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Sons Of Apollo プレスリリース同日にお披露目ライブ!

今週、最も驚かされたニュースは新たなスーパーグループの誕生でした。デビューアルバム "Psychotic Symphony" が10月20日にリリース予定のバンドメンバーは以下の通り。

Sons Of Apollo

Vocals - Jeff Scott Soto (ex-Journey, etc.)
Guitars - Ron “Bumblefoot” Thal (Art Of Anarchy, ex-Guns N’ Roses)
Bass - Billy Sheehan (Mr. Big, The Winery Dogs)
Keyboards - Derek Sherinian (ex-Dream Theater, etc.)
Drums - Mike Portnoy (ex-Dream Theater/Avenged Sevenfold, etc.)

Soa


バンドの中心メンバーは Dream Theater 時代からの盟友マイク・ポートノイとデレク・シェリニアンのコンビで、デビューアルバムのプロデューサーでもあります。

2人はビリー・シーントニー・マカパインと共に PSMS でツアーを行っていますが、こちらは各メンバーのインスト作品をプレイするというプログレメタル・プロジェクトでした。これを発展させて、シンガーを加えオリジナル曲をプレイするフルタイムのバンドが Sons Of Apollo ということで、音楽的には Dream TheaterVan Halen, Deep Purple そして Led Zeppelin のヴァイブとグルーヴを加えたものになるのだとか。

今年の3月にマイクがプログレメタル・スーパーグループを作る」とコメントしてから、ロン・サールの参加が噂されていましたが、彼がジョインするきっかけは何だったのか気になります。

ボーカルについても、プログレにジェフ?と驚いたのですが、昨年 The Winery Dogs の南米ツアーのサポートをジェフの率いるバンド SOTO が行っていたことが作用したのかも知れません。でも例えば Adrenalin Mob で一緒だったラッセル・アレンとかプログレ・メタルにハマる人ではなかったのが興味深いです。

リリース当日に行われたエディ・トランクのラジオ番組でのマイクのインタビューによると、今年の2月頃、デレクからマイクに以前から話していたバンドをやろうと話が行き、ちょうど抱えていた他の活動が片付いたこともあり、マイクが本気で動き出したそう。

作曲はデレクとマイクで作業をした後、ロンが加わり大体のライティングを進め、ビリーが加わり、それからジェフがメロディや歌詞を付けて完成したそうで、マイクは次のように語っています。

「音楽性としてはプログ・メタルとクラシックロックの中間のどこか。 Dream Theater 的な激しいインストの応酬もあり、アルバムには3曲程の大作がある。でも他には馴染みやすい曲もあり、そこにはジェフの果たした役割が大きい。

デレクと俺にはプログ・メタルのバックグラウンドがあり、Bumblefoot とビリーが "Eat 'Em And Smile" みたいなクレイジーなユニゾンを加えた。思うにジェフのボーカルがアンカーとなって全体をまとめ、リスナーの聞きやすい音楽になったと思う。素晴らしいコンビネーションだ」

バンドは2018年にワールドツアーを行うことを予定しています。アルバムリリース直後から動きたかったそうですが、ジェフにTSOがあり、年始までは動けないとのこと。

恐らくその最初のライブは2018年2月のプログレ・ロック・クルーズ Cruise To The Edge もしくはその直前の東海岸でのライブでしょうか。クルーズは昨年もマイクが参加しており、彼のキャリアを祝うステージをやっていましたし、その前年には PSMS でも乗船していました。

ところが実際には更にサプライズが用意されていました。

ジェフ・スコット・ソートのバンドでベースを弾いていた David Z が3週間前の事故で亡くなったことは以前の記事に書いた通りですが、その追悼ライブが8月1日にLAで開催される予定でした。デヴィッドと生前に親交のあった多くのミュージシャンがこの無料ライブに出演が追加されていく中で、マイク、ロン、ジェフの名も挙がっていました。

残りのメンバー、ビリーとデレクも同地域在住ということを考えると、全員が集まることは想像に固くありませんでしたが、追悼の枠組みの中でプロモーションが行われるのかは疑問に思っていました。

当日、The Winery Dogs が全員揃ったのでとサプライズ登場し、(リッチー・コッツェンはソロで前半に登場していました) 久しぶりに演奏した後、リッチーが袖に掃け、デレク、ロン、ジェフが登場したのです。

ジェフが登場し、バンドメンバーへの哀悼の言葉を涙ながらに語り、亡くなったデヴィッドの兄(追悼コンサートの企画、MC、出演者)と抱き合う姿は涙を誘いました。

「デヴィッドは人間としてもミュージシャンとしても素晴らしい奴だった。俺のバンドSOTOにどうやって彼の後任を探すのか、これからバンドをどうやっていったらいいのか分からない。でも何とかやっていこうと思う。愛しているデヴィッド」

ジェフがいたからこそ、Sons Of Apollo がそこでパフォーマンスする意味が生まれたと思います。彼らが演奏した "Burn" ではフロントマンとして申し分ないジェフのパフォーマンスに加え、名手が揃った楽器隊の演奏、シンガーとしてのレベルも高いロンとジェフのツインボーカルの可能性も味わえました。

私の好きなミュージシャンが集結しているバンドの船出に大きく期待しています。公開されたサンプル音源で期待が高まりました。ただ少々気になるのはメンバー全員が多くの掛け持ちバンドを持っているため、本当に Sons Of Apollo がフルタイムのバンドになるのかということです。

マイクは現在でもいくつ掛け持ちしているのか分からないくらいですし、デレクは Black Country Communion で今年9月に新譜がリリースされます。(このバンドでのツアーは短いものになるとのこと) ビリーは MR.BIG、The Winery Dogs に加え、最近は新バンドにも参加しました。ロンには彼のバンド Art Of Anarchy とソロ活動があり、ジェフには彼のバンド SOTO に WET にソロ活動に TSO、まれに Talisman のライブもあります。

彼らはどうやってこれをマネージしていくのでしょうか(汗)

2005年にジェフが参加した Soul SirkUS ってありましたね。ニール・ショーンの作ったスーパーグループ。アルバム1枚で終わってしまいましたから・・・