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リッチー・コッツェン 「俺にとっては常に音楽活動とはそういうものだった」

リッチー・コッツェンがメディアのインタビューに答えました。2016年1月初旬に電話で行われたこのインタビュー、リッチーのトレッドミルでのワークアウト中だったそうで、息も切らずに走りながらこんなにしゃべれるのね、とそこに感心してしまいました。(笑)

1月のリッチーは地元で自分のバンドのギグをやって、先日の Def Leppard Cruise に参加して、終わるとすぐに欧州での The Winery Dogs ツアーと忙しそうです。

インタビューの一部を和訳してみました。

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今年は Def Leppard Cruise でスタートするようですが、あなたは The Winery Dogs でも Monsters Of Rock Cruise に参加していましたね。あれに参加するのはいかがですか?

あれは楽しいよ。いわば、有給のバケーションみたいなものさ。クルーズ船から降りて島に滞在するところがあるんだけど、海の水は最高に透き通っているんだ。すごく楽しい時間をすごして、そこで俺たちは演奏するんだ。

朝食とかいろいろな場面でファンと交流するシチュエーションになって面白いよ。人気のあるアーティストなんかはファンに囲まれて大騒ぎになってしまうんじゃないかって思うかも知れないけど、皆がクールでそんなことにはならないんだ。もう数回経験したけど、本当に楽しいんだ。次のクルーズも楽しみだよ。

今回は俺と俺のソロバンドで乗る。このバンドで以前も乗ったんだ、俺とベースのディラン・ウィルソンとドラマーのマイクベネットだ。俺たちはちょうどライブDVDをリリースしたところだから、皆があれを見てくれたところで、もう一度ライブができるのは楽しみだ。

The Winery Dogs のツアーがたっぷりありますね。バンドはどうやってショウからショウへと移動するのですか?

アメリカではツアーバスで周るし、欧州もそうだ。でも違う地域があって、例えば南米では全部飛行機での移動だ。それに南米での空港の運営はとてもスムースで、セキュリティ・チェックもとても早い。長い列に並ばなくてもいいんだ。日本ではまた違う。新幹線で都市を周るんだ。クルーはギアをバスに乗せて移動する。

クールですね。カリフォルニアにもそういう高速鉄道ができたら。

そうさ、作るべきだよ。あれは最高だ。

The Winery Dogs のニューアルバムはモダン・ロック/オルタナ アルバムチャートで2位になるなど売れています。

ああ、よくそういうチャート順位のメールをもらうんだけど、チャートってやつがいろいろあり過ぎるし、この年月の間にレコードビジネスがあまりにも変わってしまったから、俺にはよく分からないんだ。

でも、皆がこのアルバムのことを話題にして、共感してくれていることは分かっている。だからこそ俺たちはファンがいる限りライブをやって楽しむのさ。俺にとっては常に音楽活動とはそういうものだったんだ。もしこれが楽しくなくなったのなら、何か別の事をしなくちゃいけない時が来たってことさ。

俺は幸運にも全キャリアで自分の曲を演奏してやってこれた。これは誰もができることじゃない。他人の曲を演奏しなくちゃならないケースもあるんだ。俺はキャリアのほとんどを自分の曲を演奏して歌うことでやってこれた。素晴らしいし、本当に楽しいことさ、俺はそうやって生き残ってこれたんだから。だから、これが楽しくなくなったら、休みを取る時がきたってことさ。

ファンはニューアルバムが気に入っているようですね

ああ。このアルバムのいいところは、俺が思うに1stの流れをついでいるところだと思うんだ。例えば、"Oblivion" は1stに入っていてもいい感じの曲だ。クレイジーでアグレッシブなギターリフが満載でさ。

でもその後はリスナーをちょっとした旅に連れ出すんだ。つまり、"Hot Streak" はファンキーでリフにしても1stにはなかった曲だ。このバンドではリズムセクションに複雑さがあるけれど、"Captain Love" はとてもシンプルでトラディショナルなロック曲で、俺は素晴らしいと思うね。

"Fire" はバンドを全く違う方向へ向かわせる曲だし、"Spiral" は俺たちのアルバムに入るとは思いもしなかった曲だ。この曲も凄く誇らしいよ。

日本でストーンズのオープニング・アクトをやりましたよね。あなたは日本で厚いファンベースがあるのですか?

俺は日本ではずっと上手くやってこれたと思う。「ビッグ・イン・ジャパン」て程にはなれなかったけど。日本では多くのアーティストがどういう訳かとても人気がある。俺はそんな大人気ではないけれど、1千~2千の観客を集めて小ぶりの会場でショウをやれるくらいではあるんだ。だから結構よくやってる。

ストーンズのオープニングの件は俺と彼らのエージェントが同じだったことから始まったんだ。エージェントが俺を彼らに提案して、彼らが俺のことをチェックしてOKを出したんだ。

"Bigger Bang Tour" の6回をやったと思う。凄くいい言葉をかけてもらったんだ。最終公演の日でストーンズのメンバーと舞台裏で並んでいた時だった。全員で写真を撮った時に、ロン・ウッドがミックにこう言ったんだ。「凄いぞ、こいつが歌うのを聞いたか?」俺のことを話していたんだ!ミックは「いや、彼が歌うのは聞いてない」と言うと、ロンは俺のノドに手をおいて「こいつの声は凄い。まるでロッド・スチュワートとバーナード・ファウラーを合わせたような声だ」って言ったんだ。

バーナードはストーンズのバックボーカルを20年以上も務めた素晴らしいシンガーだ。俺が尊敬する2人のシンガーに例えられて、しかもロン・ウッドのようなレジェンドに。とてもビッグな瞬間だった。

彼らのライブではキース・リチャーズのアンプの後ろに座ってショウを見ていたんだ。そしたら曲の途中でロニーが俺を見て、親指を立ててグッドの仕草をしてくれたのさ。ワオ!最高だ。俺は少なくともストーンズの1人から認められた。あれは嬉しかったな。