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デレク・シェリニアン 「俺たちは全員、楽器から際立った特徴的サウンドを出す」

欧州ツアー中の Sons Of Apollo 、デレク・シェリニアンがギリシャ・メディアのインタビューに応えました。少し興奮ぎみの Dream Theater ファンなインタビュアーとの会話が興味深かったので、一部を和訳してみました。

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Img_0859_2こんにちは、調子はどうです?

いいよ、ありがとう。(ギリシャ語で)

ギリシャ語ですね!

少しだけ分かるんだ。ギリシャ語はうまく話せないけど、母がギリシャ人だから、俺は半分ギリシャ人なんだ。

プライベートでギリシャに来ることはありますか?

ツアーでしか来たことはないんだ。いつか実現したいよ。俺の家族はニシロスの出身で、ニューヨークにいるいとこは夏に行っているから、俺もいつか行きたいんだ。俺の「やりたいことリスト」に入っている。それに仕事じゃないときに美しい島へ旅行してみたい。

しかしながら、私の記憶によると1998年の伝説的ともいえる Dream Theater のライブ以降、ギリシャには来ていませんね。

いや、年は思い出せないけれど、ビリー・アイドルとは来ていると思う。ジョー・ボナマッサと来たかははっきり思い出せないな。ビリーとは確かに来たよ。

そんなあなたの豊富なキャリアの中で、Sons Of Apollo はどんな意味がありますか。あなたにとって新しいことは何でしょう?

Sons Of Apollo では、俺は初めてバンドの音楽に対し完全な関与ができるんだ。アルバムのメイン・コンポーザーかつ、プロデューサーでもある。今までのところ、素晴らしい経験だったし、このような優れたミュージシャンとプレイできることが楽しいよ。バンブルフット、マイク・ポートノイ、ビリー・シーン、そしてジェフ・スコット・ソートだ!

今までのところ、Psychotic Symphony で今年は50回ほどライブをやってきた。バンドはますますタイトになり、ライブを重ねるにつれて、上手くなっている。欧州、そして特にギリシャでプレイするのが楽しみだよ。

デルファビオ・ブラザーズ(デレクとマイクのコンビ)が再び組んだいきさつは?

マイクと再びプレイできるのは嬉しい。俺たちはこれまでに一緒にやった仕事でいつもウマが合った。このバンドは何か新たなことをやって俺たちの音楽上の連帯を継続する素晴らしいチャンスだ。

残りのバンドメンバーを決めるのは、あなたとマイクにとって簡単でしたか?あなたには別の候補がありましたか?

いや。マイクには初めから明確なアイデアがあった。俺もマイクもビリーが好きだ。バンブルフットとボーカルにジェフ、と拘ったのはマイクだ。あの2人は完璧にフィットしている。素晴らしいバンドで世界中で共にプレイできるのに興奮しているよ。

あなたのバンドへの貢献は何でしょう?あなたとのケミストリーを機能させるためにバンドメンバーが提供する要素として最も重要なものは何でしょう?

最も重要なことは、俺たちは全員、それぞれの楽器から際立った特徴的サウンドを出すことだ。だから、俺たちが集まって弾くとそれが合わさって、実に深く、音楽的柔軟性をふんだんに持った、ヘヴィなサウンドになる。実際のところ、ロンと俺は何でも弾けるんだ。素晴らしいバンドだよ。

Psychotic Symphony のリリースから約1年になるけれど、今振り返ってどうです?変えたかったり、違う風にやりたかったことは?

アルバムは素晴らしい出来だと思う。もっとスタジオ時間が取れればと思うけど、次に入るときにはきっともっと時間が取れるだろう。俺たちは離れて住んでいるから、ライティングやリハーサルを一緒にやるなんて贅沢はできない。そして最終的にスタジオに入ると、そこでは化学反応が何度も起こるのさ。全員がアイデアを持ち寄るけれど、ロンと俺がほとんどの原案を出している。ひとたび俺たちがスタジオに入れば、皆が何かを加える。そうして仕上げると Sons Of Apollo が出来たのさ。

正直に言うと、あなたとマイクからはもっとプログレッシブ・メタルが出てくると思ったのですが、最終的にはクラシック・ロックの要素が加わって、ロックとメタルの融合体のようですね。最初からそうしようとしたのですか?

いや。マイクと俺はもっと正統派のプログレッシブ・メタルなものを考えていた。Dream Theater で俺たちが書いたようなスタイルで。でも俺が作曲を始めてみると、俺の内側にあったハードロックやクラシック・ロックの要素が現れて、それをマイクに送ったら彼も気に入ったんだ。それで俺たちはこの方向性で行くことにした。とても自然に発展したんだ。

それらの音楽というのは俺たち5人がミュージシャンとして各自を形成したルーツの大きな部分を占めている。それが Sons Of Apollo を他のプログレバンドやプログレッシブ・メタルバンドから差別化していると思う。俺たちには皆ロックの経歴があるんだ。俺たちは皆ビッグなロックバンドとプレイした経験があり、それは俺たちのプレイに現れている。Sons Of Apollo を聴けばそれが聴きとれるんだよ。

セカンド・アルバムについて聞かせてもらえますか?

もちろんセカンド・アルバムは出す。もう曲のアイデアは書き始めているんだ。

どんな方向性ですか?プログレ度は高くなる?それともファースト・アルバムで成功したやり方を踏襲するのでしょうか?

俺はいつも通りの俺のやり方をするだけだ。何の限界もない。俺たちがスタジオに入れば自ずと音楽が生まれてくるだろう。

「スーパーグループ」と書き立てられることに意味はありますか?名のあるミュージシャンと仕事をすることはあなたにとってやり易いですか?

名のあるミュージシャンを集めてバンドにしてもいいものにならなかったことはあった。音楽がダメだったのか、ケミストリーが無かったのか。思うに、何よりもまず、有名かどうかにかかわらず、ケミストリーが重要だ。そうでなければ結果はそういうものになる。

名高いミュージシャンと仕事をすることについては、仕事をする相手が有名だろうがそうでなかろうが、優れたミュージシャンとの方が俺はいい仕事ができる。中間位、それほど有名でないミュージシャンの方が演奏に集中していることはある。だから、有名どうかは関係ない。良い演奏ができたかどうかなんだから。

ブルガリアでは特別なライブ(古代劇場でオーケストラと共演)をやりましたね。ギリシャでもやって欲しいです。

ギリシャでもやれたら最高だ。アクロポリスであんなショウができたら最高だよ!この件でコネはない?手助けしてくれる?

去年の夏にあそこでロック・コンサートが実現したのは Foo Fighters だけで、TVシリーズの中でという状況で、政府が関わってのことだったんですよ。簡単にはできないものなんです。

わかったよ。

私はあなたのサウンド、プレイスタイルが大好きなのですが、例えば "A Change Of Seasons" は Dream Theater で大のお気に入り曲です。当時を振り返ってどう感じますか?

Dream Theater は俺にとって素晴らしい経験だった。それまでにプレイしたことのないスタイルの音楽だったし、その短い期間の間に俺の音楽的レベルは急上昇したと思う。同時に、最高のサウンドを得るために自分の機材について多くを学んだ時期でもある。

俺は大抵、自分の過去の経験は全て肯定的に捕えるようにしているんだ。Dream Theather はさっき言った理由で良い経験だったよ。

Dream Theater で書いた曲で気に入っている曲はどれですか?

"Lines In The Sand" の導入部は気に入っているし、これは Sons Of Apollo でもプレイしている。 "Hell's Kitchen" もいい曲だ。このアルバムは確かに素晴らしい瞬間を捕らえている。

最後に、最近聴いていて世界に紹介したいと思う良質な音楽はありますか?

俺が大好きなアーティストが1人だけいるんだ。アルメニア人ピアニストで Tigran Hamasyan というんだ。(演奏動画はこちら)素晴らしいよ。もう既にとても有名になってきているけれど、もっと知られて欲しいと思うんだ。