Stay Together

Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

アンディ・ティモンズ 人生のサウンドトラック ~僕のプレイに影響を与えたアルバム

アンディ・ティモンズが自身のプレイに影響を与えた9枚のアルバムを語りましたので和訳してみました。(元記事はこちら) 私はアンディの優しい語り口が大好きなので、今回もアンディらしさを(妄想とともに)日本語に詰め込んでみました♪

彼のトーン、メロディ、表現力はこうして様々な影響から創られていったのね。コメントを読んでからそれぞれのアルバムを聞きなおしてみるのもいいかも。

==================================================

The Beatles – Meet The Beatles!

僕は折り紙つきのビートルズおたくさ。僕が覚えている最初の音楽の記憶は "I Want To Hold Your Hand" のアメリカ版シングルのB面にあった "I Saw Her Standing There" でね、僕のお気に入りは歌が入ってないところなんだ。

当時の僕にはそれがどんなギターソロだったのかは分からなかったけれど、ただ音が好きだったんだ。ぼくがウェットなギターサウンドが好きな理由は多分ここにあるんだと思う。ジョージ・ハリソンのリバーブの効いたドレンチ・トーンに乾杯。

Kiss – Alive!

このアルバムは僕が初めて自分で耳コピして弾いた曲とギターソロなんだ。エース・フレイリーは本当に偉大なギタープレイヤーだ。彼がそれに見合うべき尊敬を受けていないのは、バンドのシアトリカルなパフォーマンスやメイクアップを評論家が否定してきたせいなんだろうけど。

エースのプレイスタイルはイギリスの偉大なブルース・ロック・プレイヤーが完璧に融合して、上手い作曲と聞き手に受け取りやすいソロに結実しているというのに。

The Beach Boys – Smile

メロディ、エモーション、作曲、秀逸な創造性について、これ1枚で全てが学べる。ブライアン・ウィルソンは僕にとって史上最高の作曲家、シンガー、プロデューサーだ。彼ほど僕を感動させる人はいない。初期の作品 "In My Room, Surfer Girl and She Knows Me Too Well" でさえ、彼の心を締め付けるようなファルセット・ボイスは君の心の奥を揺さぶると思うよ。

Toto – Hydra

僕がギター・プレイヤーとして成長する中で重要だったポイントは、スティーブ・ルカサーが弾いたボズ・スキャッグスの "Breakdown Dead Ahead " を聞いたことにあるんだ。僕の受けた衝撃は大変なものだった。それで僕は彼がプレイした音源を捜したんだ。ルークのメロディ・センス、タイム感、プレイスメントは僕が受けた最も大きな影響だ。 "White Sister" での彼のプレイは大好きなんだ。

Joe Satriani – Surfing With The Alien

このアルバムでのジョーのプレイが素晴らしいのはもちろんだけど、これが成功した理由は曲にある!ギタープレイは益々、スピードとテクニックに傾斜してきていて、もちろんある程度はとてもエキサイティングだ。けれど、ジョーはこの時点で他の誰よりも自分のテクニックを曲として心地よい形にすることに成功しているんだ。

Miles Davis – We Want Miles

1981年ごろに Saturday Night Live を見ていて、たまたまマイク・スターンに目を留めたんだ。音楽ゲストはマイルズ・デイビスで、僕は誰なのか全く知らなかった。僕は古いストラトを抱えた放浪者ぽい外見のプレイヤーがプレイするのを見て凄い衝撃を受けた。僕はある程度ジャズを演奏していたけれど、ジャズのプレイとあんなに素晴らしいブルージーでヘンドリクス風のトーンや姿勢をミックスしたプレーヤーは初めて聞いたんだ。

(このアルバムは81年のライブを収録したもので、バンドメンバーはMarcus Miller (bass), Bill Evans (soprano sax), Al Foster (drums), Mino Cinelu (percussion), Mike Stern (guitar)だったとのことで、アンディはマイク・スターンのプレイに感服したということね)

Eric Johnson – Ah Via Musicom

1990年にリリースされたこのアルバムは僕や多くの人にとって、素晴らしいギタートーンとギタープレイのベンチマークを設定したんだ。同時にこれは素晴らしい音楽のレコードだ。特に "Trademark" は完璧だ!ギター・レコードの中で何度も聴く価値のある数少ないものの1つだね。

(↑動画は2014年のエリック・ジョンソン&マイク・スターンのツアー。ダラス公演の際、地元のアンディがアンコールにゲスト参加した映像です。2人のギターヒーローと共演したアンディ、凄く嬉しかったでしょうね!)

Jeff Beck – Emotion & Commotion

さぁ、バラードだ!これぞジェフ・ベックという2曲、さらに"Over The Rainbow"、"Nessun Dorma"。1曲目の "Corpus Christi Carol" だけでもアルバム代の価値はあるよ。ジェフがたった1音で成してしまうことは余りに衝撃的だ。彼のタッチ、音程、ヴィブラート、ボリュームのコントロール能力が彼を現代最高のギター表現者にしているんだ。僕が歳を重ねたら彼のようなプレイヤーになりたいよ。

Pat Metheny Group – Travels

パットのプレイ、作曲は僕に大きな影響を与えた。彼のタイム感は特に魅力的だ。彼のプレイがメトロノームのように正確だって言ってるんじゃなくて、全く逆さ。プレイヤーのタイム感が非常に優れている場合、彼らはどこだって好きなところに音をプレイスすることができる。これは音楽表現をする際の感情表現として、とても重要だ。

==================================================

アンディは9/17から10/1までブラジルでギター・マスタークラスのツアーです。マスタークラスとはいえ、2週間休みなしで都市を巡るとはかなり過酷。

昨年のインタビュー記事で知ったのですが、アンディは息子(アレックス君11歳)の為に2週間以上ツアーで家を空けないことにしているそうです。今回のブラジル・ツアーはその期限内に収めるためにとんでも厳しい日程にしたのかも知れません・・・仕事と家庭の両立、ミュージシャンも頑張っているのですね。