ニュー・アルバム発売直後の Def Leppard 来日公演。今回の日本ツアーは武道館から始まり、大阪、名古屋、仙台ですが、名古屋だけスタンディング!ハコが小さい!という驚きの位置づけ。アリーナクラスの会場でライブをやってる彼らがライブハウスでプレイするなんて珍しいに違いない。
彼らののヒット曲は知っているけれど、私はこれまであまりご縁がなかったのですが、地元に来てくれた機会に参加してきました。
会場中ほどより前のリック・サベージ前といういい場所で見ることができました。音はバランスがイマイチであまり良いサウンド体験はできませんでしたけど、熱いファンとバンドの心地よい一体感を楽しく味わうことができました。しかも、バンド全員の顔や表情がしっかり見れる距離感で!Whitesnake のプラチナチケットと同等クラスの体験ができちゃって、名古屋はお得でした。
ライブのオープニングはニュー・アルバムから "Let's Go"。イントロリフがあの曲そっくりですけど、姿を現したバンドに会場が熱くなりました。
ジャケット姿のジョーとリック&ヴィヴィアン。リックは黒い刺繍のシースルーシャツがおしゃれ。ヴィヴィアンは顔色も良く、髪も少し伸びて、始終ニコニコ笑顔でした。シルバーのスパークリングトップなレスポール弾いてます。フィルは写真で見たとおりの見事な筋肉美。58歳でこれって凄い!ジョーの立派なお腹との対比が凄いことになっています。(笑)
" Rock! Rock!" から "Foolin'" へと畳みかけて序盤のつかみはOK!
「日本に戻れて嬉しい。特にこんなに特別な機会にさ。俺たちはニュー・アルバムを出したし、君らのおかげでなんと今週はチャートの1位になったぞ!この曲を紹介しよう、フィルよろしく!」
フィルのイントロ・リフに続いたのはニュー・アルバムからの "Dangerous"!大阪のセトリを見ていなかったので、後から知ったのですが、この曲をライブ演奏したのは世界初だったそう。名古屋がその地に選ばれたとは光栄です。
"Love Bites" のイントロはヴィヴィアン。ゴールドのSGって初めて見たよ。彼が弾いたギターは冒頭のスパークル・レスポール(裏面の塗装が大きく剥げてた)と同じくレスポールのゴールド・トップとゴールドのSGの多分3本だったと思います。彼には黒いレスポールが一番似合うと思うんだけど、それは別バンド用なのかも。
"Rock On" 冒頭のベースソロからドラム、ギターと入っていくシークエンスはなかなかいい。ライブアルバムよりもギターが心なしか長めだったような。
バンドが袖に消えて、白いジャケットと黒いハット姿のジョーがアコギを抱えて登場。そのシルクハット風味の帽子はなんとも・・・
「次は俺と君たちだけだ。Def Leppard に加わりたいかい?よし、知ってたら一緒に歌ってくれ!」
アコギとジョーのボーカルが心に染みる "Two Steps Behind" 。ノドの調子も良さそうです。
ヴィヴィアンとリックは衣装替えがしっかりあって、Tシャツ&ストールという定番ファッションのヴィヴィアンに対し、リックは今日のおしゃれ大賞。白いカットソーにジーンズという極シンプルな服装なのですが、バランスと色合わせが秀逸。ジーンズは薄い色、グローブも黒からシルバーへチェンジ、ハイカットの白いスニーカーもいい。黒が多くなるハードロック・ミュージシャンの衣装に新鮮な風を吹き込んでくれました。
"Switch 625" インスト好きにはギターがしっかり聞けて楽しい。リック・アレンのドラム・ソロも!どういうドラムセットになってるんだろう。フィルはちょくちょくステージ下手にも来てくれたので、あの筋肉美を十二分に拝ませてもらえました(笑)
ヴィヴィアンは4週間に1度、LAの専門医に通ってリンパ腫のため免疫治療を受けているそうですがとても元気そうでにこやかな笑顔を見れて安心したファンも多いのでは。前席のファンとハイタッチしたり、ピックを投げたりとファンサービスも満載でした。
ピックを使い尽くしたヴィヴィアンは舞台袖のスタッフからピックを投げてもらって、何枚も器用にキャッチしている!しかも本人が凄く楽しそう。ライブ最後では彼のギターを受け取りに来るスタッフにふざけてギターを渡さなかったり。このイタズラは彼の中でマイブームのよう。(笑)
ライブ終盤、"Hysteria" 以降の怒涛のヒット曲演奏に盛り上がるオーディエンス。皆さん歌詞の暗記率が高くて凄いわ。アンコールは鉄壁の2曲!ああ、楽しかった♪
会場がライブハウスだったためか、大きな会場とは違い、巨大な液晶スクリーンもバックドロップさえもなし。照明のみという削ぎ落とした演出でしたが、ビッグなバンドをこういう会場で見るというのは新鮮な体験でした。
本日のセットリスト
01. Let's Go
02. Rock! Rock! (Til You Drop)
03. Animal
04. Let It Go
05. Foolin'
06. Dangerous
07. Love Bites
08. Armageddon It
09. Rock On
10. Undefeated
11. Two Steps Behind
12. Rocket
13. When Love & Hate Collide
14. Switch 625
15. Hysteria
16. Let's Get Rocked
17. Pour Some Sugar On Me
encore
18. Rock Of Ages
19. Photograph
ヴィヴィアンと言えば、こちらのインタビュー記事で読んだのですが、彼が体の不調に悩み続けた日々と信頼できる医師に出会うまで、現在の心境についてはぐっとくるものがありました。MR.BIG のパット・トーピー(関連記事はこちら)といい、苦難に直面して強くなった人の言葉には教えられます。
「小さなことには全く動じなくなったよ。物事を大局から見るようになった。自分がまだ生きていることに感謝している。おかしなことに、この病気を抱えているのに、自分はこれまでの人生の中で一番幸せだと感じているんだ」 ヴィヴィアン・キャンベル