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Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

Extreme ライブ@日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール 2023.09.25 新曲充実のセットリスト

Extreme を観るのは2020年2月以来、しかも単独のフルショウは随分と久しぶりです。ニューアルバム『SIX』をリリースしてのツアーということで、新曲を聴くのが楽しみ。

ハッキリ言って、"Rise" のギターソロを聴くために行ったと言っても過言ではないくらい。

しかしながら、その期待は残念な結果に。こちらの会場は今回初めてだったのですが、同じ建物内の隣の会場では今年、 Dream TheaterMR.BIG を観ているのですが、音が悪く、肝心のギターが残念なサウンドでした。

今回はその2バンドの時よりは他の楽器やボーカルのサウンドが良かったのですが、ギターはベースが入ると周波数が干渉されるのか、ペダルの何かが作用するのか、くぐもったり、ハウったりで、音粒は潰れて、全体的に聴き辛い。(泣)

それでも、これぞフロントマンという見事なパフォーマンスを見せるゲイリー、ヌーノの存在感、バンドとしての力量が勝って、楽しいライブでした。

以下、Extreme カジュアル・ファンの私が楽しんだライブ・レポです。

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ライブの開始は定刻を10分程過ぎた頃。「ヌーノ・タイム」と聞く割にはサクっと始まりました。

最初は新曲ではなく、人気の代表曲で。良い曲を持ってるバンドは2曲立て続けにヒット曲で観客をヒートアップさせてしまう。

3曲目には遂に新曲 "#Rebel"。 この曲もカッコイイよね、ギターリフがしっかり聴こえたら最高だったと思う。ラストのコーラスなんて見事で鳥肌だったよ。

ヌーノ側前方の席でしたので、周りでヌーノ人気が爆発していました。音がイマイチだったので、彼のプレイについては語れませんが、N4を弾くヌーノのカッコイイことよ。

ゲイリーは62歳とは全く思えない身体のキレ。まるで舞台ダンサーのような身のこなしと完璧なアスリート体形。デイヴ・リー・ロスと並ぶ最高のフロントマンだと思うよ。同世代のロック・スターたちの腹が出ていくなかで、ヌーノ共々だけど、贅肉の一切無い体形には恐れ入ります。その上、声もまだまだ出ている!

"Rest in Peace" ではヌーノがジミヘンを途中に挟み込んできたり、遊び心や先輩バンドへのリスペクトがそこかしこで見られるライブでした。そんなところも良いね。

「ナゴヤー!お前ら最高だよ。楽しんでるか?Extreme の1stアルバムを覚えてるか?1900年にリリースした。1stアルバムを持ってる人は手を挙げて。(挙手を確認してから)お前ら嘘いってんじゃないよ(笑)お前らを俺たちの最初、始まったところへ連れていくよ」

どうやら、1stアルバムの発売を1900年と引っ掛け問題にして、ヌーノに遊ばれた模様です。(笑)

「ナゴヤー!一緒に歌ってくれ!」

と言ったゲイリーはドラムビートの上で Queen "We Will Rock You" を歌いだし、観客にも少し歌わせました。おお、こういう挟みもあるんだ!そこから "Play With Me" へ。コール・アンド・レスポンスでどんどん盛り上がっていく会場。

「ニューアルバムの『SIX』は気に入ってるか?今度は信じるよ(笑)おっと大事なものを忘れるところだった。(ハットを被って)これは高級帽子なんだよ、2千円もしたんだ」

ヌーノが被った帽子は Generation Axe でもよく被っていたやつかな。2千円のところは笑いを取る作戦だったのか(笑)?

新曲の "Other Side of The Rainbow" では、12弦アコギとテレキャス風"ネレ"を弾くヌーノが観れました。この曲も良いなぁ。コーラスが美しいよね。

アコギの音はきちんと聴こえる。(嬉し泣き)

ゴヤ観客の歌いっぷりを褒めた後で、ケヴィンのドラムビートに合わせて、ジェームス・ブラウンの "Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine" のさわりを歌いだしちゃうゲイリー。ソウル/ファンクの帝王の代表曲まで登場!

"Cupid Is Dead" ではブレイクでヌーノがEVHのフレーズを挟み込んできたり、こんなところにもオマージュが。

この辺りだったか忘れましたが、パットとヌーノが互いの立ち位置を入れ替えて、反対側のオーディエンスに何度か会いに来てくれてたの良かった。こういうの大事。(Winger にはこういうのなかったなぁ…)

"Am I Ever Gonna Change" の前にはヌーノがN41本でソロ弾いて導入してくれたのもライブらしい演出でいいね。ギター1本になると音が良く聴こえるし嬉しい。

「次は俺の好きなパートだ。何でかって言うと、座れるからな。めちゃワクワクする。歳とるとさ、座るのって最高なんだよ。全員で座ろうぜ」

他のメンバーが掃けたあと、ヌーノがステージ中央で椅子に腰かけ、アコースティック・ギターのパートが始まります。ここでもの凄く嬉しかったのは、ヌーノが観客全員を座らせてくれたこと。ありがとう、超必要な休憩時間でした。

ここでヌーノに名古屋在住者を訊かれたんだけど、何がしたかったのかは不明。

ここで弾いていたのは黒いエレアコ?凄く薄いボディで、サウンドホールは多分ダミーのやつ。これって Generation Axe で使ってたギターだったかな?"Midnight Express" を聴くとGAのライブを思い出す。

「次の曲は、もうすぐ赤ちゃんを迎える、そこの美しいカップルに捧げるよ。皆で拍手を」

おお、実はこのカップルさん、オーストラリアから来て Extreme の日本ツアーを全通しているそうで、金山駅近くで道に迷って私に声を掛けてきた感じの良いカップルでした。ライブ会場まで一緒に歩きながらおしゃべりしてきたので、この展開は微笑ましい。

"More Than Words" は皆で歌って、美しいメロディを噛みしめました。名曲はやっぱり良いね。

staytogether.hateblo.jp

「バケーションは終わり!次はロックだ!立て!次は『SIX』から。でもその前にこの世界の美しい女性たちに捧げる」

バンド全員のコーラスで始まったのは Queen の "Fat Bottomed Girls" でした。コーラスの美しいバンドは良いね。1節だけ歌うと、バンドが入って "Banshee" へ。この曲もカッコイイよね~。

「蚊が飛んでないか?」

この前フリはアレですね。ヌーノのテクを楽しむ時間、ギターキッズが盛り上がります。

"Get The Funk Out" で最高に熱くなったところで、バンドが一旦退出。鳴り止まない拍手に応えて再登場したバンドが始めたのは、意外にも新譜からのバラード "Small Town Beautiful"。シンプルで美しいメロディが染みるなぁ。

一気にロックへと舵を切って始まったのは、新譜からの目玉 "Rise"!この曲のGソロを私は聴きに来たんだ!しかしギターの音は相変わらずくぐもって聴こえにくい。(泣)

そんな悲劇に目をつぶって、せっかくなんだから思い切りビートを楽しみますよ。沸き立つ観客の歓声に包まれて、大団円を迎えました。それにしても、最後に新曲を持ってくるというのは老舗バンドとしては勇気のある行為だと思う。それだけ新曲に自信があるからこそできるのだろう。

メンバーは歓声に大きな手応えを感じていたのでしょう、ゲイリーは左手に積んであった背の高いスピーカーに乗って会場全体を見渡して気持ちを贈っていました。ヌーノもパットも前列の観客とタッチしたり、ピックを投げたり、たっぷり時間を取って触れ合っていました。

会場に流れていた彼らの曲に合わせて、観客が手を左右に動かしてメロディに合わせているとゲイリーも同様に歌いながら手を振ります。美しい光景のうちに、メンバーは最後の別れを告げて去りました。

後味も最高のライブでした、満足。


本日のセットリスト

01. It('s a Monster)
02. Decadence Dance
03. #Rebel
04. Rest in Peace
05. Hip Today
06. Medley
    (Teacher's Pet/Wind Me Up/Kid Ego)
07. Play With Me
08. Other Side of The Rainbow
09. Hole Hearted
10. Cupid Is Dead
11. Am I Ever Gonna Change
12. Midnight Express
13. More Than Words
14. Banshee
15. Take Us Alive
16. Flight of the Wounded Bumblebee
17. Get The Funk Out
encore
18. Small Town Beautiful/Song For Love
19. Rise