Dizzy Mizz Lizzy を初めて観たのは2016年のラウドパークでした。彼らの事を何も知らず、遠くの席から何となく聴いていたら、3ピースでエラく上手いバンドだなと印象に残りました。
その印象があったので、ティム・クリステンセンのソロ・アコースティックのライブに同年参加したのですが、ソロアコにしては会場が大き過ぎて、最後尾席だった私には、サウンドや演奏面の魅力が余り伝わらず記憶薄れていました。
コロナ禍明けの今年、多くの音楽ファンが口を揃えて絶賛する彼らのパフォーマンスを名古屋で観る機会があるのならと参加してきました。
彼らのパフォーマンスと音をしっかり聴きたいと思っていたところ、運よくフロア中央辺りの1段高い位置で視界も音もバランス良く確保でき、上々の首尾。キャパ600人ほどの会場は開演時間にはほぼ満員となっていました。平日の名古屋で素晴らしい動員。
以下、予習も前知識も無しで参加した私のライブレポです。
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バンド全員がシンプルな服装で登場、直ぐに始まったイントロ演奏に手拍子を始める観客。シンプルなギターのアルペジオの響きと鍵盤の伴奏なのに、ティムのクリーンで美しい旋律のボーカルに皆がワクワクしている。
ドラムとベースが参加してビッグなサウンドになると観客の期待は満たされて、さらに熱量が昇るという感じ。
ベースのマーティンさんは大柄で寡黙そうな外見ですが、意外にもシルバー・スパークルなボディの Rickenbacker 4弦。ティムのギターは今日のステージでは3本で、全てストラト。クロームぽいボディの個体がヘヴィな仕様になっている模様。シンプルそうなセッティングでクリーンからかなりゴリゴリなサウンドまで聴かせていました。
間奏の長めインストパートが始まると、こういうライブ・バンドは更に力を発揮するんだよね。一糸乱れぬグルーヴの波に覆われて、そこは最高の音楽空間。
音楽的才能の塊と思われるティムを主に観に行ったのですが、数曲聴いているうちに、ドラムのソレン・フリスさんに釘付け。
何、このおじさん上手い。技巧過ぎず、シンプル過ぎず、味がある。熱量とテイストを楽曲に与え続けている感じ。ドラムがこのバンドを持ち上げている!中盤以降はかなりの時間をドラムに注目して聴いていました。ノーマークからドラムに持って行かれるのは久しぶり。
「コンニチハ、ナゴヤ!」
から早くも "Brainless" に流れ込む頃には熱気に包まれた手拍子に掛け声が空間を埋め尽くし、バンドもヒートアップ。ティムの歌もクールなリフも良いね~。
「皆ありがとう。また日本に戻れて嬉しいよ。本当は3年前に来るはずだったんだ、ニューアルバムを出して。でもそこで起こったことは皆知っての通り、それで僕らは来られなかった。それで3年も待たなきゃならなかった。でも皆に会えて嬉しいよ、来てくれてありがとう」
"Made To Believe" のイントロ・ドラムは MR.BIG の某曲を連想しましたが、Aメロギターパートの感じもちょっと似てるようなw コーラス部への入りもカッコイイ曲だ。
"The Middle" は、ギターで紡ぐアルペジオとクリーンでメロディックなボーカルで始まり、バンドと合流してドラマチックに展開するという、彼らの王道の1つともいえそうな構造。Gソロもメロディックで良い。
ライブ本編終盤辺りになると、観客のシングアロングも大きくなり、盛り上がりも最高潮に。
しかし彼らって、私の持っていたイメージではクールで大人でハード且つメロディックなバンドのイメージでしたが、彼らは内部にメタル小僧も宿している?そういう演奏を楽しそうに挟み込んでくるねぇ。(笑)
一旦ステージを去った彼らでしたが、観客の拍手に応えてあっという間に戻ってきました。
会場の熱気に余程ご機嫌だったのか、アンコール2曲目の前にはティムが即興の「コンニチハ、ナゴヤ」を歌いだすという展開まで。(笑)
最後の "Silverflame" では観客のシングアロングが見事で、バンドも最高の気分だったのでは。
圧縮されていないライブの生音を素晴らしいバンド演奏で100分余りに渡って存分に味わえたライブでした。満足です。
本日のセットリスト
01. Amelia 1-4
02. The Ricochet
03. In The Blood
04. I Would If I Could But I Can't
05. Brainless
06. Glory
07. Made To Believe
08. The Middle
09. Losers Game
10. 11:07pm
11. Rotator
12. 67 Seas in Your Eyes
13. Waterline
14. Say It To Me Anyway
encore
15. Thorn In My Pride
16. Silverflame