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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

WINGER ライブ@名古屋Electric Lady Land 2014.11.19 ベスト布陣による夢のセットリスト!

WINGERの名古屋単独公演に行ってきました!彼らの日本単独公演って、いったい何時以来?というくらいの貴重な機会に名古屋の地を選んでくれて、喜びの涙が!しかも全アルバムからのベスト選曲ライブは今回の来日で名古屋だけ!というキップからの贈り物にワクワクです。今回は大変な長文になってしまいました。(汗)

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オープニングはニューアルバムで聞きなれた、あのサイレンの音。"Midnight Driver Of A Love Machine"。  他の曲とチューニングが違うこの曲ではレブのギターが現地調達になるため、毎回気になっていたのですが、日本で調達したのはさすが名古屋、Ibanezでした!(本社があります♪)Ibanezを弾くレブを見れたのは嬉しかったんだけど、これがきちんとRBMだったら感激して泣いたことでしょう。

最初のギターソロ、きたーー!!!かっこいい!流れるようなレガート・プレイ、やっぱりレブの音は美しい!

「ナゴヤ!調子はどう?日本に戻れて嬉しいよ!さぁ、次は一緒に歌える曲だ!」

キップの短いトーク中に最初のビールに手を伸ばしているレブに一瞬キップが目を止める間があって、面白い!

キップの掛け声に続いたのはノリのいい "Easy Come, Easy Go"。 サビの大合唱楽しい~ステージにはポールもいるし、本当のフルメンバーでまた来日してくれただなんて嬉しい!

「よく歌えてた!次は1stアルバムに戻るぞ」

"Hungry" に続いて "Pull Me Under" 、レブとジョンのギターが高速でかっこいいのだわ~!そして次は3rdアルバムから "Down Incognite"。

「ジョニーはブルースをプレイするんだ。あとジョニーは Star Ship でもプレイしてる」

ここで一輪のバラの花がキップの元に投げ入れられました。それを拾ってマイクスタンドにかけるキップ。上手く行きましたが、ラッピングのリボンが取れてしまったので、またそれを拾って、今度は自分のベースに付けようと奮闘するキップがカワイイのなんのって!客席から「Rainbow In The Rose よ!」と声がかかって、初めてバラの花びらの色が虹色だということに気づいたキップ。

「Rainbow In The Rose なんだ!わぉ!」と感嘆していました。

「えーと、だから、ジョニーがブルース・プレイヤーだってこと、Star Ship でもやってることは分かっただろ?でもあと一つ、君らが知らないことがあるんだ。ジョニーはチキン・ピッキング・マザー・○ァッカー!」

1月のライブと同様にジョンの高速チキン・ピッキングが披露されました。前回は遠くてよく見えなかったけど、今日はステージが小さいため、よくジョンの手元が見えます。指の動きが早い!正確!と感心。

「前回来た時はこの曲やらなかったから演奏するよ」

と始まった"Rainbow In The Rose"。 1月は大阪公演のみのサプライズだったので、今回やっと聞けたというファンも多いはず。

「レブと俺は82年にフィオナのアルバムでプレイしてて、アトランティックの廊下で初めて会って挨拶したんだ。それからレブと曲を作るようになったんだ。皆リフとかリックって分かる?ここにミュージシャンはいるかい?」

客席でちらほらと手が上がりました。

「OK、ミュージシャンには分かると思うけど、リフっていうのは、これだ。 (レブが "Seventeen" のリフを弾いてみせる) レブは15歳でこれを書いたんだ。じゃぁ、最も有名で皆が知ってるリフをやってみよう」

レブが "Smoke On The Water" のリフを演奏してみせる。オーディエンスにも受けました。

「レブはWinger、Alice CooperDokken、Night Ranger、Whitesnake それに Reb Beach Projectでプレイしてきた。レブはその場でリフを作れる天才なんだ。雷に打たれたように、その場で閃くんだ。ただこう引き寄せて、(釣竿をもってリールを巻き取るジェスチャー)リリースすればいいんだ。(釣り糸をリリースするジェスチャー)今ここでレブに新しい曲を作ってもらおう!」

レブがパワフルなリフを演奏し始める。リフに合わせて、メンバーが後から加わり、即席の演奏ができてる!しかもいい出来で、キップが「ナ・ナ・ナ・ナ~」と歌詞のないボーカルを加えて、カッコイイ曲になりそう!

「わぉ!いい出来だ。誰か録音してない?勿体ないな。もってたらYouTubeに上げてくれ、いい曲になりそうだ。で、レブはアルバム"Karma" でもいいリフを書いたんだ。それはもう、競走馬がスタートゲートが上がるのを待ってたみたいだった。これはその最初の曲、"Deal With The Devil" !」

キップがレブを例える時にはどうやら動物になるらしい。(笑)
この曲はかなりボーカルの高音があるのだけど、キップの声は素晴らしい状態。曲の入りから、シャウトまで声が出まくってます。キップはボーカリストとしての自分があまり好きではないようだけど、キップのボーカルは最高のロックボーカルの一つであることは間違いないと思う!"Stone Cold Killer"、"Rat Race" とノリのいい曲が一気に続いて会場をヒートアップさせた後はロッドのドラムソロ!

プログレッシィブでヘヴィな音源に合わせて繰り出されるロッドのドラム・プレイは上手い!かっこいい!バークリーの教授に向かって上手いと言うのも失礼ですが、私がドラムソロに感激した中ではダントツです!マイク・ポートノイやサイモン・フィリップスを聞いた時よりも震えた!いいもの聞かせてもらいました。やはりフル・セットのライブでないとロッドのソロをフルで聞くことできないもんねぇ。

次はキップが12弦のアコギを持って登場!ああ、このギターを持ってプレイするキップをどれだけ見たかったことか!

「俺って日本でアコースティックのライブやったことあったかな?」

客席から、「97年に横浜でやってる。私、そこに居たよ」という声があがりました。

「何の曲をやったんだっけ?」

その問いかけには、曲を覚えていなかったのか、返事がなかった様子だったので、キップが音だしついでに、America の "A Horse With No Name" を歌い始めました。すると一緒に歌いだすオーディエンスもいて、キップは気分が良かったみたいです。

「俺のアルバム、"Songs From The Ocean Floor" から」

なんと、Wingerのステージでキップのソロから"Free" が聞けるとは!!!キップのソロ見たさに一時は真剣に渡米を考えた身としては嬉しくて涙でそう。曲自体の美しさもさることながら、キップの演奏も素晴らしい!

「次はポールを呼んで、アコースティック・バージョンでこの曲をやろう。アルバム"IV" から。知り合いになった兵士たちに捧げた曲だ」

何てこと!"Blue Suede Shoes" を念願のアコースティック・バージョンで、しかもポールのキーボードをバックに聞けるという幸運に涙。前夜にアコースティック・バージョンの"Blue Suede Shoes"に感激した内容のツイートをキップにリツイートしてもらったので、これはもう妄想でもいい!キップは私にこの曲を歌っていると信じるよ!キップのボーカルが沁みるぅ~。

ここで他のメンバーが登場。レブもジョンもアコギを持ってる!キップから何かリックを弾いてくれと言われたレブがまたしてもその場で作曲!それ何て曲?と聞かれたレブの答えは

「ファンキー・フライド・チキン」

レブらしすぎる回答にオーディエンスは大笑い。

「俺たちは昨夜手羽先を食べたんだ。山ちゃん!最高の手羽先!」とキップ。

やっぱり、入国初日の夜に食べたんだ~(笑)曲はそのままアコースティックで "Who's The One"。この曲のコーラスはジョンです。いい声してるなぁ~。アコースティック・セットはここまで。

「俺たちは今回の日本ツアーで4回ショウをやるけど、毎晩これまでにやった事のない曲を演奏する。マサ・イトーのラジオ番組で皆の声を募集したんだ。今夜やるのは・・・メガネがいるよ。俺はまだ歌詞覚えてるところだから。(メガネをかけて)アルバム"IV" から"On A Day Like Today"」

何てこと2!まさかまさかこの曲を聞けるとは!キーボードのイントロからキップのカウントに従って始まるところが、世界初演の曲らしい!感激最高潮の中、せつなく悲しく、美しいメロディ、そしてレブのギターソロがエモーショナル!

間髪入れずに始まった演奏は "Tin Soldier"!これも初演?(後で分かりましたが、ポール参加により可能となった特別セトリの1曲と思われます)特徴あるリフ、間奏パートのプレイなどは彼らのプレーヤーとしての質の高さに耳が鷲づかみにされそう。

「じゃぁ、一気に88年の1stアルバムまで戻るよ」

"Time To Surrender" 曲の中ほどの間奏パートの演奏がまたカッコイイ!オーディエンスもヒートアップ!

「皆、最高だ!ありがとう!」

会場の盛り上がりに感激したキップ、ふと横を見るとレブがビールでノドを潤しているの図。(笑)

「レブ、日本のビールは試した?」

ビールに集中して、キップの問いかけをあまり聞いてなかった模様のレブ。お返しにキップはオーディエンスを巻き込んでのレブ・コールを開始。新しいコップを持ったレブがオーディエンスに向かって一気飲みをするという新たな出し物。(これ、海外でもやってたなぁ。定番化している・・・ぷ)

「レブはこのあと運転しないから大丈夫だよ。皆も飲んだら運転しちゃダメだよ」 とキップらしいコメント。

「皆、ポール・テイラーを紹介しよう。ポールはスティーブ・ペリー、トム・キーファー、それはもう皆と演奏してる。次の曲は大昔にポールが書いた曲。ここでWINGERトリビアを教えてあげよう。"Miles Away" 最初のデモ・テープで歌っていたのはエリック・マーティンなんだ。ポールはエリックと北カリフォルニアで育ってるから知り合いなんだよ。この曲は結局、俺たちの2ndアルバムに入れることができた」

"Miles Away" の大合唱に続いては "Headed For A Heartbreak" でレブのギターソロとロッドのドラムにしびれまくり。やはりこの曲のギターソロは不朽の名作!この情熱と美の同居するソロはレブにしか弾けない!ポールがいてくれるとキップがベース、ジョンがギターのままでいられるし、やはりこれがベスト編成だわ。名曲、そしてクオリティの高い演奏、これがWINGERよ~!

"Can't Get Enuff" に続く "Madalaine" でライブアレンジされた間奏パートがまたカッコイイ!また複雑そうで演奏難しそうなリフだこと。キップの趣味だね~。"Seventeen" でもそうだけど、こういうシークエンスは彼らの上手さが引き立つわ。ジョンのソロに続き、ポールのギターソロがたっぷり!ギター3本、ベース1本がステージに並ぶこの迫力がいいわ~。音も厚いしね~。

ショウの終盤ハイライトはレブのソロ。今夜のレブソロはこれまでに聞いたことのないスローな情感たっぷりのフレーズから始まって、お馴染みのシークエンスに入っていく。今年のツアー中で最高のプレイなんじゃないかと思うくらいに音がいい、カッコイイ!タッピングの流れるような美フレーズと対照的な低音弦のディストーションの効いたサウンドがかっこいいんだわ!ギターのコントロールが上手いね~、ほれぼれ。

ソロに集中して、後ろのキップに気づかず、やがてハッと気が付くレブのリアクションがかわいくて、オーディエンス笑う。正真正銘のギターヒーローなんだけど、キップの前では飼い犬感あるというこのギャップが女心をくすぐるんだってば。

締めの曲は "Seventeen"!大合唱のうちにフィナーレを迎えました。

「いつもはこの曲で終わるんだけど、今日はもう1曲やるよ。この中にベース・プレーヤーはいる?君、上手いかい?」

おぉー、海外公演では恒例行事となっている、観客ベーシスト参加型お楽しみ、"Ain't Talkin' 'Bout Love" を日本でもやるんだ!(驚)ステージに上げたベーシストのオサムさんにコード進行を説明するキップ。すぐに曲が始まる中、最初は雰囲気にのまれている様子だった彼も、オーディエンスのオサム・コールと盛り上がりに、ノリノリで場を楽しんでくれたようです。海外でしかやらないと思っていた企画を日本で見れたのはうれしい!大合唱で思い切り楽しみました。

1月も良かったけど、今夜のライブはWINGERファンにとって最高のライブでした。単独じゃないと2時間越えは体験できないもんね。恐らく彼らの今年のツアーの中で最長のセットリストの類だろうし、ほぼ封印されていたアルバム"IV"から2曲、アコースティック・セットあり、ドラム・ソロあり、キップのソロありと、ベストの布陣で私の夢をほぼ全部叶えてくれました。期待を上回る濃密なショウを飛びぬけたミュージシャン・シップで聞かせてくれて、ありがとう!WINGER最高!

本日のセットリスト

01. Midnight Driver Of A Love Machine
02. Easy Come, Easy Go
03. Hungry
04. Pull Me Under
05. Down Incognite
06. Rainbow In The Rose
07. Deal With The Devil
08. Stone Cold Killer
09. Rat Race
10. Rod drum solo
11. Free (Kip Winger solo)
12. Blue Suede Shoes
13. Who's The One
14. On A Day Like Today
15. Tin Soldier
16. Time To Surrender
17. Miles Away
18. Headed For A Heartbreak
19. Can't Get Enuff
20. Madalaine
21. Reb guitar solo
22. Seventeen
23. Ain't Talkin' 'Bout Love (Van Halen cover)

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【おまけ:空港お迎え編】

KipatcapWINGERご一行様は名古屋ライブ前日に中部国際空港へ到着しました。日本の直前にハワイでのライブが終わって、ホテルに深夜戻り、翌日の昼頃の便で国際線に乗ってきた訳ですから、起床時刻も早かったでしょうし、お疲れでしょうね~。そんな彼らを迎えてみました。

到着ゲートに登場したキップはリーダーの品格とロック・スターのオーラ漂っていました。レブは開口一番に手羽先と口走っていました。ロッド教授はお疲れを微塵も見せない極上の笑顔で握手してくれました。(涙)ジョンはお疲れモード。

写真は素敵な笑顔で応えてくれたキップ。サングラスに写りこんでいる人影はレブです。撮影者はポールです。ポール、すごく優しい人でした。Thank You so much!

夕刻に到着したご一行様はサクサクとお迎えの方について空港を後にしました。

ライブでキップが言っていたように、その夜は皆で手羽先を食べに行った模様です。