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Whitesnake Metallion を読んで新作を待つ

今週発売された Metallion vol.64 は Whitesnake の40周年記念号で、歴代のメンバーに最近インタビューし、当時を振り返ってのコメントを集めたものでした。今になってこれだけの証言を集めたのは本当に貴重だなと思います。

今週は雑誌を読んでの個人的感想を思うままに書いてみることにしました。ほぼネタバレはありませんので、以下気軽に読んでいただければ幸いです。

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今回、ヴァイ先生がこの限定トピックでインタビューに応えたというのは驚きでした。

少し前までは海外のインタビューで訊かれても、ヴァイ先生は Whitesnake については語らなかったのですが、近年はたまに話すようになっていて、どうなるのかと楽しみにしていたのですが、全体として非常に先生らしい当時を振り返った客観的な話が読めたという印象です。2016年にカヴァ様と再会して友好関係になっているのも、こういう話ができた背景にあるのかも知れませんね。

(ヴァイ先生が過去に Whitesnake について語った記事はこちらこちら

歴代のメンバーの中には割と正直に語っている方も見受けられました。Whitesnake を解雇された方々の話はカヴァ様の行動の証言について、なかなかに一貫した共通性があり、カヴァ様はやはりそういう人なのねと納得させられたり…そういうのが面白いのですけど。(笑)思うのですが、日本のメディアの取材で日本での露出という前提条件だと、彼らが饒舌になるのでは。

海外メディアのインタビューでは、記事公開後に別のメディアが話の中の一部を文脈に関係なく取り上げて、刺激的なタイトルにしてニュースをSNSで拡散することが最近は良くあるので、アーティスト側も言葉には用心していると思うのですが、日本語というおおよそ海外で読まれることのない言語で日本のマーケットのみに向けての話は彼らも安心して話すというか。

某氏が Whitesnake を脱退したときも、その真相について本人が語った内容は欧米の記事と日本のB!誌では随分と違っていて、情報の伝達先が日本だけだとこんなにも包み隠さず話せるものなのかと驚いた記憶があります。

でもカヴァ様がこの雑誌の中身を読みたいと仰ったら英訳にしてお届けするのか?そのときは表現をちょっと変えるのか?などと妄想していました。(笑)

現在の Whitesnake メンバーのインタビューの内容では発売延期となったオリジナル・ニューアルバム Flesh & Blood のソングライティングについてが興味深かった。レブ・ビーチのインタビューを読むと、どうやらレブが持ち込んだ Winger 的なアプローチはカヴァ様に受け入れられず、ロックの伝統的3コードなライティングに方向転換をしたようですね。(笑)

レブは「俺はただ3コードでプレイして頭を振ってるようなロック野郎なんだ」と言っている割に(過去記事はこちら)気合を入れて臨んだ Whitesnake のライティングにキップ的アプローチをしたのかも?それが「複雑」とか「年間最優秀ソングライター賞」という言葉に現れたのでは?と思います。

キップの作曲アプローチで思い出したのは、ポリリズムを使ったり("Tin Solder")、オクタトニック・スケールを使ったり("Stone Cold Killer")と、音楽オタクのキップらしいこだわりが Winger の曲を創っていること、そういう音楽理論的アプローチを Whitesnake に持ち込んでも合わないのでしょうね。(レブ、そこは在籍15年なんだから気付いてないと!笑)

感性だったり、理論だったり、アーティストによって作曲のアプローチは様々なのでしょうが、レブ、ジョエルという新しいライティング・パートナーを得たカヴァ様が何を創ったのか楽しみです。