Stay Together

Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

スティーブ・ヴァイ 「もしリユニオンが実現するとしたら、早期に始めなくてはいけない」

スティーブ・ヴァイの Passion and Warfare 25th anniversary ツアーに伴って行われたインタビューから一部を和訳してみました。(元記事はこちらこちら

DLRバンドのリユニオンについては実現するのでしょうか?皆のスケジュールを合わせて動き出さないと流れてしまいそうな予感がします。(ノω・、)

===============================================

あのアルバムがリリースされてから25年が経ちました。これを製作した時に、このアルバムが今日までこれほどに影響力のあるものになると思っていましたか?

とんでもない、私はメタルバンドの出身だったし、外見どおりに見られれば、どんな音楽かはおのずと期待されただろう。私が Passion and Warfare を創ったとき、私はアーティスト宣言として、特定のスタイルの音楽を創造したいという内に育んできた深い欲求に突き動かされたのさ。正直に言えば、私のキャリアは終わるだろうと思っていた。

本当ですか?

ああ、アルバムは私に人々が期待するものとは全く違っていたし、当時のミュージックシーンで起こっていたこととも違っていた。ロックギターのインスト アルバムだと思われていたけれど、実際のところそのカテゴリーにはそぐわないんだ。

確かにそうですね。ジャンルを超越していると私には思えます。

私は心の底ではロックミュージシャンなんだ。私はロック音楽のエネルギーもサウンドも好きだ。でもその一方で私は作曲と音楽の知的側面とでもいうべきものに強く惹かれていて、私の頭でこれらが一緒にミックスされて、こういう作品になるのだよ。

例えばスティーヴィー・レイ・ボーンを聞いて惚れ込んで、これはブルースだから自分でも弾けるぞと(他のミュージシャンが)やってみたり、ジョー・サトリアーニのような(音楽を創ろうとして)形式は比較的単純だが(ジョーのオリジナルは)メロディが飛びぬけて美しいとか、イングヴェイなら彼が何を弾いているのかは分かって真剣に練習しても、どうしても彼のレベルには到達できないといった(彼らのスタイルに挑戦した)インスト ギターアルバムは沢山ある。

でもおかしなことに、私については、私が何を弾いているのかはギタリストなら分かるだろうし、私のリフを真似るのは簡単だと思うのだが、(それらが)あまりないのは、彼らが音やコードや歌詞にインスパイアされて、そういったものをクリエイトしたいからなのかも知れない。

あなたは確かにあなた独特のギター表現を創造しました。

当時は何も分かっていなかったのだが、これが私のやり方だからこれでいいと思ったのだよ。私はポップカルチャーでの成功は追い求めていなかった。あれは罠なんだ、私は毛嫌いしていた。ラジオの言うなりになって流行りに流されていたら流行が変わったらどうなるかということさ。当時の状況は楽しんでいたけれど、これを追い続けるつもりはないと自分で分かっていたよ。

あなたのような成功を収めた時点でバンドから降りるという選択は皆ができるものではありません。でもあなたはそうしました。私には真のアーティストに思えます。

ほとんどの人だってできることさ。なぜなら誰だって何らかのユニークな創造力を持っているんだ、でも多くの場合、失敗や批判を恐れる心が邪魔をして踏み出せないんだよ。私だって同じように恐怖を感じたけれど、私のクリエイティブな衝動が恐怖心に勝ったということなのさ。

あなたが Whitesnake ライブのギターソロで "For the Love of God" をプレイしたのを見ました。

あれはデヴィッド・カヴァデールのアイデアなんだ。彼の提案だった。

"For the Love of God" で使ったギターをプリンスにあげたという話のいきさつを教えてください。

何年も前にあげたものだ。その後少し話したら、彼はちょっと弾いてみて、彼が他にもらった多くのギターと一緒にペイズリー・パークの部屋に飾ったと言っていた。最近、彼の代理人からギターを私に返したいと連絡があったよ。

Passion and Warfare をレコーディングしている若きスティーブ・ヴァイから今のあなたに伝言があるとしたら何と言うでしょう?

25年後に演奏するのにこんなに難しいものを創ってごめん。

昨年11月のDLRバンドのリユニオンについて教えてください。私はあの場にいたんです。何があったのですか?

とても興奮した一件だった。ビリーや他のメンバーと年に1度ディナーに行くんだ。そこでビリーが Eat 'Em And Smile のアルバムリリースから30周年だから、Lucky Strike という所があるから数曲演奏しようという話になって、デイヴも招待しようとなったのさ。デイヴものってきた。外部には彼がそこに来るとは知らせなかった。

リハーサルはやったんですか?

いや、その必要はなかった。"Yankee Rose" と "Shy Boy" をやるだけだったから。実際にデイヴが事前に私の家に来て、2人で通してプレイした。(当日は)あまりに人が多く集まってしまい、消防署長から閉鎖を言い渡され、私たちは演奏できないんだと分かったとき、デイヴは完璧だと確信していたよ。私たちが実際に演奏するよりもマスコミが大きく取上げるだろうとね。彼は正しかった。TVやら全てのメディアが取上げたからね。

もう一度はありませんか?

皆がやりたいとは思っている。問題は皆がそれぞれに忙し過ぎるから集まって始めることだ。もしリユニオンが実現するとしたら、早期に始めなくてはいけないだろう。

あなたとジョー・サトリアーニIbanezのモデルをデザインしています。他にも素晴らしいギタリスト、パット・メセニー、ポール・ギルバート、ジョージ・ベンソン他多数が使っています。Ibanez製品はどうしてユニークで特別なのでしょうか?

30年来のつきあいだ。私が売れ始めた頃、多くの会社が私にギターを提供しようと考えた。でも私には実際に弾きたいと思う特定の楽器があって、それはまだ存在していなかった。それで私はハリウッドの楽器店で数本のギターを作った、私の特殊な嗜好のとおりのスペックでだ。当時の一般的なギターではできないことを私はやりたかったのさ。私はデザインしたギターを複数の会社に送って、「このギターを作ってくれた会社とエンドース契約する」と言ったのさ。

Ibanezは完璧なギターを創ってきた。それがJEMさ。30年続くモデルで世界的な成功を収めた。その廉価版のモデルがRGだ。これは世界中で最も売れているロックギターだ。Strat と Les Paul そして RG、ロックメタル ギターと言えばこれらさ。

JEMの開発後、Ibanezと7弦ギター Universe を開発した。これは全くもってサブカルチャーを刺激し、現在も存在している。これは我々の知る限り、最初の量産モデルの7弦エレキギターだ。2回目のヒットさ。

(ヴァイ先生と7弦ギターの開発についてはこちらの過去記事もあります)

つまり、Ibanezはアーティスト サポートと優れたカスタマイズ能力でアーティストのいかなる特定の仕様にも応えることで、素晴らしいアーティストを引寄せ、長年に渡って素晴らしい発展をしてきたのさ。