Stay Together

Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

Generation Axe 「ギターは王様なんだ、敵うものなんて他にない」

スティーブ・ヴァイ(SV)、イングヴェイ・マルムスティーン(YM)、ザック・ワイルド(ZW)、ヌーノ・ベッテンコート(NB)、トシン・アバシ(TA)によるギターの祭典、Generation Axe の新たなツアーが11月から北米で32公演行われます!

ヴァイ先生によると、今後は欧州とアジアも周りたいとのことですので、実現が待たれます。

5人全員のインタビューはレアだと思うのですが、最新インタビューがありましたので、和訳してみました。

Ga01_vy_3

======================================

ティーブから最初にこのツアーのアイデアを聞いたときにどう思いましたか?

NB:俺は以前から色々とギターもののショウに誘われていたんだけど、毎回俺が断っていたから誘われなくなったんだよ。俺はそういうのに自分がフィットするとは思えなかった。スティーブから連絡があって、「4、5曲を全員でプレイし、それぞれ個別に20分ほどのプレイもするというフォーマットを考えているのだが、きっと興味があると思ってね」と言われたんだ。それで、それなら俺も観に行きたいなと思ったのさ、よし俺も入れてくれ!

ZW:お互いに利益になる。友達と一晩中ジャムしてつるむってことだからな。16歳の頃の友達の居間でやるビール・パーティとのたった1つの違いは、俺たちを観てる観客が多くなったってことと、俺が51歳になったってことだな!

イングヴェイ、他のプレーヤーのことは気に入ってますか?

YM:何がいいかって、全員が個性的で全く違うってことさ。サウンドもスタイルも。ティーブはスティーブだし、ザックはぐっとブルージーだ。ヌーノは時にまるきりファンキーになるし、トシンは全く興味深い奴だよ。彼のプレイにはジャズが入り込んでてそれは凄いもんだ。俺はクラシックだし。だから実にバラエティに富んでいる。別に5人のギタープレイヤーを集めたってこんなに違いは出ないだろう?よくあるブルース・ジャムなんかを見ても皆がプレイするのはブルースで、何だってそうさ。このショウは全く別物なんだよ。

トシン、あなたのような若者にとって、あの4人とステージに立つのは刺激的でしょう?

TA:もちろんさ。彼らは偉大なミュージシャンであり、ギタリストで、これを何十年もやっているんだ。それに全員が音楽と同様に人格も奔放だ。イングヴェイ、スティーブ、ヌーノ、ザックと話していると、音楽史彼らが音楽に与えた影響の大きさ、彼らがギアに与えた影響の大きさ、彼らのツアー体験談と、ツアーバスでの会話だけでもドキュメンタリーを撮るべきだと思うよ。

全員が同じバスでツアーするのですよね、どんなですか?

NB:最初にスティーブが全員同じバスに乗るって言ったとき、「本気で?」って思ったよ。マジでツアーを続けられると思う?もって1日か2日か?ってね。だって、健全でいい人間でも支持政党も信仰も違うんだ。最初はヤバかったよ。ライブの後バスに乗ったら、誰かが選挙の話をしたんだ、(訳者注:最初のツアーがあった2016年は大統領選挙の年でした) で3人は「おやすみ」ってベッドに入ったよ。(笑)でも、俺たち気付いたんだ。これはお互いを知合うチャンスだってね。そうしたらアーバスは最大のお楽しみになったよ。寝る前に5人で話をするんだ、兄弟の絆ができたって感じさ。

SV:ツアーバスで毎晩2~4時間も皆で起きてて音楽を聴いたり話したりっていうのは珍しいことだ。彼らは特別な人生を過ごしてきて、その物語は信じられないものばかりさ。それに加われて楽しいよ。

ZW:全員の音楽ビジネスやツアーでの苦労話なんかはまるで「スパイナル・タップ」さ、「それ作り話だろ?」「いや、全部本当だ!」って感じだ。皆で笑い過ぎて涙が出るくらいの話だ。ある晩スティーブが言ったんだ。「ああ、こうして皆でジャムするツアーをブッキングをしなかったとしたら…このツアーバスの部分だけでもこのツアーをやる理由には十分だな」

ショウについて伺いますが、オーディエンスの反応が最大になるところというのはありますか?

NB:5人が揃ったところじゃないかな。「俺が今見てるモンはいったい何だよ!(興奮)」って感じで。観に来るファンは皆、俺たちを個別に知っているんだ。でもこういう風に一緒にいるのは観たことがない、そこだよ。

SV:そして最後の "Highway Star" で5人が揃うところ。その頃には全員が全てを出し尽くしてプレイしている。ここでのオーディエンスの反応はいつも良いね。

ZW:ティーブとイングヴェイの "Black Star" はとんでもないな。それとヌーノとトシンが弾きまくるところもクレイジーだ。全部凄いんだ。3時間のショウだけど、俺がステージでプレイしていないときは舞台の袖から皆のプレイを観てるんだ。楽しいよ。

5人でプレイする曲ですが、どうやってしっかりと構成しつつ、見た目には簡単そうに見せるのですか?

YM:各自が規律を守るのさ…日によるがな!(笑)

SV:オケストレーションさ。それぞれにパートがあり、それを尊重する。全員が同時にプレイすることで素晴らしい音になるのが分かっているんだ。だから、パートを配ってあるというのはいいものさ。音にスペースが生まれ、明瞭になり、ギターハーモニーが美しく、正に歌わせられる。このショウを個性的にして、私たちもとても楽しんでいることさ。

NB:俺たちがあれをプレイするときにはルールがあって、基本的にはスティーブが指揮者なんだよ。彼が初めに、この複雑で見事なパートを全員分創って、覚えるように全員へ送ってきたんだ。「これが君らのパートだ。このパートから脱線するな」ってね。だからこれをプレイするとき、全員がそれぞれのパートを弾くとオーケストレションされているから、素晴らしいサウンドになるのさ。

5人が速弾きしまくるだけなのは観たくないですからね

ZW:いや、これがそうだろ?それじゃないか(笑)それなしにはやれないだろう?それがショウってもんさ!

Generation Axe で素晴らしいのは、2人ペアでプレイするシーンで時には元々のプレイスタイルと全く違うことをしなくてはならないところです。とても難しかったところはありますか?

TA:僕にとっては、ブルースやクラシック・ロック曲のものだね。そういう曲は正統派の発音をしなくちゃならない言語のようなもので、大人になってから学ぶ言語というのは難しいものさ。だからヌーノやザックやイングヴェイとブルースのリックをプレイするときは、どきどきするよ。でもこうして学んでいるんだ。

NB:ショウでは1人のセットの終わりで次のプレイヤーが出てきて1曲一緒にプレイするだろう。俺が出るのはトシンの後で、彼の1曲をプレイしなくちゃならない。俺には彼の曲のそれってもんがどこか分からないんだよ!俺はプロクレッシブ音楽に熱中してたと思ってた。Yes と Rush と Return To Forever を聴いて成長したんだ。でもさ、彼の曲ってのは、拍子が複数変わるし、同時にいろいろあるんだよ。それにスティーブはイングヴェイに合流して "Black Star" をプレイしなくちゃいけないし。

SV:あの曲でのイングヴェイのラインの一部は私のスタイルとは全く違う。それはいいのさ、おかげで私はあれを練習する機会に恵まれて、ああいったプレイの技巧を少々身に付けたからね。まぁ、でも大変な挑戦だったよ。

近年はよく大衆音楽ではエレキギターが死んだと言われますが、このショウによってギターファンが多いこと、複雑で高度なテクニカル・ギターの人気があることが示されました。

NB:ギタープレイってのはずっと長い間大人気だった、特に80年代には。でも思うに、ある時点でオリンピックみたいなところにまで到達しちまったんだよ。速弾きが全てでやり過ぎ、曲が二の次になった。それで魅力がなくなったのさ。でもこのツアーでギタープレイには芸術があるってこと、一晩中速弾きするだけじゃなくてバランスを取る方法があるってことを示してると思う。

SV:ギターは実にクールな楽器だ。人々はそのサウンドを耳にするのが大好きなんだ。弦の振動も、その楽器を完璧にマスターし支配する者、内面のクリエイティブな本能を楽器と通わせる者、明らかに情熱に溢れ、楽器に献身する者を観るのも大好きなのさ。

YM:世界中のどこへ行っても、ギターは王様なんだ。敵うものなんて他にない。

SV:誰でも自然とギターを弾きたくなるのさ。その中の一部の人にとって、その魅力はプレイに生を注ぎ込むってことなんだよ。それが無くなるとは思わないね。

Ga01all_2

=============================================

Generation Axe のライブアルバム、The Guitars that Destroyed the World (Live in China) はPledge Music で現在プレオーダー受付中で、発売日はまだ未定のようです。今週月曜にあったヴァイ先生のライブ・ストリーミングの時点でも、まだライブアルバム作業中の様子でした。いつ完成するのでしょうか?(汗)

"Black Star" のサビのメロディを歌いながらヴァイ先生がノリノリで、「ほら、ここ。イン~~グヴェイ、タリラリタリラリラ~、って聴こえるだろう?」と聴かせてくれたのが最高でした。(≧∇≦)