ギター好きの友人の推しで知った Cosmosquad 、アルバム数枚を聞いたところ、メタル寄りのロック・フュージョンと言いますか、カッコイイ演奏が気に入りました。地元開催で感激のお値段4千円(!?)ということもあり、参加してきました。
バンドはギターがジェフ・コールマン(Glenn Hughes, The Alan Parsons Project、矢沢栄吉)、ドラムスがシェーン・ガラス(B'z)、ケヴィン・チャウン(Paul Gilbert)。日本では B'z のサポートドラマーとしてシェーンさんが絶大な人気でした。HR派の私としてはジェフ、ケヴィンに注目です。
初めて来た池下にある小さなライブハウス、今日の入りは200くらいでしょうか、これでかなり埋っています。客層は普段のHR系ライブより10歳以上若い気がします。
登場したバンドには歓声と共に「シェーン!、シェーン!」と女性の声が多数かかりました。凄い人気なのね。私の立ち位置からの視界ではケヴィンさんは全く見えず。ジェフさんが良く見える位置を確保。
黒いTシャツに羽織った黒シャツと赤いパンツ姿のジェフ、薄い空色のストラトはアーム無しのPUはSSH。和風の花柄ストラップが目を引きます。手にしていたサッポロビールはアンプ前に。
オープニングは"Hindenberg" 。オープニングはニューアルバムからと思っていたので意外でした。残念ながら私の立ち位置からはベースが聞こえにくい。ジェフのギターはクールなリフ、情緒的メロディ、終盤のクールダウンとトーンが自在に変わっていて、上手さを感じました。あと、ドラムがカッコよくて上手い。円熟したニクイ上手さといいますか、これは聞き応えある!
「コンバンハ、ゲンキデスカー?タノシンデクダサイ!」
さすが、MCはシェーンさん、日本語ウマイネ!
2曲目はイントロのシャッフルからのファンクで中盤の展開が大人な "Epapo Funk" 、ベースソロのところはケビンさん中央で弾いて欲しかったなぁ。曲が終わると大量の「シェーン!」コール、そこでジェフがソロを弾いたケヴィンを紹介していました。
"Sheer Drama" は疾走感があってカッコイイ曲。それにしてもストラトであれだけのヘヴィネスを出せるものなんだ。ペダルボードは見えないんだけど、イカツイらしい(笑)。でもご本人のインタビュー読むと「大切なのは道具じゃない」ということだW
時折ジェフがステージ袖の柱に貼ってあると思われるセットリストを見に行くのだけど、老眼に辛い文字の大きさなんだろうか、目を細める姿がなんとも(笑)。シャツを脱いでTシャツ姿になると、Tシャツは前回の矢沢栄吉ツアーのもので、彼のチョイスにいいね!したくなりました。
2本目のギターはLPタイプの黒とオレンジの縞目な Fujigen 。これで弾く "Recollection Epilogue" はヘヴィネスがパワーアップ。遺憾なくバカテクぶりを発揮してくれます。曲がまたカッコイイんだな。
3本目に登場したギターは見たことのないテレキャスタイプの木目フィニッシュのギター。ボディがテレっぽいデザインなのにヘッドがLPみたいに両側にペグがあるんです。しかし 調子が悪いらしくペダルやら何やら調整していて、2曲で替えていました。
「ごめん、これは借り物のギターなんだ。ちょっと酷かった。でも何とか生き延びたよな。調子はどう?皆、最高だよ!」とジェフが話始めます。
「俺のヒーローは父親なんだ。俺に音楽の才能をくれて、初めてのギターを買ってくれてレッスンを受けさせてくれた。次の曲は父と偉大なるスティーヴィー・レイ・ヴォーンに捧げる、"Blues For Pop"」
終演後のサイン会で本人に聞いてみたのですが、この借りたギターはどこのギターかジェフも覚えていないようで、Tak Matsumoto のモデルを借りたんだけど、弦が太くてギターとの相性が悪かったみたいです。ネットで調べてみてもそういうモデルは見つからなかったので、YG誌の機材レポート待ち。
踊れてしまいそうなポップさもある "Blues For Pop" はストラトサウンドが似合う。ドラムソロとベースリードにギターが入るジャムを挟んでの締めなどは、インストライブの醍醐味。
ギタートーンと曲の美しさに聞き惚れる "Always Remember The Love" の次はドラムと手拍子からの "The Ballad Of Rick James" 、この曲は茶目っ気があって面白い。ベースは相変わらず聞こえにくく遠い・・・
"Cyclops" はヘヴィネスとエモーショナルなメロディ、ドラムのカッコよさが光る都会的エッジーなフュージョン。最後の曲と続いた "El Perro Villa" はラテンの香りの哀愁メロディを乗せつつもカッティングのリフと散りばめたテクがカッコイイ。ドラムソロも魅せる!
お礼と共に一旦袖に掃けたメンバーは拍手に急き立てられ、早々に戻ってきました。
"Journy Through Life" ジェフはストラトでプレイ。この曲は結構シンプルかつストレートなギター曲だと思ったら、ジェフのソロ曲だった。それにしても新曲の "Morbid Tango" はやらないの?絶対にやると思っていたのに、とヤキモキしていたら、
「サイコー、タノシカッタデス!Morbid Tango の最初の曲だよ!」
シェーンさん、全部日本語にトライしていましたが、ちょっと無理で断念していました(笑)。
ジェフが Fujigen に持ち替えて始まったのは待ちに待った "Morbid Tango" !クレイジーなヘヴィリフを挟んでの展開に起伏があってメロディックさも味わえるこの曲は実に面白い。オーディエンスも盛り上がりました。
こんなハイレベルの演奏を聞けて満足。コスパは今年一番で間違いなし。気になったらライブは行ってみるものですねぇ。オススメいただいた方に感謝。Cosmosquad はバンドの上手さに加え、曲にクレバーなセンスや茶目っ気があって、私のお気に入りインストバンドに決定です。
本日のセットリスト
01. Hindenberg
02. Epapo Funk
03. Sheer Drama - Tribal Trance
04. Anatomy Of A Beatdown
05. Recollection Epilogue
06. Fat Mean And Nasty
07. The Spy Who Ate Her
08. Blues For Pop
09. Always Remember The Love
10. The Ballad Of Rick James - bass solo
11. Cyclops
12. El Perro Villa
encore
13. Journy Through Life
14. Morbid Tango
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MCでジェフが父親の話をしていましたが、興味のある方はこちらの Podcast episode 50 がオススメです。インタビュアーのジュード・ゴールドさんとギタリスト同士で打ち解ける中、あまりジェフが話してこなかった彼の壮絶な幼少期を語ります。その他にも興味深い話をしていました。
多くのリクエストを頂いたら和訳つけるかも・・・
それから、こちらでバンド3人のインタビューが日本語で読めます。Muse On Muse さんはいつも質の高い音楽を紹介してくれている硬派なサイトで、イチオシの音楽情報サイトです。