それを何よりも求めている。それが誰にとっても最初の癒しのプロセスだ。

第一のステップは平穏を熱望することだ。言うのは簡単だが、実行するのは難しい。時が熟し、心の準備ができたときだけ可能なのだ。自分の人生で求めるのが平穏だと決めたとき、その決断を下したその瞬間が再起プロセスの開始なのだ。

あなたはどうやって音楽業界を生き抜いたのでしょうか?

私は自分の旧来の見解が酷いものだったと気付いたとき、考えを変えたんだ。あの鬱を経験した後、私は少しだけ目を覚まし始めた。それは一晩で起こるようなことではない。今でも私は発達途上なんだ。でも最初は自分でも信じていなかったけれど、自分にずっと言い聞かせていた言葉があるんだ。それは「私は毎日より幸せで健康になる」というものだ。苦悩を感じるときにはいつもこの考えを復唱する。

君が音楽業界に身を置く若いミュージシャンで、自分の仕事に情熱を持っているのなら、芸術家の常として、自分が芸術を創造したときの喜びを人々に体験して欲しいと思うものだ。エゴはそれを掴んでこう言うのだ「他の誰よりも自分の作品が優れている」と。

私は鬱を経験した後、突然にシーンで人気が出て、事が起こり始めた。大金が入り始め、あらゆる雑誌の表紙を飾り、グラミー賞を受賞し、あらゆる人気投票を受賞してしまったので、そういった人気投票からは引退したんだ。ファンからは手紙をもらい、自分を彫ったタトゥーをファンに見せられ、自分のヒーローたちがメディアで自分を褒める。そういったことが私に起こり始めた時期が90年代にあった。するとエゴが直ちに戻ったのさ。自分でもそれに捕らわれたことに気付かないのだ。

90年代に音楽シーンが変わり始めると、音楽勢力が変わり、私と仲間たちがやっていたことは既にピークに達していた。大きな反動があって、グランジがシーンにやってきた。突然私はギタープレイの悪しき誤った見本になってしまった。これこそがメディアの波の盛衰なのだが、私は理解していなかった。私は個人攻撃と受け取り、エゴがとても傷ついた。やがて私はかつて落ち込んでいた頃の感情を抱くようになった。救いようのない鬱の類ではないものの、自分に何の為にもならない考えに囚われてしまった。その多くは明確に音楽ビジネスに反映された。

それで、私は自分の音楽ビジネスへの信念を変えねばならないと決断した。なぜなら、自分が信じるものが何であれ、それが自分にとっての現実になるからだ。私は「音楽ビジネスが好きだ」と唱えるようになり、実際に好きになった。素晴らしいビジネスだ。共に働き、学ぶことのできる創造力に富んだ人々で溢れている。これは全くの真実だ。創造力の捌け口を得ることで私は気分が良くなった。それらの優れたプロデューサーと仕事をするのは大好きで、私には学ぶことがある。

Generation Axe は大好きだ。彼らと集うのは歓びなんだ。音楽ビジネスには実に多くの創造的側面がある。ビデオ編集者、エンジニア、プロデューサー、レコード会社の重役、音楽専門弁護士、ミュージシャン、ソングライター、リリックライター、映画音楽作曲家のエージェントにだって君はなれるかも知れない。そうやって私は音楽ビジネスへの考え方を変えたのだ。その考えは自分の行動全てに注がれ、自分の信じるもの全てを見つける。私は悟ったのだ、私が望んだものは全て既に持っており、これは素晴らしいと。全ては自分の見解を変えたいという欲求に基づいて起こったことだ。

かつての闇の感情が戻るのを感じるときはありますか?

いやない。かつての日々にあった類の気分の落込みが私にやってきたことは一度もない。でも私は日々ずっと今に集中するエクササイズをしているし、自分が抱く思考に注意を払っている。なぜならそうすることで、それらの思考を吟味し、真実かそうでないかを見極めることができる。しかし、それには多くの訓練が必要だ。何千時間に及ぶ瞑想と魂の探求、そして私の人生を変えた優れた人々による著作の読書のことだ。それらは何千年にもわたって存在しており、再度耳を傾ける価値がある。

情報の元も重要です。時にはそれが違いを生みます。あなたの音楽を愛する人にとっては、あなたが人生を変える源かも知れません。

君が真実と感じることを私が何か言ったのであれば、それはそれが真実であり、君自身の内面にもあるということだ。

"Dear Me: A Letter To My Sixteen-Year-Old Self" (Joseph Galliano, 2011)という本では著名人に原稿の参加を求められた。とても素晴らしい本で、人々は若い頃の自分自身に対して温かく、感動的な手紙を書いていた。私も手紙を書いて欲しいと言われたのだが、私の手紙はたったの3語だけなんだ。“You're doing fine.”(その調子で行け) なぜなら16歳の頃の私が聞きたかったことはそれで、誰もそう言ってくれなかったからだ。

私はこのメッセージを読者ともシェアしたい。君は良くやっている。全く良い調子だ。君が過去の自分の失敗を問う必要はない。ただ今ある自分を受け入れて、人生を生き、楽しむのだ。知るべきことはそれだけだ。そして自分の弱みは無視して、強みを育てるんだ!

君が私の言葉をそのように受け取ったのは素晴らしいよ、多くの見解のあることだから。君がこれらの質問をしてくれたことを嬉しく思うし、これだけ時間をかけて答えられたことも良かった。「汝、与えられる」のさ。

(インタビュー終了)

======================================

ヴァイ先生が最後に"Dear Me: A Letter To My Sixteen-Year-Old Self" について言及しましたので、補足しておきます。

この本は各界の著名人が16歳の自分に手紙を書くという形式で多くの人の温かい手書きの手紙とその頃の写真が集められた本です。多くの方が便せん数枚の手紙を書いている中、ヴァイ先生の手紙は五線譜のノートに

To Young Steve, (若いスティーブへ)
You're doing just fine. (その調子で行け)
from Old Steve (歳をとったスティーブより)

と書いてあるだけなのです。添えられた写真は長髪の16歳少年。ジミー・ペイジのカバーを弾いているのか、ギブソン風の12弦と6弦のダブルネックを持っています。

2013年のヴァイ先生来日時のEVOに参加した私は、この手紙についての真意を質問しました。その際のヴァイ先生の回答は次のようなものでした。

私の人生には成功と同時にもちろん手痛い失敗もある。成功と同様に失敗の経験も含めてあらゆる経験が今の自分を形作ったのだ。 だから過去の自分の人生を変える必要などどこにもない。16歳だった自分に今の私から手紙を送ることができたとしても、どうして「あれはするな、これに気をつけろ」などと脅かすことができるだろうか。 「その調子で行け (You're doing just fine.)」それで十分だ。

スティーブ・ヴァイ語録 @EVO Experience Tokyo - Stay Together

 先生らしい回答でシビれました。

 

Queen+アダム・ランバート @ナゴヤドーム 2020.01.30. 蘇る名曲の数々

超久しぶりに名古屋公演があるということで、半年以上前にチケットを確保したQAL公演に意気揚々と参加してきました。
Queenはレジェンドバンドなのでそれなりに曲は昔から聴いていましたが、フレディのいた来日は未経験で今回初めて彼らのライブを体験します。以下はそんな私のライブ感想です。

=======================================

私の席はアリーナのS席なのでステージは遥か遠く、人々の頭の向こうにスクリーンが見える感じでした。同じ会場で2018年にポール・マッカートニーを観ていたので、だいたい感じは同じ。ステージセットの横幅が幾分小さく、左右の大型スクリーンが無いところが違いでしょうか。

開演前のBGM、しっかり聴いてはいなかったのですが、TOTOが何曲かながれていて、どなたの趣味なのかしらと気になりました。定刻を10分近く過ぎてオープニングが近そうな雰囲気を感じると多数のオーディエンスが立って手拍子、既に熱気が溢れています。

f:id:ribbon_bear:20200201150102j:plain

ステージ中央に置かれた半円型スクリーンに巨大で繊細なデコレーションの施された王冠。オーケストレーションされたバージョンの "Innuendo" が会場にながされると、ゆっくりと王冠がステージ最上段へ上昇し、スクリーンの赤いカーテンの向こうからメイ博士の登場!続いてアダム!と会場の熱気に火をつけます。

ステージ背景スクリーンは複数枚の組み合わせで映像が連動していて、かなり凝った創り。オペラ座の夜をイメージしたのか、クラシカルなシアターとそのバルコニー席を見ているよう。ステージを動くメンバーの姿は遠く、肉眼では豆粒大ですが、スクリーンのお陰でメンバーの動作も見える。メイ博士のお顔だけでなく、レッドスペシャルを弾く手元も頻繁に映し出してくれて嬉しい限りです。

残念だったのが、サウンド。迫力のあるライブサウンドを期待していて、ステージが見れなくても音が聴ければ良しと思っていたので、こじんまりまとまったサウンドになっていたことが残念で仕方ない。メイ博士の音はもちろん、あのトーンが聴けて感激だったけれど、ドラムサウンドも含め、もっと強力でバランス良いサウンドにできていたら。アダム君の歌唱も相当楽しみだったのだけど、ボーカルの迫力が今一つで、音が小さかったのが無念。自分の場所のせいでこう聴こえるのでしょうか?

それにしてもライブ開始からずっと名曲の数々。ベストヒット曲だけでセトリができるようなレジェンドバンドの凄さに感激しました。"Killer Queen" ではピアノの上に赤い扇子を持ったアダム君が視線を振りまく。フレディの後釜としてこれ程に完璧な人材が見つかるとは、本当に奇跡のよう。彼のおかげでQueenにもう一度命が吹き込まれた、こんなに有難いことはない。若く無名だったアダム君を選んだバンドもよくぞ英断をしてくれたものです。(もちろんアメアイでのアダム君は飛びぬけた才能だったけれど)

"Don't Stop Me Now" "Somebody to Love" これら名曲を一緒に歌えるのがもう幸せ過ぎる。
"Another One Bites the Dust" は大好きなので、ハジけました!メイ博士のカッティング・パートが大好物なので、音をもっと上げてください!

"Teo Torriatte" 、" Love of My Life" のながれは会場が合唱と数万の灯りで美しい一つの宇宙になる瞬間。メイ博士が何度も目じりの涙をぬぐっている姿にもらい泣き。とどめは曲の最後にスクリーンに登場して歌うフレディ。号泣する人続出に違いない…

"Doing All Right" ではバンドのコーラスに感激。"Crazy Little Thing Called Love" では途中、ギター弦が切れた模様でしたが、博士すぐに復帰。ステージ前方にドラムキットが設置されて、ロジャーが少し見易くなっているところが嬉しい。

ドラムソロからの "Under Pressure" でデヴィッド・ボウイのパートはロジャーなんだね。さすがの歌唱は70代になっても健在。この曲も好きだったなぁ。歌った2人がもう故人だなんて、悲しい。

メイ博士のギターソロは演出が素晴らしかった。小惑星に乗って宇宙に浮かぶ博士。エフェクト使いのギターコーラスや繊細なトーンを聴かせてもらいました。

"Tie Your Mother Down" はロックしていて大好きな曲なんだけど、ちょっと短めバージョン?物足りないからもっとやって欲しかった。

"The Show Must Go On" のアダム君は何と素晴らしかったことか。今日一番とも言うべき迫力ある歌唱でした。

f:id:ribbon_bear:20200201150218j:plain

最高のお楽しみだったのは "RADIO GA GA"。数万人でサビに合わせてハンドクラップに参加するのは最高に楽しかった!

本家の "Bohemian Rhapsody" は実は少し物足りなかったです。当然なのですが、映像と音源を使うパートが多いので、全曲を生でやってくれるギターカバーの方がライブでは迫力があると感じてしまいました。会場のサウンドのせいもあるかも。

フレディとの「エーオ!」は皆がやってみたかったと思う!この演出は嬉しい。死して尚自在に観客を操るフレディ!最高です。

最後の2曲は世界を代表するロックアンセム!一緒に歌うのが快感ですが、もうすぐ終わってしまうというのも分かっていて、少し寂しい。公演毎で違うメイ博士のTシャツが今日は「感謝」になっていました。日本公演の締めをTシャツでもしてくれた博士、ありがとう。

満員のナゴヤドームに溢れるスマホのライトや華やかなレーザー光線がゴージャスなショウを更に際立たせていました。ライブに舞台芸術賞があるなら、それに値するステージでした。やっとQALが観れました。名古屋に来てくれてありがとう!

 

本日のセットリスト 

01. Now I'm Here
02. Seven Seas of Rhye
03. Keep Yourself Alive
04. Hammer to Fall
05. Killer Queen
06. Don't Stop Me Now
07. Somebody to Love
08. In the Lap of the Gods... Revisited
09. I'm in Love With My Car
10. Bicycle Race
11. Another One Bites the Dust
12. I Want It All
13. Teo Torriatte (Let Us Clinghether)
14. Love of My Life
15. 39
16. Doing All Right
17. Crazy Little Thing Called Love
18. Under Pressure
19. Dragon Attack
20. I Want to Break Free
21. Who Wants to Live Forever
22. Guitar Solo
23. Tie Your Mother Down
24. The Show Must Go On
25. I was Born To Love You
26. RADIO GA GA
27. Bohemian Rhapsody
encore: Ay‐Oh *Freddie on screen
28. We Will Rock You
29. We Are the Champions

スティーブ・ヴァイ 「ありのままの自分であることに勝る快適さなどない」GG int. Part 2 of 3

スティーブ・ヴァイの女性ギター雑誌インタビューの続きです。

Part 2ではヴァイ先生の社会的少数者や精神的苦悩を持つ方々へのアドバイスが語られており、普遍的説法とも感じられました。深い示唆に富んだ言葉に、訳しながら感動して涙してしまいました。

先週末のNAMMでヴァイ先生の新シグネチャーギター、PIAが発表されましたが、新しくなったグリップのデザインは花びらがモチーフであると同時に、陰陽(yin-yang)の太極図を象徴しているようです。ヴァイ先生は陰陽思想にも造詣があるのでしょうね。

f:id:ribbon_bear:20200122155343j:plain

======================================

あなたが以前クリニックで語ったことに感銘を受けたので、ここで読者に向けて語っていただきたいのです。私たちは自分が人と違うことで自分には弱点ばかりがあるように思えても、実は強みがあることを伝えたいのです。

驚いたな、ありがとう。最初に言っておくが私の言うことは全て私的見解に基づくものだ。その上で心理的苦悩で自殺や鬱を招きかねない思考を感じている人に1つのことを伝えたい。それはこうだ。君がそう感じている唯一の理由は、君が他人の意見に囚われ、自分自身に犠牲者心理を植え付けたからだ。それは不要だ。全く不要な心理だ。

この世には2種類の苦悩がある。1つは身体的苦痛で、我々は皆これが何かを知っている。もう1つは心理的苦痛だ。これは地獄だ。なぜならそれこそが地獄だからだ:精神的苦痛。

自分の内面に精神的苦痛を創り出すことができるのは君自身だけだ。もしその苦痛の原因が外界にあると責めるのなら、とんでもない言いがかりだ。君が君自身の本当の自由を認知していないということだからだ。

君が自分自身に対してもつ信条の自由を損なうことは間接的にでさえできないことは明々白々だ。だから、君が外の世界の言葉、他人の意見を聞いて、君がすべきこと、君があるべき姿、君がすべき振る舞い、君がすべきでなかったこと、君がしなければならないこと、を聞いたならば、それは他人の恐れを聞いているのだと思い出さねばならない。君は他人の恐れを植え込まれているのだ。君がそれを受け入れてしまえば、苦悩が待っている。それは不要なものだ。

これは途方もなくて信じられないかも知れない。でも、人は皆ありのままで完璧なんだよ。我々の内面には独自の本能や衝動があり、それは表現されねばならない。我々が存在するのは自分の独自性、多様性、創造性を表現するためだ。これら3つはこの世で君が持つ強力な道具だ。

君の独自性と創造性の才能、それは君が自分にとって正しく快適に感じる性別が何であってもいい、そんなことは全くどうでもいいのだ。君にはそれがあるし、誰もが持っている。君にはそれらが見えないのかも知れない、他者に条件付けられた怖れによって自分自身の心で創造した痛みに覆われていて。

しかし、一片の疑いもなく、君にはっきりと伝えよう。君はユニークだ。君には独自の創造力があり、君はこれらを喜びを持ってさらに大きく表現するため、君と共感する他者と共同して取り組むために存在するのだ。なぜなら、我々は独りでは何もできないからだ。それが君の人生の役割であり、目的なんだ。君の人生の目的は言い訳無く、君自身であることだ。それは他人の意見を受け入れないということなんだ。

私がそう言ったものの、もちろん人には意見があり、特定の創造的事柄においては役に立つのかも知れない。しかし、自分の自由な感覚に妥協が生じたときには自覚するだろう。誰でもこれはわかっている。そしていいかい?その妥協は上手くいかないし、過去にいったこともないし、未来永劫、上手くいくことは無いだろう。人間は自由の感覚を妥協した途端に、道を外れてしまうのだ。

単純な論争においても、家族の争いにおいても、友好な論争においても、この世は残酷にもそうできている。つまり、「私のやり方が正しい」という認識だ。こうも付け加えておこう、「君のやり方は正しい、君にとっては」そして他の人々にとって正しいやり方は創造的レベルにおいて一緒に協力するときには君にも役に立つ。

さあ、君はもう自由で、大胆で創造的、独自性がある。君がその独自性を享受するとき、他人が君のことをどう言葉にし、感じるのかなど一切構わないのだ、何と美味なことか。これこそが自由だ。君が生まれ持った権利だ。君がそれに気付き、享受したなら、自分自身であることがとても快適だろう。そうすれば創造性が湧くのだ、それが喜びだ。

あなたは他のインタビューで22歳のときに深い鬱を経験したことを語っています。

もちろん、他人の恐れを受け入れ、信じてしまうからだ。そうすると頭の中にある人格ができるのだ。こう言っているのが聞こえるだろう。「子供の頃にこれが起こったから傷ついた。だから私にはこれもあれもできないし、私には能力もない。いや、できるかも。いい考えがあるからこれをやってみよう。でもきっと失敗する。何だって上手くいかないのだから」これらは君が信じ込んでいるただの思考で、真実ではないことを理解しなくてはならない。

その思考を信じれば、それが君にとっての現実になり、それが君の目を通した世界に反映されるのだ。常に打ちひしがれ、負け犬のように感じ、80歳になったら鏡を見て「人生はいつになったら始まるんだ?」と問いかける。やめておけ。今すぐに始めるんだ。

独立心を得て今すぐに人生を生きるのだ。君にもできる。未来を待つ必要はない。未来には起こりっこない、なぜなら君が常に未来に期待するならば、未来など決してやってこないのだ。だから今それを得ることが開放なのだ。なぜなら、ありのままの自分であることに勝る快適さなどないし、君にはその価値があるのだ。

必要なのは君の自分自身に対する思考の質を見つめ、それらが真実ではないことを理解することだ。君のエゴが騙しているのだよ。「私は傷ついている」と。それは嘘なんだ。

誰かがこんなことを言うかも知れない。「スティーブ、何を言っているんだ?人生で辛い目にあっている人がいるじゃないか?もしそれが自分だったらどう思うんだ?」ああ、そういったことは人生に起こり得るし、それによって人は心の檻に囚われてしまう。

しかし多くの場合、今起きたことではないんだ。だから、過去に起きたことによって自分が何者かという心理的認知に悩む人は、自分自身の現在のアイデンティティを制限している。

恐ろしいことは起こるし、それは酷く、痛ましい記憶になる。そのような痛みや精神的苦痛の元になった出来事によって、君は自分自身には何も価値が無いと考えてしまう。愛や人との繋がり、慰め、人生を楽しむ価値も無いのだと。

この値しないという考えはやがて余りにも重圧で苦痛になるため、そこには自ら崩壊する仕組みが組み込まれている。それはある時点で「もう苦悩は十分だ、終わりだ。もうこれ以上耐えられない、人生を取り戻す」と言うか、余りの重圧のため自殺するまで続けるのかだ。

君の過去に起こったことはそれとして、その上に立ち上がる可能性を君が秘めていると気付くことが重要なのだよ。それは今すぐにできる。なぜなら、今このときにはその出来事は起こっていないのだから。今この瞬間、君は独り立ちし、君の人生のいかなることでも決断を下せるのだ。

そして私が「君」と言うとき、それは全ての苦難を抱える人々に語っているのだ。彼らは自分が他者と違っていることが間違いだと思っているからだ。自分の生まれついた身体が自分に合っていないと思う人、環境が全くそぐわないと思う人、一般的ではないスタイルの服を着たい人、普通とは考えられない様々な事柄に惹かれる人、私はそんな人々に語りかけている。

君たちはありのままの自分でいていいのだ。ありのままの君がこの世で創造するために必要なのだ。世の人々全てが君独自の創造性によって恩恵を受け、それが他の全ての人の創造性に貢献するのだ。しかし、君が誤った認識に溺れ、自分が他者と違う、悪い、自分に問題があると思っていては手にすることはできない。そんなことは嘘っぱちなんだ!

さて、これを読んだ誰かがこう言うだろう。「私がどんな気持ちかわからないだろう」、「私がどんなことに耐えてきたか知らないだろう」、「皆が私に何をするか知らないだろう」とね。もちろん分かるよ。しかし私が言いたいことは、君が考える世の中が君に何をしているかは全く重要では無いのだ。

重要なことは、君が自分独自の創造性に明確に繋がることだ。それが重要なんだよ。そのために必要なことは、ありのままの自分を受け入れることだ、それがどんなであろうとも。いいかい、それが必要なんだ!君が創造的になり、ありのままの自分であることが必要なんだ。なぜならそうすることで君は世界を変えるのだ。

(Part 3 へ続く)

スティーブ・ヴァイ 「人の魂には性差はない。真の我々は男でも女でもないのだ」GG int. Part 1 of 3

スティーブ・ヴァイが女性ギター雑誌のインタビューに応えました。インタビューが行われたのは Generation Axe のライブアルバムがリリースされる直前だったようです。30分予定のインタビューでしたが話がどんどん広がり2時間半に及んだそうで、深い説法が語られていました。

guitargirlmag.com

かなり長文ですので、分割して掲載していきます。Part 1ではヴァイ先生の性差に対する考えが語られており、私は益々ファンになりました。

なお、今日(現地時間1月17日)はNAMMショウ関連で盛り上がるアナハイム、カリフォルニアで She Rocks Awards が開催され、ロック界で活躍する女性たちが受賞しました。昨年はヴァイ先生がプレゼンターとして出席したイベントでしたね。

======================================

『She Rocks』(11人の女性ギタリストが参加したコンピレーション・アルバム、ヴァイ先生のレーベルからリリースされている。記事末尾のリンク参照)のプロモーションについては現在の社会情勢を考えると慎重にならねばなりませんか?女性のギターアルバムですが、それを創ったのは男性です。後援者として目立つのは本意でないのでは?

ちっとも思わない。なぜなら私が人生で求めるものは心の平穏だからだ。そしてその平穏を手に入れる唯一の方法は自分の思考を分析したときだ。そのような類の分断を招く考えはやがて苦悩を招く。

性差ではなく、創造的才能によって人を見る方がずっと簡単だ。なぜなら人の魂には性差はない。真の我々は男でも女でもないのだ。これが私の物の見方であり、取り組み方だ。私にはこの方が心地良いのでね。

我々はここでいつまででも意見を述べ合い、あるべき論を語り合えるが、私はそういうことに関心がないのだよ。それによって分断が生まれることは私たちが向かうべきところではないからだ。そういった意見がある程度のレベルにおいては変革をもたらす為に重要であり、必要であることは理解している。

しかし誰かがやってきて「あなたが出したアルバムは女性が制作すべきだった。女性の権利と支援のアルバムなんだから」と言ったとしたら、私はその見解は尊重するが、全く同意はできないね。なぜなら、このアルバムのような作品に私が求めているものは、何よりもまず、主張すべきことがある人による人を刺激する音楽なんだ。それが第一だ。ではそれをまとめるのに適した人物は誰か?

ブラッド(元Guitar World 編集長でこのアルバムの企画をヴァイ先生に提案)との会話においてはただの一度としてこのプロモーションをどうやるのか、ムーブメントが起きているから懸念がある、などど思ったことはない。そうではなく、「よし、ムーブメントが起きている、我々はそれを尊重し貢献しよう」ということだ。

女性の優れたプロデューサーはいる。私はその多くと仕事をした経験がある。しかし、その仕事に対して最適の人材を探すんだ。我々は女性ギタリストのコンピレーション・アルバムを創りたかったのだ、その結果には満足している。我々がこうすべきだったと考える人に対して言えることはない。しかし、これは保証できる。このプロジェクトの創造性において妥協することなく、それら意見も出来得る限り尊重していたのだ。

誰にも意見はあるだろう。彼らへの返答としては、私は皆を愛しているということだ。本当にね。これは私が人生で授かった最大の恵みの1つなんだ。誰もがありのままの自分を受け入れられたいと望んでいる。君がそれを受け入れたなら、彼らにとって君は人生の恩恵となるのだよ。

しかし、もちろん多くの人が、ある事柄については私も含めて、分断されたエゴイスト的見解に囚われ、何事に対しても不満を述べるのだ。私の言うことなど構わないのだ。私が人間が好きだと言うと誰かがそれについて文句を言うのさ。

それで不安になってはいけない。なぜか?もし不安になり、侮辱されたと言うなら、君は自分の感じ方について自信がないということだ。

例えば、誰かに「ヴァイ、お前なんて全くのクソだ!インタビューを受けたから皆に受けたいと思ってそう言っているのだろう」と言われたとして、そうか、構わない。そのように思われてもいい。そんなことは全く私の気分を害することはない、なぜなら私には証明しようがない。私には自分の心情ははっきりわかっている。

あなたが初めて注目した女性ギタープレイヤーは誰でしたか?

ジェニファー・バッテン。彼女は他のプレイヤー同様に素晴らしかった。私がギター音楽を聴くとき、プレイヤーの指が男性だろうが女性だろうが構わないのだ。

私の耳に偏見はない。そしてジェニファーは全てを備えていた。クリエイティブで興味深くユニークなことをやっていた。彼女のハンマリング、テクニックは明らかに完成されており、凄腕ギタープレイヤーの役割をこなすのに適していた。

しかも彼女はそのテクニックを外見を含め、マイケル・ジャクソンとの仕事でシアトリカルなショウに活かす力があった。見事なパッケージがあった訳だ。そしてそれは多くの女性ギタープレイヤーに刺激を与え、やがてこのような(女性ギタリスト活躍のムーブメント)ことが起こるのを目撃するに至ったのだ。

私にとって1つのパラダイム・シフトだったのは、何年も前にオーストラリアでライブをやっていたときだ。会場に入ると、サポート・バンドの演奏が聴こえて、この上ないギター演奏だった。

「私より上手い人間を雇うなんて!」と思いながら近づくとステージにいたのはまだ幼い少女だった。それがオリアンティさ。彼女は多分14歳くらいで、バッキングトラックを掛けながら弾き倒していたのさ。

ライブの後で彼女と対面し、翌日にはご両親とも会った。それから4年間連絡を取っていた。彼女は私に曲を送ってきたものだし、私が音楽を送ったりもした。私は彼女がギアを得るのを手助けもした。彼女は明らかにインストギターの虫になってしまったようだ、多くの人と同様にね。彼女の成長を長年見守り、彼女が遂にアメリカへ移住して最初のレコード契約を手にしたのを見るのは実に自然な進化だと思ったよ。彼女は優れたプレーヤーで、頭の先から足の先まで完全なギタープレイヤーなのさ。

ジェニファーにしろ、オリアンティにしろ、あのアルバムでプレイする全員の好きなところの1つはこうなんだ。もし、私が男性と女性のエネルギーの違いを描くとすれば、なぜなら我々は皆これらのエネルギーの両方を備えていて、性別に分けられていないのだが、女性的エネルギーの性質として共感、忍耐、母性的姿勢がDNAにあり、一方には男性的エネルギー、つまり狩猟的、競争、探求といったものがある。我々は皆、これらの異なったバランスを持っている。それはどちらの性別の肉体を持っているかには関係なく、どんな性的嗜好をしていようとも関係がない。ただエネルギーなんだ。

女性エネルギーがエレキのロック・ギター演奏のクリエイティブなゾーンに入り始めると、男性がプレイしているときとは異なる次元に何かが流れ込むんだ。そこには何かがあって、私はそれを見るのが大好きなんだ。これからそれを目にする機会が増えるだろうし、女性がギターを手に取りプレイする自信が革新的に増してくるだろう。

f:id:ribbon_bear:20200116151529j:plain

あなたは70年代を過ごしていますから、ナンシー・ウィルソンには注目しませんでしたか?彼女を見て多くの若い女性が刺激を受けましたが、若い男性にはどうでしたか?

私は怠慢なタチでね。それを聞いて昔を思い出したよ。その当時の Heart については覚えていないけれど、ナンシーは凄かったね。彼女は強力な自信を備えていて、実にクールだ。ギタープレイヤーに見たいのはそれだからね。あの自信とサウンド、実に的を得ている。

Runaways はまた別ものだった。当時私が聴いていたレコードは、アル・ディ・メオラアラン・ホールズワースジェフ・ベックらのギターヒーローだった。だから Runaways を聴いたとき、彼らのような一流のギタープレイヤーとリタ・フォードを同一の言語では見なさなかった。でも、もちろん私はあのエネルギーや全体のヴァイブを感じて興奮したよ。

Generation Axe の話題に戻りましょう。ライブのオーディエンスは各国によって違いますか?女性はボーイフレンドに連れてこられた人ばかりですか?

私のキャリアを通じて…まあ、デヴィッド・リー・ロスの時代にはオーディエンスの大多数は女性だったけれど、あれは80年代のロックシーンのものだ。私がソロツアーに出ると、こんな声が聞こえてくるのさ。「なあ、ボーイフレンドに連れてこられた子を後ろで見なかった?」

しかし、その状況は変わり始めた。なぜなら、ギタープレイが好きな女性はいる。そして時折、慣例に反して、ギターに完全に魅了され、私の音楽を好む人がいるのさ。

歳を重ねるにつれ、女性ギタープレイヤーを取り巻く状況は変化していて、より多くの女性が私のライブに来るようになった。地域によって聴衆の構成はもちろん違う。オランダや北ヨーロッパに行けば、女性の比率は上がる。

昔の南米では女性が聴衆にいることは稀だった。昔のことだ。ライブに来ていた若い男性ギタープレイヤーが歳を重ねると、彼女ができて、カップルで来るようになる。そして家族ができると子供を連れて来るようになる。やがて男女の構成比は曖昧になる。現在ではまだ男性が多いけれど、劇的に変化している。でも理解して欲しいのは、私の音楽には癖があるということさ。

Generation Axe ツアーに女性が参加することも将来にはあり得ますか?

私が最初にラインナップを考えたとき、リスト最初の4人は今ツアーをしている4人だ。私の5人目の選択はオリアンティだった。今のラインアップの1人がショウに出られない可能性がでたことがあって、彼女に連絡したんだよ。でも当時、彼女はリッチー・サンボラとアルバムを制作していて、ツアーはできなかった。でもいいのさ、別の人にも門戸を開いたことになるから。私が Generation Axe のラインナップを選ぶとき、それはプレイヤーの楽器への貢献度に基づくものになる。それだけだ。職務に相応しい人を探すのだよ。

私の最初のマネージャーだったルータ・セペティスは21年間私に尽くしてくれた。彼女が仕事を始めた頃、彼女はまだ若かったが、彼女は誰よりも優れたマネージャーだったよ。21年間、彼女が辞めた理由は、彼女が書いた小説「Between Shades of Gray」が大ヒットになり、小説家の道を歩むことになったからだ。彼女の全ての作品は素晴らしい成功を収めている。

私の会計士は皆女性だ。長年ずっと今日まで私の弁護士を勤める2人は女性だ。私は「女性を雇おう、なぜなら…」とは言わない。私は「腕利きの弁護士を雇いたい」と言う。「女性弁護士を雇っている」とか「女性マネージャーを雇っている」とは言わなかった。そういうことは考えないんだ。私はその人物との繋がりを見出そうとするのだ。

(Part 2 へ続く)

 

ジョー・サトリアーニ & スティーブ・ヴァイ From Surfing To Shockwave Part 3 of 3

少し間が空きましたが、引き続き ジョー・サトリアーニスティーブ・ヴァイの対談ビデオPart 3です。

サッチの独学ギター練習法やティーンだった2人の録音された音源など興味深いお話です。

 

 

=======================================

SV: それで君がギターを始めたのは何歳だったっけ?1970年の9月だったよね。

JS: それがギタリストになるぞ、と宣言した時で、それから数週間後にギターを手に入れたんだ。 Hagstrom 3 だよ。姉のマリオンがフォークギターを弾いていたから、ギターという楽器には触ったことがあった。ナイロン弦のギターで、家の中にあったから、手に取っていたんだ。それに夢中になれるとは思っていなかったよ。マリオンからギターコードのチャートをもらっていて、それには重要な17くらいのコードが書かれていた。

SV: 多分それを君に暗記しろって言われた気がするよ。(笑)

JS: 今でも役に立ってるだろう?(笑)

SV: 私が受けたレッスンでとてもクールだったことは、私が12歳で君が…

JS: 14歳か15歳?

SV: 君はまだそんな歳だったのに、オープンコードにしろ、バレーコードにしろ、実に美しくてリッチなコードヴォイシングだったことさ。そして君はTAB譜の書き方を教えてくれた。そういったことというのは、いったいどこで学んだんだい?ギターコードのチャートを独学してできることじゃないよね?

JS: 恐らくメル・ベイのコードチャートを学んでから最初の上達の鍵になったのは、ミッキー・ベイカーのギター教本だね。当時はミッキー・ベイカーが誰なのかも知らなかった。表紙の写真ではとてもカッコイイ人に見えたよ。ああいう大きなギター(ジャズ奏者が弾いていた大きなホロウボディ)を好きにはなれなかったけど、コードパターンとヴォイシングはとても変わっていたんだ。

私の手には(押さえるのが)難しくて、これは練習しなくては、と思ったのさ。実際にずっとビッグでリッチなサウンドだったよ。それから、ジョー・パスのギターコード」という本に取り掛かった。素晴らしいジャズ・プレイヤーの彼はミッキー・ベイカーとは真逆の視点からギターコードを解説したんだ。

コードの名前やコードを弾くにはこの指を指板のどこに置いて弦を押さえるのかということを書くのではなくて、ジョーの本では3ページを使ってメジャーコードを載せていた。50コードくらいあって、あらゆる可能なメジャーモードを載せていたけれど、コード名は書いていなかった。

その本ではまずフォームを覚えて弾き、耳で聴いてそれが使えるかどうかを判断するというものだった。彼はジャズの即興という視点から考えていて、ロックのリフという視点じゃないし、ミッキー・ベイカーのようなファンキーでポップな視点じゃないのさ。

その2冊を学んでも、私はロックン・ロール少年だったけどね。そこで私は、「よし、これは自分より年上の世代のギタープレイ情報だけど、そこにはとてもクールな要素がある。この2つを取り入れて、私の世代が聴きたくなるように活用することはできないか?」と思ったのさ。

SV: なるほど。私は今もあの頃君から教わったコードを使っているよ。

JS: あれは素晴らしいコードだろう?

SV: 本当に、リッチで美しい。

JS: ああ、ギターで弾くと最高のサウンドだ。

SV: 子供の頃、君がメジャー、トライアド、マイナーなんかのコードを弾いてくれたよね、そして突然、Bb(6,9,#11)を弾いて、「うわ~!」って感じだったよ。太陽がちょうど顔を出したようだった。

JS: ああ、凄くリッチだ。

SV: 私はジョーというギター教師がいて本当に幸運だったんだ。3年間、毎週レッスンを受けて基礎を全て学んだ。その中で最も驚き、その後私が最も大きな影響を受けたのは、君がギターを弾くときにはどんなときでも、“音楽”が聞こえたことだ。何かのスケール練習でも、君の指の動きを見ると、まるで何か詩のようだと感じた。私は真似しいだったから、とても影響を受けたよ。

JS: 君はそんなことなかった、優秀な生徒だったよ。録音しておけば良かった。ジョン・ルイニー(現場のカメラマン)に私たちのレッスンを録画しておいてもらうべきだったよ!君はまだ生まれてないだろうけど。(笑)

SV: 私は録音を持っているよ!(得意気)

JS: 本当に?

SV: 「1年半の記録」って題さ。君のツートラックで録ったやつさ。

JS: ああ、あれか!?

SV: 今ここで弾いてもいいよ、どんなだったか覚えているから。君があのテープを送ってくれたんだ。

JS: 何だっけ?SONYのツートラック・テープレコーダーだったかな?

SV: それ。SONYのツートラック!

(対談シリーズ終了。画面最後には 「Part 4に続く」とありますがPart 4は公開されていません。)

 

f:id:ribbon_bear:20200108145035j:plain

=======================================

最後にSONYのツートラックで2人が盛り上がっていますので、少し補足します。

サッチの自伝によると、サッチは高校生の頃、SONY製2トラック・リールのテープレコーダーを持っていて、2人のレッスン時に即興プレイしたものを録音していたそうです。その音源が今もヴァイ先生の戸棚の中に保管されているということ!これはいつか Jewel box に追加のCDが加わるのでは?とても楽しみです。

2019年のライブを振り返る

新年あけましておめでとうございます。

昨年は当ブログにお付き合いいただきましてありがとうございました。当ブログにとっての大事件は昨年8月に行ったブログの引っ越しです。長年の懸案をやっと実行に移したところ、以前よりも見易いブログになって良かったと思っています。旧サイトでは複数検索サイトに掲載されていたものが無くなって1からスタートしているのが辛いところでしたが、4ヶ月経過してやっとちらほら検索サイト経由のご訪問が増えてきました。

今年も当ブログをよろしくお願いします。

その年に参加したライブを振り返る記事はこれまで年末に掲載していたのですが、年末にはヴァイ先生の大説法を掲載していたので、今年は新年に持ち越し、以下のとおり振り返ってみました。

================================

2019年も素晴らしいギタリストのライブパフォーマンスを多数観ることができました。

パット・メセニー、ウリ・ジョン・ロート、トニ・マカパイン、リッチー・コッツェン、ニール・ザザ、ジョー・サトリアーニエリック・ジョンソン、ドゥイージル・ザッパ、ロン・サール、アンディ・ティモンズ、マテウス・アサト、トミー・エマニュエル、デレク・トラックス、トシン・アバシ、ヌーノ・ベッテンコート、ザック・ワイルドイングヴェイ・マルムスティーンスティーブ・ヴァイ

個人的ギター神;スティーブ・ヴァイジョー・サトリアーニとアンディ・ティモンズをライブで観ることができ、昨年は私的年間G3達成です!

それから昨年はライで観たことのなかったギタリストのライブを初めてチェックできた年でもあります。パット・メセニー、ニール・ザザ、エリック・ジョンソン、ドゥイージル・ザッパ、マテウス・アサト、トミー・エマニュエル、Miyaviも。

初めて観たニール・ザザは素晴らしかったです。もう一度じっくり観たい。世界的に注目を集めるマテウス・アサトを間近で観れたのも貴重でした。

ジャンル的には私の守備範囲外でも観に行ったMiyaviも楽しめました。ただ、DJがいて音源を使うシーンは物足りなかった。映像やレーザー光線などショウ全体のアートな演出は素晴らしかったのですが、ライブでは生演奏を集中して聴きたい。

一方、残念だったライブは Polyphia 。一昨年彼らのライブを初めて観て、そのライブパフォーマンスのパワーに感激したので大阪遠征したのですが、バンドがライブに集中できていないのが明らかで、一昨年感じた力強さを全く感じられませんでした。その上、ソロライブが1時間で終わるのはファン泣かせでした。


2019年参加ライブ

1月 Pat Metheny, Uli Jon Roth
2月 MORC, Experience Hendrix
3月 Bumblefoot
4月 Tim Christensen, Andy Timmons
5月 Mateus Asato, Tommy Emmanuel
6月 Simon Phillips, Tedeschi Trucks Band
10月 Polyphia
11月 Generation Axe
12月 Miyavi

2019年 ベストライブ

国内

No.3 Tommy Emmanuel

名古屋Blue Noteは満員でした。この会場が海外アーティストで満員ってそう多くないことですが、アコギの神様が初の名古屋入りだったからでしょうか。64歳のオシャレで茶目っ気たっぷりのおじ様のプレイの凄いことといったら!アコギを身体の一部のように操る姿とその多彩なサウンドには感動しました。ぜひまた観たい!

No.2 Andy Timmons

4月に3連続公演で東京に来てくれたアンディ。もちろん気合を入れて東京遠征しました。今回の公演の目玉は Bohemian Rhapsody のギター1本アレンジ!テクニック、トーン、ダイナミクス、全てが素晴らしかった。アンディが昨年SNSで2020年も日本に行くと言っていたので今から期待で胸が膨らみます。

No.1 Generation Axe

まさか Generation Axe が再び日本へ来てくれるとは思いませんでした。一昨年に北米ツアーでプレイした内容を短縮してやってくれましたが、それでも3時間超の濃密なライブ!しかもヴァイ先生を正面で拝むことができました。5本のギターで弾く Bohemian Rhapsody を再び聴けて感無量です。

 

海外

No.2 SOTO & Eclipse

SOTO のライブに Eclipse メンバーが参加して W.E.T.が実現したのは感激でした。こういうスペシャルが実現するのがMORCの魅力です。
Eclipse のライブは初めて観たのですが、予想を裏切るライブパフォーマンスの素晴らしさに感動!お気に入りバンド入り決定です。

No.1 Experience Hendrix

ジョー・サトリアーニを観たくて Experience Hendrix に参加しました。ケニー・アロノフ、ダグ・ピクニックとのパワートリオは超カッコ良かった!エリック・ジョンソンやドゥイージル・ザッパを初めて観たのも感激しました。エリックの生トーンはさすが!鍵盤を弾くザック・ワイルドを観れたし、病気治療前のデイヴ・ムスティン氏を観ることもできました。ブルース系の実力派ギタリスト達を多数チェックできたことも新鮮でした。

f:id:ribbon_bear:20191230154437j:plain



今年もまた楽しみな年になりそうです。
1月には Queen、2月には Sons of Apollo と MORC、3月には Whitesnake のライブ予定が控えています。

2020年も当ブログを引き続きよろしくお願いします。

スティーブ・ヴァイ 年末大説法スペシャル!25項目の恵みと感謝

先週、ヴァイ先生が年末恒例の挨拶文をファンに送りました。毎年楽しみにしているのですが、今年は驚きの超長文で、前半が来年の活動予定、後半が素晴らしい説法でしたので、この有難いお話をシェアすべく和訳しました。原文はオフィシャルサイトに掲載することが多いのですが、今年はまだ掲載されていませんので、原文のリンクが貼れません。訳文のみ掲載します。

皆さまも年末にヴァイ先生が提案したエクササイズを試してみてはいかがでしょう。

===============================

やあ皆、

これを読んでいる皆が健康で楽しいホリデイシーズンを迎えていることを願っている。私はつい先日、Generation Axe アジアツアーから戻ったところだ。なぜだか今回は時差ボケに酷くやられてしまったのだが、ツアー自体は最高だったよ。Gen-Axeの仲間とのツアーがどんなにクレイジーで楽しいか、言葉にできない程さ。共にツアーをした仲間で彼らは最も楽しい面々なんだ。それに韓国、日本そして中国のファンは素晴らしかった。

f:id:ribbon_bear:20191225171345j:plain

Generation Axe

Gen-Axeの新しいニュースとしては、次のアルバムとコンサートDVDを来年のリリースを目指し、遅々としてではあるが、私が編集に着手している。去年の北米ツアーのからの録音になる。それに信じてくれ、もうプレッジ型のキャンペーンは無しだ。うう!それに2021年に欧州でGen-Axeツアーをやるという話もあるんだ。難しいのは全員のスケジュールを押さえることだ。しかし心配は無用だ。私たちはこのツアーで共に演奏することを楽しんでいるから、何とか実現できるよう意識しておくよ。

Sound Theories

慎重に検討した結果、私がこれまでに作曲しながらまだリリースしていないオーケストラ曲を録音すると決めたので、これまでもこの先も膨大な準備作業を伴うんだ。恐らくこれまでに3時間もののオーケストラ音楽を演奏し録音したと思うが、時に楽曲が重厚で複雑なので、実際に行ったよりも多くのリハーサルが必要だった。私は演奏に全く満足していなかったのだ。それで私はこれら全ての楽曲を欧州に持ち込み、来年の夏にスタジオレコーディングすることに決めた。

過去3ヶ月くらい、私は譜面を丹念に見返し準備してきた。誤った音を正し、いくつかのセクションのオーケストレーションをやり直したり、新たなセクションを追加した。このホリデイシーズンはこの作業をして、恐らく2020年の最初の3~4ヶ月も当てる予定だ。そして2020年の5月最終週にオランダのメトロポール・オーケストラ(約70人編成)と半数の楽曲を、6月の始めの2週間で残りの半分の楽曲をアルハウス・デンマーク・ラジオ・オーケストラ(90人編成)とレコーディングする。スタジオ録音だ。

その費用は恐ろしいものだったが、私はこれまでの人生を通じてこのために貯蓄してきたんだ。これはただ好きでやっていることで、決して経済的にはペイしないだろう。だがしかし「至福を追求しろ」と言うではないか!これは私の重要な至福の1つなんだ。

この手紙をあまり長文にしたくはないのだが、このオーケストラ楽曲について私の興奮を分かち合いたいので楽曲リストを以下に記そう。前半のメトロポールが演奏する楽曲は作曲というよりむしろ既存の楽曲のオーケストレーションで、私のギターが入っている。これが私たちが取り組む予定曲だ。もちろんこのリストは変わり得るのだが、今のところ満足している。

Metropole:
Bangkok
Fire Garden Suite
Racing the World
Velorum
Whispering a Prayer
Oil of Smoke
The Crying Machine
Call it Sleep

Aarhus:
Ballerina 12.24 (4:00)
There's Still Something Dead in Here (6:00)
Expanding the Universe (40:00)
The Middle of Everywhere (24:00)
The Still Small Voice (18:00)

それに、私の「永遠の戸棚」には私が東京フィルハーモニーオーケストラと演奏した、野平一郎作曲「炎の弦」の音源がある。あれは全くのコンテンポラリーかつ不協和音に満ちた楽曲だ。確かにだんだんと好きになった音楽だが、他の何ものでも届かないあの痒みがある人にはこの曲が孫の手になるだろう。何にせよ、これを録音しミックスしたのは私が"Sound Theories Vol. 3-6"を制作するのに十分なオーケストラ曲を書いたときのためだったのだ。

ニューアルバム

ああそうだ、計画している。2020年の残りはニューアルバム制作にあてる予定だ。リリースできるのはいつか分からないが、状況は随時伝えよう。このアルバムの構想は変化して、Real Illusions の4部作中の3作目にすることにした。このアルバムはボーカル曲に重きを置いたものになる。様々なストーリーラインが曲ごとに聴けるだろう。私は何人かの才能あるシンガーと仕事をする機会を得ることになるだろうし、多くでは私が歌う予定だ。だが心配は無用だ、私の奇妙なギタープレイも満載となるだろう。奇妙なことに私はアルバムでもっと歌ってくれという多くのリクエストを貰うんだ。もし私の歌声が私のギタープレイと同格だったら、本物のキャリアが持てたのだろうけどね、ハ!(もちろん冗談さ)だが、私には新しいギターのアイデアがあるから、皆に知らせるのを楽しみにしている。

皆には全て随時知らせよう、構想が変わったときにも。時には構想は変わるものなんだよ。年月を経て、私は益々自分の創造的本能に従うことを学び、創造のあらゆる瞬間をただ楽しむようになった。今とは我々が過去に想い描いた未来なんだ。だから我々が今を楽しめば、充実した人生を創造していることになる。だから私は流れに身を任せ、一度に集中するのは1つの事にする。

NAMM2020

来る1月のNAMMは私にとって重要なものになるだろう。土曜には SynergyIbanez のブースでサイン会をやるし、バンドとHouse of Bluesで土曜の夜にギグをやる。次のNAMMではIbanezでとても良いサプライズがあるから、きっと驚くだろう。実に素晴らしいサウプライズだから、見て、聴いて、感じて、触って、味見するよう伝えておこう。

 

続きを読む