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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

スティーブ・ヴァイ Live @ Club Quattro, Nagoya 「私たちの仕事は最高のショウをやることだ。」

The Story of Light Tourがついに日本上陸しました。7月30日の名古屋公演を皮切りに、大阪、東京、横浜の4日連続公演の始まりです。

名古屋はクラブクアトロという小ぶりのライブハウスなのですが、実は会場が埋まるか心配していました。ところがほぼ満員の会場でヴァイ先生をお迎えできて安心しました。観客の年齢層は幅広く、コアなファンの方が多かったですね。
会場はとてもステージが狭いため、今回のツアーで使っているThe Story of Lightのジャケ柄背景幕はなし、シンプルなステージセットとなりました。

バンドメンバーがステージに揃い、まだ姿見えぬヴァイ先生のギターがうねる音で観客との音声会話が始まりました。ヴァイ先生の衣装はヘビ柄パンツと黒のハーフコートスタイルに黒いハットとサングラス。海外公演と同じオープニング衣装です。

オープニングはRacing The World、ギターチェンジしてVelorumへ。怪しげな旋律と狭いステージを動き回りながら体をくねらせるヴァイ先生の踊りが曲の妖艶さをアップ。

「こんにちはジャパン!ここに来られてうれしいよ、ソロショウでの来日は11年か12年ぶりだ、ありがとう。皆楽しんでいってくれ。さて、キーボードのマイケルを紹介したい。彼はまだ18歳なんだよ。彼にとってこれが初めてのツアーなんだ。だけど彼のプレイは凄いよ!」

フィリップ、ジェレミー、デイヴを紹介したところで、海外でもやっていましたが蛇柄のパンツでプリンスねたのダンスを披露。もっと踊ってぇぇ!プリンスの気分になるパンツを「日本のパンツ」って言ってたけど怪しいなぁ。

「今夜の私たちの仕事は最高のショウをやることだ。私はそれを実現する方法は心得てるからね。今夜皆が帰るときに最高の気分になってもらいたいんだ!」

Building The Church が終わるとイントロの掛け声も観客とバッチリで Tender Surrender へ。ラスト付近では、ヴァイ先生たらステージ前方ぎりぎりまで来てくれて、観客の目の前の高さで6弦を歯で引っ張るパフォーマンスまでしてくれました。この曲を聴くと、様々な音を使い分け、あらゆる質感を表現するヴァイ・ギターに改めて感動。

Gravity Storm は新作の中で大好きな曲。それにしてもヴァイ先生はギターと一体になったかのように動き、奏でる人だわ。前列の観客と始終アイコンタクトをしながら、百面相しながら、あのギタープレイですよ。音楽もパフォーマンスも大事なんです。

ここでデイヴのアコースティックソロ。彼のアコースティックのCDを聞いてみたいと思うほど、素敵な演奏でした。(カポが2つあるのはなぜ?)

ここで、シャツと黒いベスト姿にお着替えされたヴァイ先生が帰還。

「デイヴのソロ・アコースティックCDは物販コーナーにあるからね!上がりは私がもらうよ(笑)さて、次の曲は(マイクを両手で包んで冗談ぽいそぶりいっぱいで)物販コーナーで売ってる私の新しいCDの曲だ」

Wheeping China Dollに続いては、デイヴと短いジャムの後でThe Animal, Whispering A Player, The Audience Is Listening と人気曲が一気に続き、会場の盛り上がりもすごいことに。Whispering A Playerの後にはひとしきりヴァイ先生のギター語と観客の音声会話で盛り上がりました。

ここでマイケルのキーボード・ソロ。
若手でもスポットライトもらえるんですねぇ。でもマイケルは狭いステージのスピーカーの影にいたため、会場左側の観客には姿が見えなかったと思います。若くてキュート、演奏もクラッシックテイストかつ前衛的でかなり上手かったです。なるほど、先生のお眼鏡にかなった訳だわ。

「実はマイケルは日本へ行くのをすごく楽しみにしていて、ここなら彼は合法的に酒が飲めるからね」
と恐らく日本の飲酒年齢規制を間違えて覚えていたヴァイ先生のMCでした。

舞台はアコースティック・パートに移り、上下ブラウンのベロア調衣装(海外公演では見かけない衣装)をお召しになったヴァイ先生がいすに腰掛けます。ここでフィリップのベースが5弦のミニサイズに。海外公演では大きなウッドベースでしたね。。フィリップのベースソロを聞けなかったのが少し残念。このパートではヴァイ先生のアコギサウンドにひたすら聞きほれる時間でした。

次はポータブル(?)ドラムセットを身に着けたジェレミーが登場。すごく重そう!ヴァイ先生とジェレミー、ドラムセットのドクロとの掛け合い漫才(?)に続いてTreasure Island, Pusa Road、本来のドラムセットに戻ってドラム・ソロと続きます。

ドラムソロから続いて、暗くなったステージにはドライアイスの煙。ステージ奥から赤いレーザー光線が差し込みます。キター!LEDスーツのヴァイ先生が登場よっ!The Ultra Zoneは本当にワクワクしました。ヴァイ先生って最高の演奏+エンターテイメントを提供するってことにかけては貪欲な人だわ。残念だったのはステージが暗すぎて、至近距離でもこのユニークなギターをしっかり観察できなかったことかな。

黒いTシャツにお召し変えされたヴァイ先生が戻り、Frankの後は日本でもやるんだろうかと気になっていたBuild Me A Song企画。

「ショウはあと3時間だ。あと2曲だけど凄く長い曲なんだよ。(笑)次の新しい曲は新しすぎてまだ作られていないんだ。一緒に曲を作るから、誰か2人ステージに上がって手伝ってくれ。」

男性と女性それぞれ1人づつステージに上げて、ドラム、リズムギター、ベース、キーボード、リードギターのパートを2人に口で指示させてその場で形にしてしまうという企画。2人の方が素晴らしいノリでこの企画をモノにしてくれました。

ここでは、ギターでのメロディ・メイカーといえば、サトリアーニということで、海外公演でもお馴染みの、デイヴがAlways With Me, Always With Youのメロディを演奏するシーンもありました。

「ここの観客は素晴らしいから、ジョー(サトリアーニ)にG3で来ようって言っておくよ」
先生、その言葉、しかと記憶しましたよ。次のG3は日本へきてくださいね!

最後を締めくくるのはやっぱりこれ。For The Love Of Godを演奏するヴァイ先生を生で見る感動は言葉に尽くせません。

アンコールはTaurus Bulba。この曲カッコイイよねぇ。ラストはヴァイ先生もあらんかぎりのサービス演奏してくれました。カーテンコールに応え(ここでは先ほどの観客2人もメンバーと並んでお辞儀できちゃうんです!)バンドが去っていく中、最後にヴァイ先生がマイクで問いかけたのは次の言葉でした。

「どうもありがとう!今夜のことだけでなく、これまで長年応援してきてくれて。私はこれまで33年間もツアーをやってきた、こうしてこの国に来て演奏できたことをとても感謝している。さあ、皆教えてくれ、気分は最高かい?」

本当に素晴らしいショウでした。ヴァイ先生のエンタテイメントへのこだわり、プロフェッショナルとはいかなるものかを感じました。もちろんギター・イリュージョニストの超絶技巧を目の当たりにできたことは言うまでもありません。

終演後、クアトロ前で出待ちをしていたところ、意外にあっさりとヴァイ先生が出てきてくださいました。ステージ始めに被っていた帽子姿です。サインや写真に応じてくれて、もう至福の極みでした。ありがとうヴァイ先生、バンドの皆さん、東京公演も行くからね♪

本日のセットリスト

01 Racing the World
02 Velorum
03 Building the Church
04 Tender Surrender
05 Gravity Storm
06 Guitar Solo (Dave Weiner acoustic)
07 Weeping China Doll
08 The Animal
09 Whispering a Prayer
10 The Audience Is Listening
11 Keyboard Solo (Michael Aarom)
12 Rescue Me or Bury Me (Acoustic, Vai song)
13 Sisters
14 Treasure Island
15 Fire Garden Suite II - Pusa Road
16 Drum Solo
17 The Ultra Zone
18 Frank
19 Build Me a Song ("New" song every night)
20 For the Love of God
Encore:
21 Fire Garden Suite IV - Taurus Bulba