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WINGER 「アルバムの時代は消え去ったけど、1曲目から最後までしっかりしたアルバムを作った」

Wingerのキップ・ウィンガーがメディアのインタビューに答え、ニューアルバム"Better Days Comin’"について語りました。新作の内容についていくつかヒントをくれているので、以下インタビューの一部を和訳しました。

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Wingerのニューアルバムはどうなりそうですか?5年を経て新作を作ったのは何かインスピレーションがあった?

アルバムは最高の出来だよ!俺たちは凄く興奮してるんだ。俺が思うに、俺たちのベスト・アルバムになる要素がいくつもある。単にニューアルバムだってことだけでなく、成熟したバンドとしての作品であり、新しいレベルへ昇華してる。とにかく嬉しいよ!

製作については何かインスピレーションが、という訳ではなくて、俺とレブが集まってロックソングを書いたってだけさ。俺たち2人とても上手くいくんだよ。まず俺たちはクールなリフを考えて、いいメロディを書く。基本的には2人で全曲を2~3週間で書いてから歌詞を書いた。

ニューアルバムはバンド初期の楽曲に近い?それとも5枚目のKarumaの流れを汲んでいる?

これまでの全ての作品を投影したものになるね。初期のものと比べると現代的になっているし、言葉にするのが難しいな。バンドのキャリア全てのインスピレーションを注いでいるし、俺たちの本当の姿を現していると思う。"Pull"のサウンドもあるけど、最初の2枚のアルバムの焼き直しみたいな曲はない。でもこれが今の俺たちのサウンドだし、俺たちはメンバーも変わってない。

これぞWingerサウンドってものについては、ニューアルバムで何か新しい方向に向かっている?

俺みたいな熱血音楽理論オタクには難しい質問だな。(笑)上手くいってるかどうかは分からないけど、俺はいつも新しいものに取り組んでる。例えば、ニューアルバムにプログレ曲がある。たったの3分半の曲だけど、多分俺たちが今までにやった中で一番プログレな曲だ。"Tin Soldier"って曲だけど、俺たちには一番新しい試みだ。

個人的には"Pull"の "Blind Revolution Mad" が好きなんだけど、ニューアルバムにはそのタイプの曲はある?

ありがとう、それは俺のお気に入りの曲だ。これぞWingerの曲だと思う。"IV"の "Right Up Ahead" は "Blind Revolution Mad" の次世代の曲なんだよ。リフはよく似ているけど、もっと複雑な曲さ。一部の人しか気づかないだろうけど、"IV"にはとても手の込んだ楽曲があるんだ。でも多分、ファンが俺たちに期待するよりもちょっとプログレ寄り過ぎたんだろうね。

作曲家として言わせてもらえば、俺は自分で自分をコピーしたりしない。前に書いた曲の新しいバージョンを作ろうなんてしないさ。ただ曲を書いて、くだらないのは捨てて、いいものだけを残す。俺たちはそこには長けてるしね。まあ、ただあのレコードに似たサウンドというのはあるかも知れない。

ニューアルバムで一番気に入っている曲は?

それは無理な質問さ。以前スティーブン・タイラーが言ったっていう話を聞いたけど、曲は子供みたいなものなんだ。1つ選ぶなんてできないよ。

今じゃ誰もがシングル曲を発表する時代で、「アルバム」っていう時代はとっくに消え去ってしまったけど、俺たちはまだやり続けてる。1曲目から最後までしっかりしたアルバムを俺たちは作ろうとしてる。いい2~3曲のために残りはクズ曲のアルバムを買うなんてうんざりさ!レブと俺は大量のアイデアを出し合って、まるで砂から砂金をより分けるように、駄目なものを捨てていったんだ。

ニューアルバムには俺が気に入らない曲は1つもない。俺が気に入らない曲は1曲たりともレコードに入れなかったからさ。(笑)皆にはニューアルバムをただ聞いて、どの曲が自分にしっくりくるかみて欲しい。とてもバラエティに富んだ楽曲だ。70年代テイストで(俺たちは皆70年代のロックを聞いてその影響を受けているからね)、どう言ったらいいか分からないけど、ファンキーで、ソウルフル。"Queen Babylon"って曲があるけど、スーパーヘヴィで、"Hungry"のヴァイブがあるんだ。最初から最後の曲まで凄くいい。「もうちょっといい曲作れば良かったな・・」なんて曲は1つもないんだ。出来にはとても満足しているよ。

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1月30日~2月1日までミルウォーキーでのライブを行ったWingerの動画から素敵なキップのセリフが聞けます。2つをピックアップ。

1.キップとレブの固い絆

キップが「リッチー・サンボラに羨ましがられた話」をしてから、「この曲のギターソロをこいつ以上に上手く弾けるヤツはいない。レブ・ビーチ」とレブに手を上げると、レブが駆け寄り、嬉しそうにキップをハグします。見ているこっちが癒されちゃうような長年の友情シーン。

2.Support Live Music!

観客にミュージシャンはいるか?と聞いたキップが「近くにお気に入りのバンドが来たら、ライブに出かけて欲しい。ライブ・ミュージックをサポートするために大事なことなんだ」と語りかけ、観客から大喝采を受けています。なんば公演でも同じことを言っていましたね。