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レブ・ビーチ 「俺はミュージック・ディレクターなんだ。キーボード・プレーヤーを雇わなくちゃいけない」

レブ・ビーチが地元ピッツバーグの音楽メディアによるインタビューに応えました。(おそらく、3月中旬ごろの収録)WINGERの "Better Days Comin' " について、さらに Whitesnakeの "The Purple Album" について語っています。WINGERについては他のメディアで既に話している内容でしたが、"The Purple Album" について語ったのは初めてかも?ということで、いつものノリで大いに本音を語ったレブ節から一部を和訳してみました。

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"The Purple Album" は全てデヴィッド・カヴァデールのアイデア

もちろん。俺もプロデューサーにクレジットされてる。ダグが去ったから、俺がデヴィッドのところへ行ったら、そのアイデアを聞かされた。その瞬間はびびったね、だって俺は Deep Purple を聞いたこともなかったんだ。それで急いでアルバムを買いにいって、聞いた。それでものすごく気に入ったんだ。彼が選んだ曲はどれも最高さ。それで俺はこのプロジェクトに大興奮したね。

俺がデヴィッドに言ったのは、この曲を思い切りロックにプレイしよう、彼らがあの時代にやったようにバンドのサウンドにしようってことさ。オーバーダブじゃなくて、2本のギターを右と左から聞かせようって。でもデヴィッドはいや、これはWhitesnake のアルバムだから、Whitesnakeサウンドが聞こえることが重要だ、だから十分にミックスされたものにしようって言うんだ。それで皆を呼んで、Whitesnakeのプロダクションをして、ほとんどの曲はアレンジを変えた。

デヴィッドはこういうことが実に上手いんだ。彼には多くのアイデアがある。俺は彼が何て凄いソングライターだったんだろうって驚いたよ。俺はいつも彼が曲を全部書いているんだろうかと不思議に思ってたけど、彼はあの曲を全部書いたんだよ。彼は何をしたいのかはっきり分かっているし、ギターを手にとって頭の中の音楽を聞かせてくれるんだ。ほとんどの曲は新しいセクションが加えられてる。

俺はレコード製作の間、半年ほどデヴィッドのところに住み込んでたんだ。カヴァデールと同居するってのは凄い体験だよ。これは現実かと思うくらい。だって彼はレジェンドだから。朝8時ごろ、ちょっと二日酔いの頭を抱えてキッチンへ降りていくと、デヴィッドがいるんだぜ。彼はいつもご機嫌で、「リベーリアス!元気か。天気が良くていい朝じゃないか!」(デヴィカバ様のモノマネで大げさに言う)って言うんだ、で俺は「ああ、おはようデヴィッド」(疲れた風の小声で)って返す。(笑)

彼は英国貴族っていうか、王族みたいなのさ。そして、もの凄く面白い人なんだよ。一日中そうなんだ。彼と仕事をするのは本当に最高さ。俺と彼はいいチームだと思うよ。

"The Purple Album" についてはとてもワクワクしている。「なんだ、新曲じゃないのか」って思う人もいるだろうけど、そっちは必ずこの先出すことになると思う。今回のアイデアは本当にイカシてる、最高にロックしてるんだ。

大多数のファンは新曲を期待していたと思いますよ。私自身Deep Purple を聞いた年代ではないので。でも"Stormbringer" のビデオを見たら、あれはWhitesnakeサウンドでした。

ああ、あの曲は特にプロダクションが施された曲なんだ。デヴィッドが嵐のサウンドを欲しがったから、クレイジーなノイズやワウやら、たくさんクレイジーなことをやったのさ。他の曲はストレートなロックだ。このアルバムにはデヴィッドがとんでもないほど打ち込んでたんだ。普段は出さないような高音まで出してる。中には1987年のあのアルバムのように聞こえるところがある。

ジョエル・ホークストラがダグ・アルドリッチに代わって入りましたが、彼は最初から馴染みましたか?

最初からアイデアを出したのは彼が最初じゃないかな。デヴィッドはそれらを気に入ってたし、凄いアコースティック・ギターの使い手なんだよ。ルックスもいい。だから彼はこのギグをつかんだ。この移行はとてもシンプルだったよ。

彼のプレイは機械のように正確なんだ。彼の頭には音が完璧にあって、譜面もその場で正確に読める。ブロードウェイでやってた奴だもんな。彼がやってきて、俺たち全員を感心させたのさ。

1分くらいの凄いギターソロをやってみせて、もう一回弾くと言っては全く同じものをプレイできるんだ。そして、別のアイデアがあるからもう一度弾かせてくれって言う。今度は全く違うソロをその場で完璧にプレイできるんだ。そして、このソロを重ねるって言って、完璧なダブルをプレイする。

パートを逆からプレイできてしまうタイプの奴さ。何でも弾けるのさ。彼が参加して良かったよ。俺たちはとても上手くいってる。何曲かで俺はついズルして、ハモリやってくれって言うと、彼は3秒で決めてくれるんだ。(笑)彼がいてよかったよ。

Whitesnakeのツアーがもうすぐ始まると思いますが、リハーサルの予定は?

まさに今朝そのことを考えてたんだ。俺は衣装を全部買わなくちゃいけなかったし、イン・イヤー・モニターも作らなくちゃいけなかった。こいつは医者に行って型をとらなきゃいけないし、すごく高価な代物なんだよ。

デヴィッドがもう(ギター)ケーブルは止めようって言うんで、(今までのギターケーブルを止めて)ワイヤレス・システムに変えなくちゃいけない。ブラックモア的なプレイの為にデジタル・ディレイとかギアも揃えなくちゃいけない。アームでアヒルの声(モノマネをする)を出すのさ、クールだろ。

とにかく沢山のことが進行してる。DVDもあるしさ。リハーサルは5月15日から始まる。俺はミュージック・ディレクターなんだよ。だからセットリストを管理して、キーボード・プレーヤーを雇わなくちゃいけない。とにかくいろいろさ。

ライブはDeep Purpleへのトリビュートになるの?それとも今回のアルバムから何曲かとWhitesnakeの曲をプレイするの?

後者だ。

あなたは、ソロとWingerとWhitesnakeをやっていて、よく全部できますね!

あのさ、普通インタビュアーにそういうこと聞かれたら俺は「ああ、そのとおり俺は忙しい男なんだ」って言っておくんだけど、実際は全く忙しくないのさ。WINGERのギグは週末だけだし、Whitesnakeは1年ごとに1年の休みを取るだろ。だから俺は最近Whitesnakeで昇進するまで、ギグに行って、ビール飲んでプレイするだけだったのさ。俺は今ではWhitesnakeに12年いてこれまでの誰よりも長くやってるから曲は全部知ってるし、WINGERの曲は全部知ってる。だから大したことじゃなかった。

ところが去年全部が変わったんだよ、デヴィッドのところに住み込んで、レコードを共同プロデュースしながらWingerのギグを毎週末やって、俺には自分の時間なんて全く無くなった。51歳のこの歳になるまでこんなことだとは思いもしなかった。でもいい年になったよ、ハードに働いて、俺自身とても良かったと思う。

"The Purple Album" は絶対に君も気に入ると思う。俺は心からあの作品を誇らしく思ってるんだ。クールなプレイが沢山聞けるし、早く聴いてもらいたいよ。

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面白過ぎるレブのインタビューでした。これまでちっとも忙しくなかったということなら、何でソロ・アルバム完成させておかなかったんだ!と石を投げたい気分だけど・・・

4/17に公式発表されましたが、ツアーに同行するキーボード・プレーヤーはミケーレ・ルッピ、40歳のイタリア人シンガーです。既にバンド(Secret Sphere に在籍中)やソロで活躍しているシンガーをツアー・キーボードに雇った?とびっくりしていたのですが、ライブではシンガーとしての仕事が少し大きいのかも知れませんね。(実際、デヴィカバ様は今回の布陣をインタビュー「過去最高のシンガー・ラインナップ」であると言っています。これはミケーレを含めての話に違いない!)

公表資料によると、レブとの接点はあったようですし、イタリアでWhitesnakeのトリビュート バンドとレブ&ミケーレが共演している動画もありました。今回の人事は新ミュージック・ディレクターの推薦によって実現したのでは、と思われます。グッジョブ!KISSのTシャツ着てる方がミケーレです。↓(ギターの人が白JEM弾いてます、ヴァイ・ファンかしら?( ̄ー ̄)ニヤリ)