2月25日から米国を皮切りに "Surfing to Shockwave" ツアーを開始するジョー・サトリアーニがインタビューに答えました。1月下旬のNAMMショウや間もなく授賞式のグラミー賞、気になるChickenfootの活動などについて語っていました。グラミー賞15回ノミネートで無冠のサッチはさすがに大人のトークですね。一部を和訳してみました。
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カリフォルニアでNAMMショウが開催されましたが、あなたは毎年行かれるのですか？
いつも行かないようにしてるんだ。何年も前は大好きだったし、行っていた。何しろミュージシャンにとっては夢のキャンディ・ショップみたいなところだから。もし君が誰にも知られていなければ。
でもプロミュージシャンとしての責任を伴うようになると、そこはプレイヤーとしての展示会になるんだ。短い時間にとてつもなく沢山の注目を浴びなくちゃいけなくなる。多くのミュージシャンはその後しばらく疲れきってしまうんだ。だから、そういう経験を何年もすると私みたいに「もう行かない」ってなるんだよ。
でも数年毎には特別な新製品が自分の関わっているメーカーから出ることがあるから、その時は出かけて行って、皆にその製品がどういうものか説明するんだ。でも今年はそういうのがなくて、Marshallが作っているコンボはまだ出来ていなくて多分来年くらいになりそうだし、Ibanezが出したのは私の新色モデルだから、私が行って「ほら、これが新色の黒だ！」なんて言う必要もない。（笑）
私の親友スティーブ・ヴァイは今年Ibanezが Passion & Warefare 25周年記念モデルを出したから、NAMMに行くのは彼に任せたよ。私は家ですごして、今年は彼がNAMMに行く番だ。
Passion & Warefare から25周年もたったのですか！
確かそうだよ。1990年だから。まぁ、1年遅れって感じだけど。
最近グラミー賞のノミネーション発表がありましたけど、長らくRock Instrumental というカテゴリーがありましたよね。あなたは15回くらいそれにノミネートされています。
そうだ、15回。これほど私の音楽に関心を持ってもらえて光栄だよ。確かカテゴリーは Pop Instrumental というのもあって、"Surfing" や "Always" は何度か違うバージョンでノミネートされた。Rock Instrumental それに Best Instrumental Performance っていうのもあって。3つか4つカテゴリーがあった。彼らはしばしばカテゴリーを変えるから。私見だけど、授賞式のTV放送があるからそれ自体がショウになっているからだろうね。
Rock Instrumental のカテゴリーなんかは優れた50程ものアーティストがとにかくそこに入れられるんだ。ここ10年くらいはそのカテゴリーは混乱してしまっている。例えばスティーブ・ヴァイが The Chemical Brothers と同じカテゴリーに入れられて競うとか。
そしていつも受賞するのは彼らですからね。
ああ、この分類は全く分からないし、私たちには逆風だ。グラミー会員は20,000人程いるけれど、実際の投票は4,000票以下しかないそうなんだ。私は1度投票に参加したことがあるのだけれど、協会から送られてくるレコードの数といったら、これを全部聞くなんて不可能なんだ。これを聞く時間のあるアーティストなんていないよ、自分の音楽制作をする時間がなくなってしまう。だから私みたいに、もういいやってことになってしまうんだろう。
確かにカテゴリーの分類はおかしいですよ。
ああ、カテゴリーに分けるってのは難しいことだからね。アーティストが認知されるってことは素晴らしいことだけど、その一方でアーティストを比べて優劣を付けることは不可能だってことにグラミーは気付いていると思う。でもこれが彼らのやり方なんだ。人々は彼らが一世を風靡したと思う音楽を祝うことが好きだから。だから、時には良い事だと思うよ、でも一方では別の人が受賞すべきだったなんてことが言われたりする。どうにも出来ないし、またか、という感じだね。
今は何を手がけていますか？
年末からのオフでは Chickenfoot の曲作りに集中していたんだ。まだ私にとってツアーという段階に入るのは早かったから。1枚アルバムを出したら次のアルバムまでは2年か2年半はかかる。だから私はインスト音楽のことはあまり考えず、次のアルバムのことはあと1年くらいは考えないだろう。だから今は別のことを考えたいんだ。"Crystal Planet" のアニメ音楽を作ったり、Chickenfoot の曲作りをしたり。
Chickenfootについては、もう活動しないとか、いやまだ活動するとか言われていましたが。
皆を混乱させたね。Chicken Foot にはいいニュースがある。チャドは今レッチリのアルバムを作ってて、ドラムをプレイしてるよ。彼はツアーがあるから忙しいけど。サミーも凄く忙しい。新しいTV番組をやってて、それにマイケルも出た。
私は曲を書き続けていて、サミーにデモを送っているんだ。サミーが曲に歌詞を書くから、彼にインスパイアが沸くのを待たなくちゃいけない。9割ほど仕上がっている曲があるし、もう1曲それに近いものもある。リリースがいつどうなるのかは全く分からないけど。私たちはレコーディングについて話し合ってるよ。
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Chickenfoot のニューアルバムはまだしばらく先のことになりそうですね。
グラミー賞については、サッチだってもうすぐ還暦なんだから、15回ノミネートじゃなくて、せめて1回はグラミー受賞すべきだと思う。元気なうちに！悲願です！
