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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

クルーズ船花盛り ~ ROCKなバケーション

ミュージック・クルーズが花盛りだ。HR/HMファンにはお馴染みのクルーズ船が4/18にマイアミ港から出航しているが、これが Monsters Of Rock Cruise 。日本からも参加しているファンもいるようだが、残念ながら私は乗船したことがない。何しろ結構な資金と休暇が必要。

大抵は4~5日程度の航海で、マイアミから出航し、バハマなどに寄り道をして帰ってくるというもの。料金は最安で600ドルくらいから、中にはお高いスイートルームだと5,000ドル(1人あたり)だそう。この料金は船内でのエンターテイメント全てやブッフェ等での食事、飲み物代、プール他施設の利用料が含まれるものの、別オーダーした食事やアルコール、税金などは含まれないらしい。

この手のクルーズ、参加者側にとっての魅力は、バケーションとライブの融合にあると思う。お気に入りのミュージシャンのライブをいくつも体験できるし、ミート&グリートや楽器クリニック、その他お楽しみ系のイベントも企画されている。まさに毎晩がパーティー

では主催者側にとってはどうなのか?近年のミュージック・クルーズ・ブームを見聞きしていると、これは相当もうかるからに違いないと想像がつく。

こちらの記事によると、クルーズ船の費用は1日あたり25万ドル+一日の稼動費5万ドルだとか。乗客を乗せてライブをやって動かすにはその他にも費用がかかりそうだけど、3千人規模の乗客を乗せれば、結構な収益にならないだろうか。(ざっくり計算しても1回の航海で$1M弱の収益はありそう?)そしてクルーズ船の大きな収益はアルコール販売にあるらしい。1人1日あたり200ドルほどもアルコールを買ってくれる計算になるそうだ。

ミュージシャンの収入はどうか。記事によると陸でのライブよりもギャラは少ないらしい。ほとんどは均一のギャラだそうだ。でも彼らにとっては移動せず4日は同じベッドで寝れるし、フェス参加の一種とすればライブの機会が増えるという事はウェルカムなんじゃないだろうか。

ギャラが均一とはいえ、ヘッド・ライナーはギャラ以外にアルコール販売等の付随収益を最大で50%受け取るケースもあるとか。なるほど~、これは結構な収入になりそう。クルーズのテーマ自体が単一のアーティスト、KISSや Deff Leparrd の場合はギャラ設定が別物だろうけど。ちなみにKISSクルーズでの物販売上は25万ドルもあるらしい。

これはやはりビジネスが活気付くのも分かる。音楽ビジネスが厳しい時代だけれど、集客に成功すればかなりな収益が見込める。バケーションと組み合わせることで、乗客の財布の紐が緩んでいるのもポイント。

ミュージック・クルーズには今やあらゆるジャンルが存在する。ジャズ、ポップス、ブルース、ロック、プログレ、メタル、オールディーズも。ヨーロッパでもこの手の企画は多数あるようだ。ということは、やがて日本でもこの手のビジネスが始まるのだろうか?まとまった休みの取りにくい職場慣習のこの国では難しいのかも知れない。5月の連休やお盆などに合わせた企画ならいけるのだろうか。いやまずは時間とお金のあるシニア層を狙ったミュージック・クルーズからかな。

来年はMonsters Of Rock Cruise が米国東西で企画されており、2月にマイアミから出航するクルーズ船にはついに、ヴァイ先生が乗ります!ウリ・ジョン・ロートも参加だそうなので、これはギターファン夢のラインアップになるのかも?ほぼ同日程で同じくマイアミから出航する Axes & Anchors クルーズには何と、イングヴェイ・マルムスティーン、マイケル・シェンカー、ザック・ワイルドが乗り込むそうで、ギターファンはどっちの船に乗るべきか悩ましいところかも。

動画は今年のクルーズから。ヘッド・ライナーのショウもいいけれど、こういうイベントでしか見られない類の多数ミュージシャン共演ステージも楽しそう。動画は旧Alice Cooper メンバー&フレンズによるカバーソングのショウ。4人のNight Ranger 組がはじけまくってて面白い♪