Whitesnakeのジョエル・ホークストラが自身のプロジェクト Joel Hoekstra's 13 の初アルバム "Dying To Live" のリリース(日本盤は9/30発売、海外は10/16発売)を前に複数のメディアのインタビューに応えました。
ジョエルを日本のオーディエンスに紹介する最高のインタビューをアメリカ、フロリダ州在住のジャーナリスト、Echoさんが公開してくれました。(The Metal Authority FBページ)ちなみに、このインタビューは全米ツアー中のWhitesnakeツアーバスの中で撮影したそうです。豪華そうなバスですね~
楽しく展開するインタビューはジョエルの人柄が感じられ、これまで詳しく語ることのなかった彼の作曲メソッド、今回のWhitesnake ツアーでのギターソロの組み立て、今後の新プロジェクト等についても語られています。
彼の大きな手がカメラ前に披露されたり、日本のオーディエンスについて、和食についてと楽しい話も満載。必見です!
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この他に最近のメディア取材インタビュー(こちらとこちら)から、気になる情報を見つけましたので、一部を和訳してみました。
Whitesnake のオーディションはどうやって決まったの?
突然に電話で呼ばれた訳じゃないよ。SNSなんかで僕がいいんじゃないかっていう書き込みを見たけれど、そういうことってよくある訳じゃない。例えばSlayerのギタリストには僕は向かないだろう?で、これはチャンスかも知れないから、僕はレブ・ビーチとWhitesnakeのマネージメントにメールしてみたけど、最初は返信がなかった。
でもどこかの段階で、レブから返信が入るようになり、たしかデヴィッドは業界で尊敬される人たちから僕を勧められて、僕のビデオをチェックしたんだ。この2つが僕をレノでのオーディションに導いてくれたんだと思うよ。
君の仕事に対する姿勢は素晴らしいし、君についてはいつもポジティブな話を聞くよ。ショウの前にナーバスになったりしないのかい?
僕はギターを弾くことを仕事として捕らえているし、この仕事ができることを当たり前だとは思っていない。もちろんショウの前にはストレスも感じるし、ナーバスにもなる。でもステージに立ってそれを感じたことは一瞬たりともないんだ。僕にとってステージに立つことはそういうマイナスのエネルギーを発散することなんだ。
Joel Hoekstra's 13についてだけど、プロジェクト名に何か意味はあるの?
僕は13日生まれで、結婚も13日で、僕にとっては意味のある数字なんだ。(実はこのアルバムも10/16発売ではなく、当初は10/13発売予定でしたが、レコード会社の都合により変更された模様です)
幸運な意味も不運な意味もあるけど、このアルバムはそういう人生における葛藤について歌っているから、サイドプロジェクトの名称としてふさわしいと思ったんだ。バンド音楽を作りたくて始めたのだけれど、結果的には僕が1人で曲を書いてプロデュースをしたから、この名前は合ってると思うんだ。僕がロックをプレイするサイドプロジェクトの名前さ。
プロジェクトは随分前にシンガーのいるロック・プロジェクトをやりたいと思ったところから始まったんだ。沢山のリフを作って、コラボするいい仲間を探した。でもやって行くうちに全てがまとまってきたんだ。最初に全て計画してから動き出した訳じゃないよ。
今後のプランについて話してくれる?Whitesnakeや他のプロジェクトについて。
Whitesnakeについては、日本、ヨーロッパ、アイルランドとイギリスのツアーが10月半ばから12月半ばまである。来年に南米、さらに北米のツアーを追加するという話もあるけれど、今のところ推測だ。デヴィッドは他にいくつかあるレコーディング・プロジェクトについてあれこれ考えているところなんだ。ぜひ僕も参加したいけどね。
(デヴィカバ様のレコーディング・プロジェクトって何でしょう?これ気になるなぁ。)
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Joel Hoekstra's 13 の "Dying To Live" EPK はこちら。以下にジョエルのトークを要約しました。
僕はこれまで3枚のインスト・ソロ・アルバムを出してきたけど、自分が知られている音楽ジャンル、メロディック・ハード・ロックのアルバムを作って、僕の作曲やプレイを皆に知ってもらいたかったんだ。
トニー・フランクリン(B)とは別のプロジェクト(VHF)で一緒だったから彼に声をかけるところから始まった。トニーがヴィニー・アピス(Dr)を推薦してくれた。TSOで僕の相棒だったクリス・カフリーからラッセル・アレン(Vo)を紹介され、彼のビデオをチェックして驚いたよ。彼はDio的なスタイルでも、ポール・ロジャースみたいにも歌える凄いシンガーだったんだ。
僕はリード・シンガーがバック・コーラスまで全部やってしまうレコードはあまり好きじゃなくて、それで友人のジェフ・スコット・ソートに声をかけた。最高のロック・シンガーなのに心の広い彼はバック・コーラスでも引き受けてくれた。でもジェフにもリードを歌ってもらいたくなったので、彼にも歌ってもらったんだ。
アルバムに少し違う要素を加えるため、ソリストとしても弾いてもらえるデレク・シュレニアン(Key)に参加してもらい、TSO仲間のクロエ・ロウリー(Vo)にもデュエットで参加してもらった。
僕には歌詞も大切な要素の一つだ。数年前に僕はキャリアの上でも、私生活の上でも岐路に立った。自分の人生で何を成すべきか、前進するために変化を求めたんだ。アルバムの曲は人生における障害を乗り越えていくことを現実的もしくは抽象的に歌った内容だ。皆が共感できるんじゃないかな。
(キャリア上の岐路というのは Night Ranger からの旅立ち、Whitesnake 加入のことでしょうか?1年ちょっと前のことだけど? 私生活については父親になったことかなと想像しています。息子はジャック君で4歳。ジョエルは父親になることで自分が大きく変わったと言っていました)
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アルバム"Dying To Live" からリリック・ビデオ"Anymore" が公開されました。予算と時間の関係だと思いますが、映像がいかにも低予算風で見るのがちょっとツライ…(汗)曲はキャッチーなハード・ロックでラッセルのボーカルがパワフルです。
なお、新たなプロモーション(恐らくアルバム全体のサンプル音源を編集したアルバム予告ビデオと思われます)素材が8/25にリリース(日本時間8/26)されるようですので、来週は彼のSNSをチェックしてください。
ちょうど昨年の8/21にWhitesnake のニュー・ギタリストとしてジョエルの名前が正式発表されましたので、ジョエルのWhitesnake 加入から1年が経ったことになります。そのことに彼は今日、「あっという間の1年だった。なのにもう何年も前のことのように感じる」とコメントしています。バンドに馴染んでしっくりきているということかなと想像しています。
上記のEPKやリリック・ビデオはWhitesnakeツアー中のオフタイムにジョエルが手がけていました。Whitesnakeのツアー中にビデオ製作というと、かつてヴァイ先生が "The Audience Is Listening" のビデオを編集した話を思い出します。当時は今のようにデジタル・ファイルで何でもできる時代じゃないので、ツアーバスに山ほどVHSビデオを持ち込んで大変だったみたいでしたね。