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KISSで邦題の妙を考える

KISSのニュー・アルバム、モンスター ~地獄の獣神 "Monster" が発売されました。KISSといえば、お約束となっている「地獄」の邦題。そこで、今週はアルバム・タイトルの邦題について考えてみました。

新しいアーティストを日本のマーケットにリリースする時には原題どおりバンド名ではインパクトが足りない、レコード会社さんとしては邦題でリスナーに覚えてもらわなくては、ということでしょうか。KISSの「地獄からの使者」は素晴らしいスタートでした。

他のアーティストのデビュー・アルバムの邦題を見てみると、スコーピオンズは「恐怖の蠍団 - Lonesome Crow」、クイーンは「戦慄の王女 - Queen」、 アイアン・メイデンは「鋼鉄の処女 - Iron Maiden」、ヴァン・ヘイレンは「炎の導火線 - Van Halenでした。

KISSみたいなシリーズの邦題モノとしては、ディープ・パープルの「紫の炎 - Burn 」とか(こちらはお約束というほどではありませんが)、スコーピオンズの「蠍団」があります。でも、シリーズものではやっぱりKISSが一番上手いですね。原題とのリンクが利いている

KISSのアルバムの中で「上手い!」と手をたたきたくなったのが、MTVアンプラグドのライブでオリジナルメンバーがそろった時の邦題ですね。「停電 (地獄の再会)」
地獄の再会だけの方がすっきりするけど、アンプラグドなだけに「停電」は使いたかったんだねぇ。

「アライヴ4 ~地獄の交響曲~」も上手い。メルボルンでのオーケストラとの共演でしたから。ニュー・アルバムの「地獄の獣神」もけっこうイケる。原題が"Monster"だもんね。過去にライブ版で「地獄の狂獣」を使っていたので、違う言葉捜したんだろうなぁ。(笑)

翻って、ヴァン・ヘイレンの初期の邦題タイトルはインパクトはあるけど、オリジナルのタイトルとは全く関係ない邦題ばかりなんだけど、これらはどういうコンセプトでつけたんでしょ?

最近発売されるアルバムにはあまり邦題ってみかけなくなりました。今は日本語のインパクトとか特段不要になってきたということなんでしょうか。別にいいような、寂しいような・・・・

映画界では、スティーヴン・セガール「沈黙」シリーズ邦題がお約束で続いていますから、音楽界もがんばって欲しいなぁ。