彼らが日本ツアーで名古屋でもやってくれたのは嬉しい驚きでした。しかも洋楽ライブの来日公演チケットが軒並み高額化している中で、６千円ってびっくり！何てお得なんでしょう！３人で小回り効くバンドとはいえ、日本での収益は大して無いでしょうに、こうして来てくれたことに感謝です。
名古屋の客入りを心配していましたが、７割くらいでしょうか。思ったよりも入っているし、普段のメタルライブよりも若い層、外国人が多めでした。インストギターバンドにしては女性もそこそこ。客層が多彩でいい感じ。
トシン・アバシは Generation Axe でしか観たことがなく、GAでは、個性の激しいおじさん達に囲まれ、端っこで控え目にしているイメージでした。
多弦ギター２人とドラムという変則バンドで観るトシンはさすがに自身のリーディングバンドだけあって心地良さそうだし、やはり彼にはオーラがある！８弦相方のおじさん（ハヴィエル・レイス）は腕利きだけど、Gテクかローディーさんに見えた。（笑）ドラムのマット・ガーストカのプレイも凄い、このバンドの重要なピース。
彼らの音楽は余り聴きこんでいないので熱く語れないのですが、ライブの感想をまとめてみました。
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登場したトシンが持っていたのは私が余り見慣れていない７弦でした。どうやら、Ernie Ball Music Man の Kaizen の模様。自分のデザインしたギターラインがありつつ、既存のメーカーと協力してシグネチャー作るってちょっと不思議だったのでした。
こちらの動画を見ると、彼がデザイナーとして参加した経緯が語られています。
難解なリズムを強力に叩き出すドラムをバックボーンに、８弦ギターのヘヴィな低音がベース/リフを織りなした硬質なキャンバス上にメロディックな超絶ギターが加わるというのがバンドの基本形のよう。リードとリズムの担当は２人の多弦弾きの間で交代していました。
オーディエンスはそれなりに盛り上がっていましたが、トシンが途中で
「日本のオーディエンスは世界で１番礼儀正しい。ライブの終わりまでにモッシュピットが出現するのを見たいよ」
と言ったのは海外のオーディエンスに比べて大人しくて物足りなかったのでしょうか。
ヘヴィなサウンドで頭が一杯になる頃には、気分を変えてクリーンの美しいメロディで始めたり、エレクトリック・シタール風のトーンでアクセントをつけた曲もあり、メリハリがありました。それにしてもドラムがドラマチックで、メロディがオシャレ＆カッコイイ。次回は着座してお酒を片手に聴いてみたいかも。
トシンは Mesa Boogie のヘッドとキャビネットを使っているようでしたが、ギターアンプの横にサブ（？）のアンプヘッドとベース用のキャビネットがあって、ギターでこれも要るのか？と驚きつつ眺めました。
観察したもう１つがトシンの手。宇宙人ぽい。ヴァイ先生の手の大きさも大概宇宙人レベルだけど、トシンの手は大きい上に不思議な形をして動き方も人間ぽくない。（笑）第一関節で指がもれなく反り返っているのはスラップのせい？
"Red Miso" の前には「名古屋は Red Miso ラーメンで有名なんだって聞いたよ」というトシンの発言には、名古屋人がたいそう盛り上がりました。でも私は心の中で「違う！ラーメンより味噌汁だ！赤味噌の味噌汁飲んでいけ！」と叫んでいました。誰か彼らに赤味噌が何か教えてあげて欲しい。
"Physical Education" でトシンが手に取ったギターは Generation Axe でも弾いていた特徴的な８弦ギター。オーディエンスから「それ何？」と訊かれて「地球外のテクノロジーだよ」と答えていましたね。（笑）
終盤にはオーディエンスの後方で盛り上がりが最高潮に達し、小規模ながら自然とモッシュが起こっていました。トシンもこれを見て嬉しかったのではないでしょうか。
アンコールではハヴィエルさんがオーディエンスを導いて、変則手拍子を起こしたり、歓声を絞ったり高めたり、楽しい参加型ライブにしてくれました。
個人的には Cosmosquad 以来のコスパ最強なヘヴィ・インストのライブでした。名古屋に来てくれてありがとう。
本日のセットリスト
01. Tooth & Claw
02. Arithmophobia
03. Ectogenesis
04. Conflict Cartography
05. Gardian Naught
06. Thoughts & Prayers
07. Medley
("The Price of Everything and the Value of Nothing" and "Behaving Badly" )
08. Gestaltzerfall
09. Micro Aggressions
10. Red Miso
11. Wave of Babies
12. Physical Education
13. Woven Web
14. Monomyth
encore
15. CAFO
ちなみに、Cosmosquad のチケットは驚異の４千円でした。（驚）
