昨年11月に長年ヴァイ・バンドで活躍したデイヴ・ウェイナーがバンドを去り、ダンテ・フェルシエロが今年のツアーから新たなリズム・ギター担当としてプレイしています。
彼のインタビューがGW誌で取り上げられていましたので、以下にまとめてみました。
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どうやってスティーブ・ヴァイとのギグを手に入れたんだい？
デイヴは何年も僕の師であり、メンターでもあったんだけど、彼のギターテクとして僕は働き始めたんだ。でも彼に初めて会ったのは彼がフィラデルフィア在住で、僕がDCに住んでいた頃だ。その頃僕はロースクールに通っていたのだけど、フィラデルフィアのデイヴのライブに通っていたんだ。彼からミュージシャンの何たるかを学ぶために３時間運転したものさ。
それから、デイヴがちょっとしたライブでプレイしたり、彼のテクを務めたりするチャンスをくれたんだ。それで（スティーブの）ツアーが始まったとき、僕は彼のテクを務めていたから（帯同した）。デイヴがヴァイ・バンドを去ることがわかって、そしたら彼が僕を推薦してくれたんだ。
ロースクール通いからプロとしてギターをプレイするのは大きな転機だね。
ああ、全く思いもよらなかったよ。デイヴのギターテクを始めてから、「よし、仕事を辞めてこっちをやるぞ」と決めたのだけど、全て上手く行ったよ。デイヴがバンドに推薦してくれたんだからね。
それでスティーブがツアーのサウンドチェックのときに僕をオーディションしたんだ。僕が今ここにいるってことは彼が気に入ってくれたのだと思う。
毎晩スティーブの隣でプレイするなんて刺激的だろうね。
全くだよ。僕の最初のギターヒーローは兄だったけど、２番目はスティーブだから。僕がギターをプレイし始めたのは兄が高校で弾き始めてからなんだけど、２か月後にYouTubeでスティーブ・ヴァイの音楽を発見したんだ。そこで人生が変わった。「僕もあんな音を出してみたい、これこそがやりたいことだ」と思った。
ギターからロースクールに向かったのはなぜ？
ギターに100%を掛けてはいなかったんだ。普通の仕事をやらなきゃって。でも結局のところ、どうしても心の底の何かを諦めることはできなかった。それで仕事を辞めてデイヴのギターテクになり、今ここでスティーブとプレイしているなんて信じられないよ。
これ程までに（ギター音楽を）成し遂げ、変革してきた人とプレイするなんて凄いことだ。それに彼との仕事はとても楽しい。毎晩素晴らしい時間を過ごしているよ。スティーブの側でプレイするときは毎回、彼から新たなことを学ぶんだ。ミュージシャン・シップにしろ、彼の振る舞いにしろ、ビジネス運営にしろ、彼から学ぶことは沢山ある。僕は最高のときを過ごしているよ。
スティーブの複雑な楽曲でリズムパートを弾く上で最も難しいことは？
僕にとって難しいのは繊細なアルペジオかな。"Little Pretty" のソロの。風変りで、ダイアトニック・コードではなく、変拍子のアルペジオだなんてとんでもないよ。でも大丈夫さ。僕は変拍子ものやその他全部が好きだから。難しいのは事実だ。全ての音符が特定の鳴りになるよう、全ての音を完璧に弾かなくてはならない。
それが僕には難しいんだ。僕はロックを弾いてるときの方が快適なタイプだからね。だから、あの超クリーンなアルペジオや難しいコードは僕にとって難関だった。このバンドでは全ての音符が完璧でなくてはならない、美しき挑戦だよ。
どの曲が弾いていて一番楽しい？
その答えは難しいな。でも最も楽しいのは "Zeus in Chains" だ、オーディションで最初に弾いた曲で、ツアーでの僕のニックネームになった。「ダンテ・イン・チェインズ」さ。この曲は弾いていてとても入り込めるし、楽しい７弦パートが沢山あるんだ。
ツアーで使っているギターは？
６弦では Abasi Concepts の Larada ギターをずっと使っている。このギターを弾いているとクリエイティヴな道具を持ったようで、上の次元へ誘ってくれそうだから、最もお気に入りのギターなんだ。
アンプやペダルは何を？
アンプは Victory の Super Kraken だ、 Fractal FM9 を合わせて使っている。ツアー移動を考えるとこの組み合わせが良いんだ。 Victory のヘッドが優れているのは、100ワットの真空管アンプなのに飛行機に手荷物持込できるくらい小さいということさ。
（訳者注：ダンテが空港の到着ロビーでハンドキャリーしてきた Victory のヘッドを自慢げに見せてくれる動画がこちら（笑））
エフェクトでは Horizon Devices の Precision Drive を使う。最高のペダルだと思うよ、エレキを弾くには無しでは考えられない。リズム・ギターのサウンドが良くなるし、僕のトーンでもある。他には、Origin Effects の M-EQ Driver を時折。ボリュームを上げずにゲインやハーモニクスを上げたいときには、M-EQ のスイッチを入れるのさ。
スティーブもしくは君のソロで次の予定は？
2024年の５月まで、スティーブのツアーがみっちり入っているんだ。これが当面の主要な活動だ。でも僕のバンド Fly in Formation が今年の秋に2nd アルバムを出す。予定は決まっていないけど、バンドでツアーをするのが目標だ。それから、いつになるかわからないけど、ソロのオーケストラ・エレキギター・アルバムを創りたい。自分には未知の領域だけど、オーケストラ音楽が好きだし、自分の作曲の幅を広げたいんだ。
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元気で楽しいダンテのプレイを日本で観るのが楽しみです。
デイヴのバンド卒業時の過去記事はこちら。
