日本でのアルバムデビューは一昨年、UKの若いクラシックロックバンドが初の北米ライブの地に選んだのはMonsters Of Rock Cruiseでした。間もなくセカンドアルバムをリリースする、ネイサン・ジェームス率いる彼らがどんなライブを見せてくれるのかも船旅の楽しみの一つでした。
会場は中規模のラウンジ Colony Club にある小ぶりなステージ。しかしUKから参戦しているのか、Ingorious のTシャツを着た一団がステージ前にスタンディングで待機しています。ラウンジで座りながら見ている人もそこそこ椅子を埋めているので、北米初ライブの新人バンドにしてはなかなかの入りではないでしょうか。
バンドの軽いジャムでスタートしたショウは Highway Star のリフを思わせるフレーズに気をとられていると "Until I Die" のリフに入っていきます。ネイサンの "Make Some F@ckin Noise!!" のシャウトでライブがスタート。デヴィッド・カヴァデール氏を敬愛しているネイサンらしい。
2曲歌ったところで、ネイサンが一言。
「ありがとう、俺たちの初めてのこっちでのライブだ。もうすぐ2ndアルバムが出るけど、1stアルバムの曲と少しカバー曲をやる。次の曲はRainbowのカバーだ、"I Surrender"!」
彼ら30代くらい?その若さでRainbowのカバーです。バンドのサウンドが70年代風なので違和感ない。ネイサンは白黒のプリントシャツに黒いパンツなのですが、2015年の来日時よりも格段と巨大化しており、ちょっと目が点に…痩せればイケメンなんだけど。
"Holy Water" ではサビをオーディエンスと合唱してネイサンが客席に降りてきて練り歩くサービスも。ネイサンは最近Sotifyから支払いを受けたそうで、
「たったの43ペンスだぜ!皆、F@ukin CDを買ってくれ」とのこと。
Queen ぽいヘヴィな曲と紹介されたのは1stアルバムのタイトル曲 "Inglorious" で、これはネイサンのボーカルが楽しめるお気に入り曲。
昨年、欧州で Steel Panther とツアーをした経験は超楽しかったそうで、"Warning" はSexと酒とロックンロールの歌だぜ~と歌いだしたり。
2ndアルバムからの曲も1曲くらいは聞きたいな~と思っていましたが、ここでやってくれました。"I Don't Need Your Loving" はクラシックロックの香り漂うミドルテンポの曲。バンドや楽曲の方向性は1stと同じ方向。
「俺たちが影響を受けたのは Deep Purple や Whitesnake だ。次はカバーで、この曲はshaggingの曲だよな、こっちで言うsex。"Lay Down Stay Down"」
イギリス英語とアメリカ英語の溝を埋めつつ、ロッカーらしい言動で曲紹介をするネイサンでした。ギタリスト2人のロングソロも聞けていいスパイスになった選曲。
ラスト2曲は1stアルバムからで締めとなりました。アルバムよりもロックしてる。新バンドだけどカバー曲でセットを終わらないところが彼らの心意気なのかも。
来日の予定は今のところないそうで、残念ですが2ndアルバム発売後に期待して待ちましょう!
この日、会場には米メタルシーンを代表するシンガー2人がネイサンの初米国ライブを見ていました。ネイサンの兄貴分、ジェフ・スコット・ソートとラッセル・アレンです。ネイサンとこの2人の共通点はTSOなので、仲間の北米デビューを見に来たというところでしょうか。
2/4 セットリスト at Colony Club 2:30pm
01. Until I Die
02. unknown
03. I Surrender (Rainbow cover)
04. High Flying Gypsy
05. Break Away
06. Holy Water
07. Bleed For You
08. Inglorious
09. Warning
10. I Don't Need Your Loving (new song from 2nd album)
11. Lay Down Stay Down
12. Girl Got A Gun
13. Unaware
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2/5の Inglorious 2回目のライブは船内で最大のシアターで。初北米ライブの彼らですが、午後最初のライブで客入り5割くらいでしょうか、まずまずだと思います。
今日のネイサンは黒いJKの両肩に馬毛のような長く黒い毛が付いた、気合い衣装姿。声も艶があって出ています。
セットリストはほぼ昨日と同様に進みましたが、今日はお楽しみのスペシャル・ゲストがあるのです。
「次はスペシャル・ゲストだ、ジョエル・ホークストラ!TSOのリハーサルで一緒になって、ホテルの部屋で一緒に曲を書いたんだ。楽しかった、だって彼は Whitesnake だぜ!デヴィッド・カヴァデール ファンにはたまんないや。"You're Mine"!」
イントロのギターリフの上にジョエルのギターが乗った瞬間から、楽曲にきらびやかさがON!アルバムではジョエルがギターを弾いていないので、これを聞けたのは相当嬉しい。ジョエルのサウンドが加わると、パフォーマンスといい、一気に演奏がゴージャスに。この曲、アルバムではギターリフオンリーの地味な曲だと思ってたけど、リフの上にジョエルのギターが乗るとかっこいい曲じゃん!
もう1曲シングアロングをやろうと始まったのは "Fool For Your Loving" 聞き込んでいる現在のWhitesnake バージョンよりも1音以上キーが高い!ネイサンは高音出る出る、シャウトがんがんで嬉しいよ。ギターソロはもちろんジョエル。Whitesnake ではソロをレブと分け合っているので、全部をジョエルが弾くのはレアです。前半はかなり彼のアレンジが入ったものになっていました。
曲が分からなかったけど、2ndアルバムのDVDに収録した昨年のDownloadフェスでのライブ曲をやってくれたこともあり、ニューアルバム+DVDが楽しみです。
2/5 セットリスト at Pacifica Theater 5pm
01. Until I Die
02. Break Away
03. I Surrender (Rainbow cover)
04. High Flying Gypsy
05. Warning
06. unknown
07. You're Mine
08. Fool For Your Loving (Whitesnake cover)
09. Girl Got A Gun
10. Holy Water
11. Unaware