2月24日、午後5時からプールステージでWingerのライブです。彼らは21日のプレパーティで既にライブをやっているので、船上でのライブはこの1回のみ。1時間ほど前に行ってみると、ステージではサウンドチェックが行われていました。
この日の午前、ジョエル・ホークストラのアコースティック ライブがあり、キップはこれにゲスト出演すると話していたのですが、ショウ前にジョエルのところへ話に来ていたキップがゲスト出演することはありませんでした。
キップに何があったのかしら、と思いながらサウンドチェックを見学。キップもメンバーもいたって元気そう。開演までの間、アメリカのWinger ファンと話をしていたのですが、
「私、あなた達がうらやましいのよ。だって、こっちで彼らのライブはセットリストが短いの。日本に行くと彼らって2時間超とかのライブをするんでしょう？」
と言われ、アメリカではフェス出演などが多いということを思い出しました。確かに、日本では1stと2nd アルバムの完全再現ライブやってくれたし、オールタイムベストとかリクエストによるレア曲も日替わりで演奏してくれたし、日本のファンって幸せだなぁとしみじみ思いました。そんなことに気付かせてくれたアメリカのWinger ファンに感謝です。
エディ・トランクの紹介で登場したバンド、今日は "Deal With The Devil" がオープニングです。歌いだしたキップの声を聞いて、ジョエルのライブをドタキャンしたキップの理由が分かりました。ノドが辛そう！高音キツイ･･･でもがんばってる。そしてキップの不調を補うように、レブ＆ジョンのコーラスが普段より強力になっている。
間髪を入れずに "Pull Me Under" のイントロ、クールなギターワーク。"Can't Get Enough" でヒートアップした後でやっとキップのMCが入りました。
「よう、皆クルーズ楽しんでるか？初めて参加した人いる？最高に楽しいだろ？だから何度も来てしまうんだ。俺はこれで4回目のクルーズだ。ソロで2回とバンドで2回、ポールは何と13回目なんだぜ。
プレパーティのライブは楽しんでくれた？これは俺たちの2回目のライブだからたくさんリクエストをもらうこの曲をやるよ、"Rainbow In The Rose"」
凄い。ポールってこれで13回目なの？そっか、別のバンドで船に乗ってるもんねぇ。
これでプレパーティと違う曲が2曲目。今日はどれくらいセトリを変えてくるのか、楽しみです。"Down Incognito" で恒例のジョンによるチキン・ピックング大会も終え、ロッド先生のドラムソロ。相変わらずクールなドラムソロ。ロッド先生はお元気そうで何より。
Photo by Jason Miller
ポールの紹介と共に演奏が始まった "Miles Away" ですが、キップのノドが辛そう。がんばって～！観客も大合唱です。
「もう1曲、バラードを歌ったら、××××××××！」
キップ狙いで詰め掛けた多くの女性陣に向けたこのセリフ、とても和訳掲載できませんが、皆をドキドキさせたのは間違いなし！（赤面）そして "Headed For A Heartbreak"
"Madalaine - Saint jam" は後半のジャムパートが特に秀逸で、彼らのミュージシャンとしての腕前がこれでもか！と前面に出てくる場面。ポールもいるので、ギター3人がステージ前で速弾きするシーンはショウを盛り上げます。
レブのギターソロ、今日はプレパーティと違って大量のタッピングプレイからスタート。彼のギターソロは毎回違う、そして毎回素晴らしい。今日のはまたこれいいんじゃない！エンディング近くなり、次の "Seventeen" へのつなぎを意識したレブがバンドを振り返ると、まだ全員が戻ってない！
後ろに退いていたバンドは何をのんびりしていたのか、ギターソロ後に戻るタイミングを逃していたのです！大慌てでポジションへダッシュするメンバー一同。これには観客が大笑い、バンドが苦笑い。
レブが最後の1音を引っ張りに引っ張って、何とかバンドは準備完了。 "Seventeen" のイントロへ。ところが最初の2小節はもたついてましたね、次辺りから本来の演奏に戻ってました。（笑）ミュージシャンシップの高さを誇る彼らでもこういうコトがあるのね。珍しいもの見ちゃった、ぷ。
2/24 セットリスト at Pool Stage 5pm
01. Deal With The Devil
02. Pull Me Under
03. Can't Get Enough
04. Rainbow In The Rose
05. Down Incognito
06. Rat Race
07. Drum solo
08. Miles Away
09. Headed For A Heartbreak
10. Easy Come Easy Go
11. Madalaine - Saint jam
12. Guitar solo
13. Seventeen
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おまけ：Winger ニューアルバムの行方
クルーズでは毎日朝10時くらいから夜中までライブやイベント、トークライブ、フォトセッションなどが船内あちこちで同時開催されており、全てをチェックするのは不可能です。
23日にはWinger 全員がエディ・トランクとトークをしながら、ファンの質問に答えるQ&Aセッションがあったのですが、別件があって私は涙をのんで見送ることになりました。
がっかりしながら午後のお茶をとろうと空席の目立つカフェテリアへ行くと、すぐ近くの席でキップ、ロッド、ジョンが遅めの食事をとっているではありませんか！（確かレブはカフェテリアのオープンエアのゾーンで1人日光浴していました）幸運におののきながら、コーヒーをすすり、顔を上げてみると、全員が「ハーイ」と私を見ているじゃないの！しかもニヤニヤしてる…
これは行くしかない！と席を立って近づき、「さっきのQ&Aを見逃しちゃって本当に悲しいわ！」と声をかけると、
「じゃあ、ここでプライベートQ&Aをやろう」とジョン。
何だとう？！一瞬、頭が白くなって、「どうしよう！」の文字が脳内を駆け巡る。だめだ！こんな機会をみすみす逃しては！と自分に喝を入れ、とりあえず一番気になる定番から。
「DVDはどうなっているの？カワサキのライブDVDよ。発売はいつ？」
「あれはいろいろとあって時間がかかっているんだ。そうだなぁ、できれば夏には出したいけど」とキップ
はーん、遅れている訳だ。去年の夏は確かあと8ヶ月（2016年3月）って言ってたよね。夏ってことは実際には今年中に出ればいいくらいってことかぁ。もう、これからキップの話は割引率増やす。
「それじゃぁ、Winger のニューアルバムはどうなの？」
「来月からレブと曲を作り始めるよ」とキップ。
は？！ちょっと待て。去年の夏にはレブの Whitesnake ツアーの合間に作るって言ってたよね。Echoさんのインタビューでも。証拠物件はこちら。しかもレブだって… 来月から書き始めるだとぉ？何言ってるのぉぉぉぉ！！！
「え？だって去年Whitesnake でレブが来日したときに聞いたら、レブは"できた"って言ってたわよ？」
これを聞いたキップ、ロッド、ジョン一同、互いに視線を交換し、一瞬の沈黙が生まれる。私の方はすっかり完成間近と思い込んでいたアルバムが全くできていないことに驚愕して、立ち尽くす。
立ち上がってため息混じりに哀れみの瞳のキップ。その表情は「レブのそういう言葉、真に受けちゃダメだよ」って言ってるように見えたよ、私には！
「ハニー、ニューアルバムは来月から書き始める。どんなに早く出来ても1年はかかるよ」
そして特大のハグで慰めてくれたキップ。キップの成長しちゃった胴回りを腹部に感じ、ずっと先のこととなったニューアルバムを想って、二重の意味で心の中で大泣きました。ウソつきぃぃぃ、もうスケジュールの話は信じないわよぉぉぉぉ。お願いだから痩せてぇぇぇぇ･･･
