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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

Orianthi & Steve Vai "Highly Strung" のメイキングビデオ

2009年に発売されたOrianthiのアルバム、Believeに収録されている、唯一のインスト・ギター曲 "Highly Strung" のメイキングビデオがあるのですが、(現在はYouTubeでも見つかりません。涙)ほぼ全編がスティーブ・ヴァイのインタビューとビデオ撮影風景です。ご機嫌な様子でOrianthiを語っているヴァイ先生のインタビュー内容を今週はご紹介。(ネット上でメイキングビデオが見つからなかったので、リンクの動画は曲のミュージック・ビデオです。)

Steve Vai:

何年も前にオーストラリアのアデレーデでのライブがあった時に、前座のバンドが演奏しているのを聞いて、「ワォ、このギタリストは誰だ?」ってステージを見たら、そこにいるのは小さな女の子なんだ!驚いたよ。それがOrianthiで、彼女は確か15歳か16歳だったかな。彼女にとって初めてのギグだったんだよ。私はとても強烈な印象を受けたので、翌日の帰国前に彼女とそのバンドメンバーと話したんだ。

彼女は大したギタリストだし、私は既に彼女を小さな女の子だとは見ていなかったよ。彼女のギタープレイは非常にポテンシャルが高いと思った。それで私は彼女と連絡を取り続け、友人になったのさ。やがて彼女がレコードを出すことになり、彼女が僕のところに来て、1曲一緒にやりたいと言ったんだ。私は喜んでその話を受けたよ。なぜなら彼女は本当にギターが上手いからね。

それで何をするかということだが、私は皆が期待するものと違うことをやろうと提案した。彼女のアルバムはとてもポップなロック・アルバムだからそれとは違うことをやろうということだ。彼女はギタープレイが大好きだし、本当にギターが上手いからね。私は彼女とツアーをやっているし、ステージで彼女とジャムもしている。私は彼女のギタープレイを他の共演したギタリスト達、サトリアーニ、インギー、ペトルーシ、ジョンソン(全てヴァイ先生がG3で共演した一流ギタープレイヤー)らと同様に聞いてレスポンス・プレイをしているよ。

 このコール&レスポンスのギタープレイのアイデアは凄く良かったよ。それで私たちはこの曲をレコーディングし、ミュージック・ビデオを作ることにした。私はミュージック・ビデオを撮るのが苦痛で嫌いなんだが、考えてもみてくれ、朝の6時からクローズ・アップを撮影したりするんだ。私が80年代に撮影してきたビデオは楽しいものではあったが、全てフェイクの類だったね。ストーリーラインがあって、男が女に出会うとか、かっこよく見せるシーンとか、通りを歩くシーンがあるとか、演技をするっていうのは、私にとってはおかしな感覚であったんだ。だから、単にギターを弾きまくるっていう今回のビデオはよかったね。私にはそれが一番上手くできることだから。私たちは思い切り楽しんだよ。

このビデオを見て、「これもフェイクじゃないか。プラグ・インしてないぞ」って言う人もいるだろうけど、これはビデオなんだから、生演奏してる訳じゃない。(笑)曲に合わせてパントマイムしてるのさ。でもギタープレイの指の動きなんかは実際にプレイもしたから見てもらえるよ。とにかく、ギタープレイのビデオで、演技するビデオじゃなかったからとても楽しめたよ。

さてこのビデオ、私は曲も好きですが、ヴァイ先生のパフォーマンスが楽しくて何回も見てしまいます。何といっても、ギターと一体化したヴァイ先生のクネクネした動き&執拗なカメラ目線無表情で仁王立ちなギタープレイのOrianthi激しく対照的で笑いすら誘ってくれます。ヴァイ先生が腰を落として、Orianthi脚に腕を回してプレイするあたりは、「ヴァイ先生、変態ぽいのでそれはやめておきませんか?」と声をかけたくなってしまいます。(笑)きっとヴァイ先生はかわいい愛弟子のアルバム・リリースでご機嫌だったんでしょうねぇ。
ところで、この曲ですが、ヴァイ先生のアルバム、"Mystery Tracks Archives"に収録の "Speeding" に似てませんでしょうか?気のせいでしょうか。。。

それにしても、ビデオで演技するのが苦手だったというヴァイ先生ですが、どちらかと言えば、カメラの前で演奏しまくるビデオが多かったかと思います。しかも強烈なカメラ目線とか、すごいポーズとか。。。あれは絶対にビデオ撮影大好きだったんだと思うけどなぁ。。。。