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SOTO ライブ@ MORC 2019 新曲披露とWET集合のパフォーマンス!

ジェフ・スコット・ソート率いる SOTO の MORC乗船は2年ぶりです。2017年の自動車事故でベースプレイヤーのデヴィッド・Zを喪ったバンドは新たにトニー・ディッキンソンを迎えました。5月24日にはニュー・アルバム Origami の発売も控えています。(日本盤は5月29日発売)公開されたシングル "BeLie" のリリックビデオはこちら。今回も SOTO のライブは2回とも参加しました。

2月25日===============

Img_1911 オープニングは "Freakshow"。バンドメンバーを観るのも久しぶり。デヴィッドがいない現実を思うと辛くなりますが、新メンバーのトニーはデヴィッド同様にTSOでは4弦、SOTOでは6弦を使っています。TSOの彼を昨年観ましたが、そちらとは違って少々控え目なパフォーマンス。バンドの皆とは馴染んだのだろうか…

肝心のジェフですが、喉の調子が悪そう。シャウトが辛いんだろうな。ちなみに、翌日朝のジョエル・ホークストラのライブで歌う予定だったジェフですが、喉の調子を理由にキャンセルし、代わりに SOTO のG&Key担当で素晴らしいシンガーでもあるBJを派遣してくれました。友情には律儀なジェフらしいです。

2曲目は "Warth" で、アルバムでは Gus.G がソロを弾いていた曲です。今年のクルーズには Gus.G も参加予定でしたが、出航前日に欧州発の飛行機がキャンセルになり、出航に間に合わないという理由でクルーズをキャンセルしたのでした。もし彼が乗船していたら、この曲で共演が実現したのでしょうか?彼のキャンセルは本当に残念。

3曲目を歌い終えると、やっとジェフが話しました。

「俺たちの1回目のショウは SOTO の楽曲だけを主に演奏する。1stと2ndアルバムから演奏するが、ニューアルバムからの曲も少しやる。でも2回目のショウは全く違って俺の過去や別の活動の楽曲をやる。クールだろ?」

SOTO の2回のライブ構成は例年通りということらしい。船上ではほぼ同じ内容となるバンドもあるけれど、SOTO のライブは違うセトリで2回やってくれます。ジェフの長いキャリアからのヒット曲も聴けるのが嬉しい。

1stアルバムから "Final Say"、"The Fall" が続く。ギターのホルヘ・サランですが、ソツなく何でも弾くものの、ジェフのバックバンド歴が長かったせいか、一歩下がってのパフォーマンスが前回は物足りなかったけれど、今年はずっと前に出るシーンが増えていい感じ。ギター、キーボードとコーラスでマルチに活躍するBJは今年も安定の喉でジェフを支えています。コーラスとパフォーマンスに強かったデヴィッドの穴を皆で頑張って埋めているのかも。以前は余りコーラス参加していなかったホルヘが今年はコーラスも頑張っています。

ジェフが順にメンバーを紹介。そう、このバンドは国際色豊かなのです。ドラマーのエドゥーとG&Key担当のBJはブラジル在住。ホルヘはスペイン在住。トニーとジェフはアメリカ。エドゥはアルバム制作でもジェフの右腕になっているようで、いいフィールのあるドラマーです。

「次は5月発売のニューアルバム、タイトルは ORIGAMI からだ。この曲のライティングには(2017年に亡くなった)デヴィッド・Zが参加して、アルバムのベースプレイも彼のものだ。彼を称えよう!この曲は2年前のツアー中に書いた。ツアーバスの中で彼がベースプレイを録音したんだ。俺たちはそれを活かして曲を完成させた。"Detonate"」

Img_1934 新曲はヘヴィでメロディック、ベースのクールな見せ場もある良曲!これはアルバムで聴いたらデヴィッドを想って涙かも。次はなぜかジェフのソロ曲からの演奏。あれ?それは2回目のライブでやる曲では?今日は SOTO の曲をもっと聴かせて欲しいなぁ。

「次の曲は俺たちが書いたものじゃない。でも俺たちのやり方でプレイする」

と言って始まったのは、マイケル・ジャクソンのカバー曲 "Give In To Me"、これは2年前にシングルで配信されていて、ニューアルバムにも収録のよう。マイケルをこのバンドでカバーしたのも、マイケル大好きだったデヴィッドの影響じゃないかと思うのです。この曲のヘヴィなアレンジも好きだけど、今日はジェフの声がちょっと厳しそうだ…

"Cyber Masquerade" の終盤、ベースのトニーとジェフがステージ前に出てきました。

「俺の頭にはこれが聴こえるんだよ。"livin' the life I was born to live, Givin it all I've got to give" 皆で歌ってくれ!」

掛け声と共に、オーディエンスもシングアロング。でも声が小さいと、ジェフがマイクをしまって、アカペラでの掛け合いが始まりました。Sons Of Apollo でもやってたけど、ジェフのアカペラはぐっとくるんだわ!

掛け合いに続いて、映画 Rock Star から劇中の架空のバンド Steel Dragon の "Livin' The Life"(映画サントラでジェフが歌を担当)が始まると、最前列にいた観客からジェフにTシャツの差し入れが。ジェフが広げると、何とそれはお手製の Steel Dragon バンドTシャツでした!(写真参照。プリントされているバンド写真は映画のバンドメンバー)これにはジェフもウケていました。

最後に「ダンダン、ダンダン」とあのドラムが始まると〆の曲 "Stand Up"。舞台袖から戻ったジェフはさっき貰った Steel Dragon のTシャツを着てきた!これにはオーディエンスも盛り上がり、皆であの曲を合唱しました。(笑)

2/25 セットリスト at Royal Theater 2:30pm

01. Freakshow
02. Warth
03. Weight Of The World
04. Final Say
05. The Fall
06. Detonate
07. Drowning (JSS solo song)
08. Give In To Me (Michael Jackson cover)
09. Cyber Masquerade
10. Livin' The Life (Steel Dragon)
11. Stand Up (Steel Dragon)


2月28日===============

「SOTOの2回目のショウだ。今日はスペシャルを用意してあるぞ!」

の掛け声で始まったライブ。今日はお楽しみがいっぱいのハズ。(サウンドチェックの音漏れを聴いてしまったw)

セットリストの方は、Steel Dragon 曲はともかくとして、前半に初回のライブと同じ曲が2つというのは少し意外でした。ジェフのソロ曲も多数あるから色々やって欲しいなぁ。

「ゲストを呼ぼう、ハウイー・サイモン!おっと順番を間違えた。まぁいいか、一度出てきたのに引っ込むのはカッコ悪いよな。"Soul Divine"」

ハウイーさんが登場したのに、セトリの順番を間違えたジェフですが、そのまま進めました。ハウイーさんとは昨年ジェフのソロアルバムを制作しているので、新曲を期待したのですが、それは成らず。

「お前どこにいたんだよ?(笑)、お前が出てくると Whitesnake のコンサートみたいだな。じゃあ、あの曲をやろう!」

ハウイーさんの後に登場したのはジョエル・ホークストラ。多分ここの順番が入違ったのね。(笑)曲は2人の共作曲 "Look Inside Your Heart"。コーラス部はジェフがマイクをジョエルに向けて、ジョエルが歌っています。2016年にもこれは実現したのですが、今年はギターソロをジョエルが誘ってSOTOのギタリスト、ホルヘと一緒に前へ出てハーモニー決めてくれたところが良かった。

「俺がMORCにブッキングしてから、(ラインナップに)Eclipse もいたから、ずっとこの期待が渦巻いてたな。ああ、Eclipse のメンバーはここにいる。お前たちの期待通り WET をやるぞ。Eclipse から、エリック・モーテンソン、マグナス・ヘンリクソン、ロバン・バック!この曲はライブで一度もプレイしたことがないけど、やるぞ!」

やったー!Eclipse の面々が期待通り登場!しかもニューアルバムから "Watch The Fire" が聴けるとは嬉しい!

 

ここで少々過去の背景を書きますが、今年の WET 実現の起源は2年前に遡ります。2017年のMORCにはマグナスがプライベートで乗船しており、そのときも SOTO のライブにゲスト出演して WET を演奏したのでした。恐らくあの年にマグナスがMORCを体験して、ジェフの推薦もあって今年の Eclipse 初乗船に繋がったのではないかと思います。(そのときのライブレポはこちら

それぞれに忙しい面々でツアーはまず難しいと思うので、彼らがライブでWETとして演奏したのを観れたというのは、とても嬉しい。

「2017年にMORCで俺たちがプレイした時には、俺のブラザー、マルセロ・ジェイコブへの哀悼でメドレーをやった。その時には、別の人物がベースを弾いていた。デヴィッド・Zだ。これは2人の最高のベースプレイヤーに捧げる」

Img_2103 "Break Your Chain" で始まった Talisman のメドレー。やっぱり Talisman はいいよね。曲がいい!ベースの存在感が俄然強まる楽曲。 "Color My XTC" でのトニーのプレイを見ながら、ごめん、やっぱりデヴィッドを思い出す。(涙)すると突然、ジェフが演奏を遮り、プレイを止めます。バンドは何事か分からず、混乱している様子。

「演奏を止めろ。俺たちには後6分しか残ってないと言われた。こういうのは最悪だが、ライブは進めなきゃならないし、延長して次のバンドに迷惑をかける訳にもいかない。最後にやらなきゃならない曲もあるんだ。だからこうするぞ、ビートをくれ」

ドラムビートに乗せてアカペラで始まったのは "I'll Be Waiting"。ありがとう!時間がないからとこの曲を聴けなかったらもの凄い心残りになるところでした。コーラス部をオーディエンスと掛け合いしつつ、Aメロからコーラスでギターソロへと曲を短縮。その場でのジェフの采配にバンドがぶっつけで演奏を変えていく様子は観ていてシビれました。

あのドラムビートが会場に響き、ラストは例のあの曲です。「それ1回目のライブでもやったじゃないか」というオーディエンスの声に対し、

「いいか、俺はこの曲をやる為に船に乗ってるんだよ!」

というジェフの返し。今日もこの曲では先日お客さんにもらった Steel Dragon のTシャツを着ているジェフ!最後の曲ということで、終盤には Eclipse の面々が再登場し、エリックがジェフと歌っていました。

Talisman メドレーが途中で短縮されたり、イングヴェイ時代の楽曲をやらなかったり、というのは正直残念ではありますが、WET のメンバーが揃っての新曲初プレイを観れた感激の方が勝りました。

SOTO のニューアルバムが待ち遠しい。ぜひ日本にも来て、このバンドの楽曲、そしてジェフの持つ素晴らしい楽曲の数々を演奏して欲しいな。

2/28 セットリスト at Royal Theater 5:30pm

01. Drowning
02. 21st Century
03. Livin' The Life (Steel Dragon)
04. Eyes Of Love
05. Give In To Me (Michael Jackson cover)
06. Soul Divine (with Howie Simon)
07. Look Inside Your Heart (with Joel Hoekstra)
08. WET medley (with WET: Erik Martensson,Magnus Henriksson,Robban Back)
09. Talisman medley
10. Stand Up (Steel Dragon)