2008年の世界金融危機のきっかけともなった投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻。(写真はそんなことになる前、2004年のNYミッドタウンにあったリーマン・ブラザーズの本社ビル）
これ以前の米国住宅バブルを放置したことがこの危機の原因とも言われているけれど、そんな消費王国アメリカを物凄く皮肉に歌った歌があったんです。
アメリカのポップ・カントリー界を代表する歌姫、SHANIA TWAINがこんな歌を歌っていたなんて実に面白い。メロディはポップで楽しいんだけど、歌詞はけっこうヘビーで、住宅バブルのへの警鐘満載です。これは面白いということで、今回はSHANIA TWAIN、2002年のアルバム"UP!"から"Ka-Ching"（レジが"チン"と鳴る音です）の一部をピックアップ。
We live in a greedy little world--
that teaches every little boy and girl
To earn as much as they can possibly--
then turn around and
Spend it foolishly
私たちは欲深い小さな世界に住んでるの
小さな男の子、女の子皆に教えてる
できる限りお金を稼いで
そしたら、手のひらを返したように、バカみたいに使いきるの
We've created us a credit card mess
We spend the money that we don't possess
Our religion is to go and blow it all
So it's shoppin' every Sunday at the mall
私たちはクレジット・カード地獄を作ったわ
持ってないのにお金を使ってしまうの
私たちの信仰は(モールで）全部使ってしまうこと
だから、毎週日曜はモールで買い物するの
All we ever want is more
A lot more than we had before
So take me to the nearest store
もっと欲しいの
前よりも、もっとたくさん欲しいわ
だから、一番近いお店へ連れて行って
(中略)
When you're broke go and get a loan
Take out another mortgage on your home
Consolidate so you can afford
To go and spend some more when
you get bored
一文無しなら、ローンを組めばいいわ
家に追加のモーゲージローン(家を抵当に入れたローン)を
組んだなら、もっと使えるわ
退屈になったときに出かけて買い物しなきゃ
(和訳は自己流の解釈を加えています）
いや〜、怖い歌ですね〜。ポップなシャナイアの歌うメロディからは考えられないくらい。
そしてもっと怖いのは、米国住宅バブルのころは、皆がこれを地でやってたことなんでしょうね。
そりゃー、人間さぁ、ローンを借りて家を買っても、すぐに家は値上がりして、売却すればローンを返してもおつりがくる、なんて状態だと、身の丈考えずに買うし、家を担保にローン組んでいろいろ買っちゃうかもねー。銀行もカード会社もどんどん貸してくれるしね。いつかそのサイクルがそのうちはじけちゃうことも誰も考えずに。
