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ポール・ギルバートの新作"Vibrato" はたして買うべきか?

ポール・ギルバートの新作ソロ・アルバム"Vibrato"が発売されました。ポール・ファンは皆様もうお買い求めになったでしょうか。ちなみに私は初回限定のDVD付きパッケージを購入しました。

まー、なんせポールの特典DVDですから、映像には初めから過度な期待はしてませんので、通常盤で十分かなとは思ったのですが、価格差もあまりなかったので、愛すべきポールの言葉も聞きたい、見たいということでDVD付きを選びました。

さて、まずは率直な感想から。ポールは大好きだけど、現在容量オーバー気味な私のiPodには入れません。なぜなら、聞きたかったポールの音楽じゃないから。本作が実験的意欲作なのは分かる、ブルース、R&B、ファンク、プログレ、ジャズと色々な要素が入っているのだけど、「ポールの実験室」みたいな感じで、アルバムとしてのまとまりがないという印象。こんなにポールが好きなのに、繰り返し聴きたいお気に入りがなかった。単に好みの問題かも知れないけど、ポールのアルバムでこんなに大量のキーボードは聞きたくない!

いらぬ心配かもしれないけど、この先ハードロック・ギターひとすじだったリッチー・ブラックモアがブラックモアズ・ナイトに変遷したようなことにはならないで下さいね、ポール。

あと、ソロ・アルバムで半ば恒例になっていた「ポールのクラッシックから1曲」がないのも少々残念。私のiPodにはポールのクラッシック・プレイリストも作ってあるのに。

次に、DVDについて。レコーディング風景とポール先生の曲解説、おまけの料理(?)教室という内容ですので、ダイ・ハードなポール・ファン以外には用のない代物です。レコーディング風景の動画は「ポール先生、商売でも使うんだから、ビデオカメラを買い替えようよ」と思わずにはいられない画質の代物。

しかし、DVDにはダイ・ハードなポール・ファンにはたまらないポール先生の曲解説があったので満足です。"Vibrato" でのトレモロ・アームでの正確な音程を繰り返すために、ギターに消しゴムを貼り付けてアームの押さえを調節した話を嬉々として実演してくれるところは、正に愛すべきポール先生でした。「ライブではどうしようかなぁ」とのことですが、その頃までには別の技術を開発してくれることでしょう。

"Blue Rondo A La Turk" ではポールお得意の「カウント・フレーズ」の話が出ていました。8/9拍子のカウントが難しく、フレーズを考えたら、"I can't eat tuna fish anymore." (僕はもうツナは食べれない)がぴったり来たそうです。カワイイ。そう言えば、2009年のMR. BIG来日公演で"MARS"をやった時も5/4拍子のカウントのために"Beverly Hills, North Hollywood" というフレーズをつぶやいていたポールでした。

最後の料理(?)教室は、このブログでも4月22日に取り上げた内容の実演編でした。ポールがオレンジジュース作りに使っている果汁絞り器はOXO(人気のキッチン用品メーカー)!うちでも使ってるよ!・・・と、どうでもいいところに興奮しました。教則DVDを買うと ポール得意のオムレツの作り方が収録されているようです。(笑)

ということで、「ポール・ギルバートの新作"Vibrato"はたして買うべきか?」ですが、ダイ・ハードなポール・ファンはDVD付きのパッケージを購入すべし。さらにポール先生の教則DVDも良いでしょう。そこまでファンじゃない方は、価格の安い輸入版を購入するか、さほどでもない方は友達に借りるかレンタルでよろしいかと。あくまで個人的感想です。。。。