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キップ・ウィンガー ライブ@ 代官山 Space Odd 2018.03.13 スペシャル・デュエット2組実現!

Img_0270キップのソロ・アコースティック・ライブは名古屋、大阪公演と続いた後に1日挟んで、東京が最終公演です。しかも今夜はソールドアウト!キップもきっと気合が入っていることでしょう。

ライブは定番となった "Cross" でスタートし、Winger 曲が続くという冒頭は同じ構成。それにしてもキップのノドの調子は一番いいのでは?という好調さ。オーディエンスのシングアロングも息が合っています。

「パーカッションのロビー・ロスチャイルドを紹介しよう。彼は俺のソロアルバム全てでプレイしてくれている。彼を日本に連れてこれてとても光栄だ。彼は Round Mountain というバンドを彼の兄弟のチャーとやっている。良かったら彼の音楽をチェックしてくれ。彼は素晴らしいミュージシャンだ」

ロビーへの拍手の後は "Can't Get Enuff"、 "Hungry" とお馴染みの Winger ソングが続きました。

「次はアルバム Better Days Comin' から。よくリクエストをもらう曲だ。プレイするのはこれで2回目。俺の好きな曲でもある。"Ever Wonder"」

"Ever Wonder" が聴けるとは感激!Winger ではセットリストに入らない曲が聴けるのはキップのソロライブの特典の1つ。サビでのキップの歌声、ロビーのコーラス、それはもう美しく曲の世界が広がります。

毎回オーディエンスの1人とデュエットするのが恒例の "Miles Away" は、スペシャルゲストと促された小さな女の子が登場!キップと少女とのデュエットは何と愛らしかったことか!このデュエットの裏話は本ライブレポの最後にまとめましたので、そちらでどうぞ。

次に始まったのは "Blue Suede Shoes"。リクエストはきていましたが、名古屋・大阪ではやらなかった曲で、アルバム IV からはこの1曲のみでした。アコースティックで聴くと実に情感豊かで美しく切なく胸に響く曲。キップの声は最高の状態!ああ本当に今夜聴けて良かった。

「"You're Sexing Me" って曲知ってる?フィオナを呼ぼう!東京で何してるんだよ?」

え?フィオナ?東京まで来たの?と驚いていると、フィオナが登場し、弟が東京に住んでいるからと答えていて更に驚きました。フィオナとのデュエットを生で初めて見ます!海外では何度もこのデュエットを披露している2人ですが、何度やってもキップは歌詞を忘れるので、安定のカンペ凝視のよう。89年から30年近く経っても、むしろシンガーとして成長しているキップに感銘を受けます。(懐かしいMVはこちら

"Blind Revolution Mad"、 "Down Incognito" といったロック曲のキレと迫力が今夜は絶品!ロビーのパーカッションも熱い!最後にシャウトまであるとは、キップ絶好調!

アンコールに応えて再登場したキップ、アンコールは何曲がいい?とオーディエンスに訊き、1曲か2曲かと言いながら、ロビーと打ち合わせて始まったのは "So Long China" と "Deal with the Devil" でした。これで最後かと思いきや、東京ではもう1つのスペシャルが。

「もう1曲最後に歌うよ。これはノドの調子がいい時じゃないと歌えない曲だけど、今日はイケそうだ。アルバム This Conversation Seems Like A Dream からのスローな曲だ。ドモアリガトウゴザイマス!

俺はずっとソロ・アコースティックで日本に来たかったんだ。できれば毎年でも戻ってきたいと思っている。今日はライブ・ミュージックをサポートしてくれてありがとう。オーディエンスにミュージシャンンはいる?きっといるだろう。友達とプレイしたり、カラオケに行くにしても、ライブに足を運んでくれ。とても大切なことだ。Support Live Music!」

そして最後にプレイされた1stソロアルバムからの名曲 "How Far Will We Go"!ああ、これをついに生で聴ける日がきた!伸びやかでエモーショナルなキップの歌声は素晴らしく、鳥肌が立ちっぱなしでした。感涙です。最高の夜をありがとう、キップ!

本日のセットリスト

01 Cross
02 Easy Come, Easy Go
03 Who's the One
04 Can't Get Enuff
05 Hungry
06 Ever Wonder
07 Rainbow in the Rose
08 Miles Away (duet)
09 Blue Suede Shoes
10 Free
11 Everything You Do (You're Sexing Me) f/ Fiona
12 Pages and Pages
13 Where Will You Go
14 Headed for a Heartbreak
15 Blind Revolution Mad
16 Down Incognito
17 Madalaine
18 Seventeen
encore
19 So Long China
20 Deal with the Devil
21 How Far Will We Go

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2年越しの約束が実現した夜

Img_0277東京最終日にキップと “Miles Away” を歌ったのは7歳の女の子でした。キップにスペシャルゲストと紹介された小さな女の子が緊張気味に母親の手を握りながらステージに登場した記念すべき夜。2年前の約束をキップが果たしたのです。

それは2年前に始まりました。14歳の頃にキップにハートを射抜かれたというAさんと私が話すうちに “Miles Away” を愛娘に教えているという話を聞きつけました。私はちょうどキップに会える見込みがあったので、娘さんが “Miles Away” を歌うビデオを預かり、渡米先でキップに見せました。これが大ウケ。

こちらからサンキュービデオを依頼するまでもなく、私にビデオを録れと言うキップ。側にいた  ポール・テイラーを巻き込んだキップは「やぁ、キップだ、こっちが  “Miles Away” を書いたポール。俺が日本へ行ったら君と  “Miles Away” を歌うよ!アリガトウゴザイマシタ!」とノリノリでビデオメッセージをくれました。

親子にビデオメッセージを届けてから2年、諦めていた頃にキップ来日のニュースが飛び込み、さらに私がキップにインタビューできるという夢のような機会も舞い込んできました。これはあの約束を実現する時!

キップ東京公演の当日、ライブ前のインタビュー時に、キップにこれ覚えてる?と  “Miles Away” を歌う少女の動画と彼自身のビデオメッセージを見せました。「ブラボー!!!彼女、今夜来るのかい?」と尋ねるキップに頷いてみせると、「イエス!」と全身を使ってのガッツポーズをするキップ。すっかりヤル気になったキップは少女の名前を復唱し、インタビューを終えて楽屋に戻って行ったのでした。

ライブが始まり、遂に “Miles Away” の約束が叶う時がやってきました。緊張と不安で一杯だった少女が、曲の始まりと同時にしっかりと歌いだすではありませんか!7歳で英語の歌詞を全部覚えて立派に歌っています。これにはキップの優しい笑顔が弾け、会場中に温かいものが広がるようでした。Aさんの嬉し泣きに私も少々もらい泣き。キップ、本当にありがとう。

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お知らせ

長年ブログを書いてきて、キップ・ウィンガーにインタビューするという夢が叶いました。
3/27から配布されているフリーペーパー、FOLLOW-UP Vol.176 に見開き2ページカラーで私が取材して書いたインタビュー記事が掲載されていますので、ぜひ手に取ってチェックしてみてくださいね。FOLLOW-UPが入手できる場所はこちら

FOLLOW-UP編集部さま、大変お世話になりました。ありがとうございます。

なお、4月末には、誌面の関係で掲載されなかったインタビュー内容も含めて当ブログに掲載予定です。お楽しみに!