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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

ジョー・サトリアーニ 「まだ6弦ギターを学んでいるところなんだ」

今年のG4ギター・キャンプは6/28~7/2にカリフォルニアで開催されるようです。今回のG4はサトリアーニに加え、トシン・アバシ (Animals as Leaders)、ガスリー・ゴーバン (The Aristocrats)、マイク・ケネリーです。トシン以外はほぼ身内で固めた人選なような気もします。ガスリーは去年は Vai Academy のゲストでしたが今年はこちらに参加のよう。

ちなみに Vai Academy も昨日詳細が発表されました。ゲストにエリック・ジョンソンが登場するそうで、これは凄い!今年のクラスにはギターの構造を学ぶ授業が加えられ、その道の専門家から詳細な授業を受けられるそうです。

G4 Experience 2本目の動画はジョーとトシン(8弦ギターの旗手)のスカイプ・チャットでした。スカイプでも赤い昔ながらの受話器風のツールを使って話すジョーがかわいいです。2人の話もなかなか面白かったので、和訳してみました。

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ジョー 7~8歳の子供が初めて手にするのが8弦ギターでそこからギターを始めるかもって、これから君は考えておかなきゃいけないよ。彼らが聞く音楽は Animals as Leaders で、よしこれから始めるぞ。何から教えてくれるのさ?って言ってるのを考えると恐ろしいよ。(笑)

トシン ギターがどんな風に進化できるのかってアイデアを考えるとワクワクするよ。ギターが固定されてしまった楽器ではなくて、革命的な進化をとげるというのはイイことさ。

2~3ヶ月前にはできなかったことがギターを練習してできるようになるってことは、人生の縮図みたいなもので、努力や集中力、熱意を注ぐことで、新しい音楽、新しい理解につながるんだ。こういうことは人生そのものにも当てはまるんじゃないかな。ギターの場合はそうした努力の成果が分かりやすい形になるってだけで。

不思議なことに、ギターに向かうことで新しい音楽が沸いてくることもあるし、それができないことってあるよね。ギターは何も変わらないから、自分の中の何かが違うんだ。だから僕は皆が同じ楽器を持っていて、自分の内面の世界をどう引き出すことかってことだと考えると凄く面白いし、ワクワクするんだ。

ギター・キャンプに招待されてとても興奮しています。参加する生徒は技術レベルの高いプレイヤーかも知れないし、あなたのファンも多いでしょう。僕が何を代表できるかは分からないけど、まぁ、低音はカバーできると思うよ、だって僕には沢山の弦があるからね。(笑)

ジョー 私はいろんな人に、7弦、8弦、9弦、10弦なんかにトライしてみるべきだって言われるんだけど、私はまだ6弦ギターを学んでいるところなんだ。時々1本弦を減らして、キース・リチャーズみたいに5弦にしたくなるよ。

私は今のところ、6弦であれこれ試してみるのがちょうど心地良いんだ。私にとってギターはとても気持ち良い時もあれば、全く手に負えない道具になってしまう時がある。どうしてだか全く分からないんだ。私の体のバイオリズムがどうにもダメな時があるからかも知れないけど。

でも調子の良い時には、ギターは私の手にとって最高の楽器になって、技術的なことは何も考えず、ただ音楽が沸いてくるんだ。自分では何がどうなったか分からないうちに音楽ができていたりするんだ。この音楽はいったいどこから来たんだろうって感じでね。

トシン こういうキャンプの素晴らしいところは、参加者でバンドを作って皆が友達になって、その後も連絡を取り合ったりするところ。指導者も生徒もその場では一緒にお互いがインスパイアし合うんだ。そういうインスピレーションのパワーというのはこの世で最高の現象だと思うよ。僕自身がとてもインスパイアされると思うから、それが一番楽しみなんだ。

ジョー そう!インスピレーションが凄いのさ。素晴らしい1週間になるだろう。私たちはありとあらゆることをやるからね。きっと刺激的で素晴らしいキャンプになるよ、どんな変わり者も来て欲しいね。

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この週末にはNAMMが開催されており、Ibanez のブースでは多くのアーティスト・シグナチャー・モデルが展示されています。その中で異彩を放っているのはJS25ART、サトリアーニとIbanezのコラボレーション25周年を記念して製作された25本の完全限定ギターです。

黒いJSボディにジョー自身が手描きで入れたペイント・アートが施されているギターは全て世界に1本のデザイン。お値段は9,000ドルほど(100万円ほど)のため、ブースではケース入りの展示となっています。(日本での発売はないそうです)

そのJS25ARTギターの製作映像が公開されていました。(↑)普段はスケッチブックに絵を描いているジョーが3次元のモノに絵を描くという体験を楽しんでいます。ギターのボディへのペイントの為、インクや色が相当に吟味して選ばれたそうで、限られた色数で、ボディに指の油をつけないようにビニール手袋をしたジョー画伯が1本ずつペイントしています。ジョーのお姉さんも奥様もアーティストだそうで、2人に励まされ絵を続けてきたそうです。

このギター、熱烈なサトリアーニ・ファンは欲しいでしょうね。数年前にはヴァイ先生のEVO完全コピーを同じくらいの価格で販売したIbanezですが、ファン心理をくすぐる企画がニクイ。