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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

Generation Axe @ Palace Theatre Albany NY 2018.11.29 ギター祭り4時間の驚演(前編)

2016年に北米ツアーを行った Generation Axe が2018年11月から2回目となる北米ツアーを開始しました。ツアーに先駆けて発売されるハズだったと思われる、2017年のアジアツアーから録音されたライブアルバム "The Guitars that Destroyed the World" は例のごとくヴァイ先生の作業が長引き、発売はこの北米ツアー終了後の来年2月頃の模様です。

北米ツアー後のワールドツアーが期待されましたが、Extreme が来年新譜をリリースし、ワールドツアーに出る模様のため(ヌーノから来年日本へ行くと聞きました)、Generation Axe を観るには渡米するしかない!ということで行ってきました。地球を半周して行った価値がこのライブ1つであったと思っています。ほぼ4時間にわたる怒涛のギターショウは今年最高、それどころか生涯でも記憶に残るライブの1つとなりました。

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場内のライトが消え、幕が上がると、キーボードに5本のギターが呼応しながら、青い闇の中をギターグレイツ5人がステージに集結!そのシルエットだけでも大興奮!

「アルバニー、こんばんは!Generation Axe へようこそ!」

ヴァイ先生の挨拶に間髪を入れず続いたのは、新しいオープニング曲の "Hocus Pocus"。イントロのフレーズを合わせて弾くと、挨拶代わりにステージ下手のヌーノから順に短いソロの即興を順にまわしていきます。個性の異なる5人、その特徴がこのシーンでオーディエンスにはっきりと伝わります。

ヴァイ先生は丸いサングラスと最新MV "Dark Matter" のロングコート姿で、ギターは Girly。アーム使いのスクリーミングと共に叫ぶヴァイ先生。言葉にできない程カッコイイです。(感涙)イングヴェイの速弾きに足蹴り!

Ga18_15人で生み出すハーモニーが厚く美しく、メインリフを繰り返し、また各自のインプロに入り、完璧にアレンジされた厚いハーモニーをプレイ。再びメインリフを終えると、ステージは間髪を入れずにトシンへ受け渡されました。オープニングからこんな凄いものを観せられて、今夜はどんなことになるのか、興奮は高まるばかりです。

それに会場となっているパレス劇場は音響がいい!PAさんがいい仕事をしているのでしょう、全てのギターが良く聴こえる。3列目ヌーノ側の席でしたが、感激の音響でした。

トシン側のステージ上手は前回同様、背面をイングヴェイのMarshallの壁に覆われているので、トシンは稼動型のアンプとキャビネットを収容したボックスを自分の出番では背後に出してプレイしています。"Tempting Time" はヘヴィネスと中盤のクリーンでのタッピングの美しさが印象的。テクニカルかつヘヴィだけど、メロディアスさもある、そんな個性が光ります。

「Generation Axe へようこそ。僕はトシン・アバシ。次は "Woven Web" だ」

トシンのことを余り知らずに来たオーディエンスも怒涛のサムピング・プレイに驚愕。トシンのプレイ後には一部でスタンディング・オベーションも起きていて嬉しい。

「Generation Axe ってとんでもないよね、だって教則ビデオを見て、MTVや雑誌の表紙で見てた人たちとプレイするんだ。最後の曲はヌーノとプレイする」

ヌーノが登場すると大きな歓声が。2人の共演曲は日本と同じで "Physical Eduation" 。通常とは違う、完全なインスト曲をプレイをするヌーノを観れるこの機会は貴重。回を重ねて2人の息もぴったりで、2人が互いを見ながらキメるところなんてゾクゾクします。

Ga18_2_2「トシンに拍手を!俺はこの曲をプレイさせてくれたトシンに感謝してる、一方でこんなとんでもない曲を弾かされるのには腹立つけどさ。俺は未だにこの曲で何やってるのかわからないんだ、クールな振りして弾いてるけどさ。

最初に彼が曲を送ってきたときに聞いたんだよ、「これいいけど、何拍子なの?」彼の返事は「11拍子」だったんだぜ。11拍子?何だよそれ?俺はマトモに高校にも行ってないんだぜ、意味わかんないよ。とにかく、ちょっとクールダウンして俺にもカウントできる音楽にするぜ。よし、グルーヴをくれ!」

ドラムがビートを叩き始めると、ヌーノが指を立てて数え始めます。1、2、3、4。

「オッケー、これなら俺にも数えられる」

とオーディエンスの笑いを誘いつつ、ファンクなグルーヴを弾きつつ歌も上手いヌーノ。低音弦をザクザク弾くタッチとそのタメが私にはヌーノ!って感じでシビレるなぁ。

「今夜ギタープレイヤーは何人来てる?俺がこれを訊いた理由は、いつもミーグリに小さな子が来くるからさ、彼らの目を見てみると、いつかビッグになってやるって輝きがある。きっとそうなるさ、これはプレッシャーをかけているんじゃなくて、君たちがロックンロールの未来なんだ」

この日もギターを抱えた小さな女の子がミーグリに来ていて、その子の方を見ながらヌーノは話していました。このシーン感動的。

「俺は移民だ。1971年、俺はベッドルームで雑誌を読んでたんだ、それはナショナル・ジオグラフィックの種族特集でさ、ってこの話じゃない!(笑)

Guitar Player 誌のことだ。付録のソノシート覚えてるか?そこには "Attitude Song" スティーブ・ヴァイってのが入ってたのさ。彼とイングヴェイはギターに革命を起こした。そして俺は今、彼らと一緒にステージにいる。アメリカに幸あれ!

俺にこれが起こったんだから、君らにも起こるさ。いいか、君らがどこでギターを弾こうとも、カバーバンドでも家の地下室でも、ギターをプレイするのに失敗なんてない。ギターを弾くってことこそが夢なんだよ、プレイし続けろ。

さてと、俺たちは音数でギャラもらってるからな、イングヴェイに全部持っていかせないように俺も弾かなきゃ」

ステージ中央に座ってアコースティックを抱えたヌーノが弾いたのはもちろん "Midnight Express" 激しいアタックに速弾き、美しく素晴らしい。

そして Extreme Medley を終えるとザックが登場。"Sideways" を歌いだし、エモーショナルなボーカルを聴かせてくれたヌーノ、それにザックが続き、美しいハーモニー。ソロはザックから、ステージを大きく使い、力押しのザック・ソロ。それに対してスキャットしつつのヌーノソロはぐっとエモーショナル。ハイポジションでの速弾きの後、低音ザクザクがたまりません。

Ga18_3雄たけびと共に始まったザックのセットは冒頭からひたすら弾きまくる!パワーとヘヴィネスに包まれる会場。長~~~いソロが始まると客席通路に降りていくザック、人だかりとなってザックの姿は見えませんが、人だかりは後方へ移動していく。視界からも消えて、ザックどこ~?なのに、激しいソロは延々と続く!やがて2階席に現れたザック、バルコニーから身を乗り出して、そこでも弾きまくり!やっと1階へ帰ってくるとずっと背面弾きして歩いてるし!なんであんなに歩きながら延々と乱れずに弾けるのか、本当に不思議。

ザックはオジーと再タッグを組んだこともあり、大人気でした。今回プレイした楽曲自体に人気があるし、ザックのオーディエンスを巻き込んだ熱いパフォーマンスは確実に劇場内の温度を体感で3度は上げていました。やっぱりザックは Generation Axe に欠かせない、重要な仕事をしている人だなと感心。

「ここでスーパーレジェンド、ゲイリー・ムーアの "Still Got The Blues" をプレイしよう」

これは楽しみにしていた曲。イントロを力強く弾き、歌いだしたザック、コーラスを終えると、ヌーノをステージに呼びます。Jamathon で被っていた帽子姿のヌーノが登場して、ソロを弾き合う2人。ところでヌーノが弾いているのはアクリル?ボディのN4でびっくり。そんなのあったんだ。しかも曲はブルージーな泣きの名曲だよ?でもそのサウンドは木製ボディとの違和感もありません。

それからステージの上下に分かれて客席通路へ降りた2人。ヌーノは私の横を通っていく!会場中央辺りで止まってソロを分け合い、ハモる2人の姿はもう人だかりで見えないけれど、音は聴こえる。ふと気付くと、照明の落ちたステージ中央にそっとヴァイ先生がBOを構えて立っているじゃないの!キターーーーー!

1音でステージを支配した先生、この名曲の上にも明らかなヴァイ・ワールドを展開しつつ、客席通路へと降臨!会場中央のヌーノ側へと進みます。メインコーラスを紡ぎ出す3本のギターの音色の美しいことよ!ステージへ戻る先生が私の真横を歩いていく!そしてステージに戻った3人のハーモニーが見事で鳥肌が立つほど。ああ、これが観れて本当に幸せです。(感涙)

(さらに興奮のるつぼとなるライブ後半は来週へ続く)

本日のセットリスト

01. Hocus Pocus (w/all artist Focus cover)
Tosin
02. Tempting Time
03. Woven Web
04. CAFO
05. Physical Eduation (Tosin w/Nuno Animals As Leaders cover)
Nuno
06. Get The Funk Out
07. Midnight Express
08. Extreme Medley
09. Sideways (Nuno w/Zakk Citizen Cope cover)
Zakk
10. Into The Void (Black Sabbath cover)
11. War Pigs (Black Sabbath cover)
12. Still Got The Blues (Zakk w/Nuno and Steve Gary Moore cover)