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アンディ・ティモンズ 幻の Bad English 加入

アンディ・ティモンズがイギリスの音楽ポッドキャストのインタビューに応えました。

7月6日公開の最新インタビューで、アンディの近況や、様々な昔話が聞けて興味深い内容でした。1時間近くのトークの中から一部をまとめて和訳してみました。

straighttovideo.buzzsprout.com

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Winger との繋がり

キップとは長い付き合いでね、Winger からポールが抜けたときにバンドに誘われて参加しそうになったこともある。近いうちにチャリティで僕らのコラボレーション・ビデオが公開されるよ。キップから連絡をもらってね、マイク・ポートノイがドラムで The Beatles の "She Said She Said" だ。キップに誘われて、ギターを弾いたんだ。

 

 

マイク・ポートノイのことは尊敬しているよ、もちろん Dream Theater は大好きだし。マイクについては、ニール・モースとのアルバムが好きだよ、60'sのカバーみたいなんだ。アルバムを聴いたら、あの時代のヴァイブを見事に捕えていたね。彼はプログレのテクニカルなドラムも叩けるし、こういった種類の音楽に適切なビートも心得ている。彼とThe Beatles の曲をプレイできるなんて楽しかったよ。

(訳者注:7月11日に配信された故 David Z の名を冠した子供たちに音楽教育の機会を与える基金のためのチャリティに参加したミュージシャンの音楽ビデオのこと。基金のリンクはこちら

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4人兄弟

歳の離れた兄たちには多大な影響を受けたよ。兄の集めたLPを聴いて育った。僕がギターを弾いたのは、ジーン・シモンズが言うように女の子にモテたいからじゃなくて(笑)、兄に認めてもらいたかったからなんだ。

兄のブライアンは亡くなったけれど、ジョンはケンタッキーで大きなレコードショップをやっていた。僕の1stアルバムのタイトル『Ear X-tacy』は彼の店の名前からとったものだ。独立系のレコードストアとして成功していたけれど、時代が変わってレコード店を閉鎖して、今は公共ラジオで働いている。

マークは哲学の教授で彼の本が大学でテキストに使用されていたり、その道では名が知られている。彼はメンフィスで Danger Danger が KISS のサポートをしたときにも観に来てくれた。僕の母も Danger Danger のライブに来たことがあるんだけど、テッド(Vo)が "Naughty Naughty" の前に「じゃあ、次の曲は女の子たち思い切り Naughty になってくれ!ティモンズさんは除いて!」って言ったことがある。(笑)

 

LPレコードのコレクション

今は家でLPをターンテーブルで聴いているんだ。StageIt を通じてオーディオに詳しいファンに会って、僕が普段使っているオーディオ再生機器に無頓着だったので、良いスピーカーやレシーバーを送ってくれてね、僕は趣味だったLPレコードの収集を再開したんだ。

それに僕はサイン収集も大好きで、僕のヒーローであるミュージシャンに会えるときにはLPを持参して、適切な機会があればサインをもらうんだ。少し会話して、彼らの音楽が僕にとってどんな意味のあるものだったかを話す。全くのファンに戻るというわけさ。

過去には The Rolling Stones と会ったことがある。僕の誕生日がミック・ジャガーと同じで、39歳の誕生日の旅行で妻とトロントに滞在していたときに、知合いだったストーンズのギターテクと偶然会ったんだ。彼らがそこでリハーサルしているとは知らなかったよ。

彼に翌日のリハーサルに誘われて、僕は数枚のLPを持って訪ねたんだ。チャーリー、キース、ロニーとはサインと写真を撮った。ミックはシリアスに準備をしている人なので、ショウの後にも写真を撮る機会はなかったのだけど。

 

幻の Bad English 加入

Guitar Player 誌がちょうど最初の Soundpage レコーディングのコンペを発表していて、(読者がオリジナル曲の録音を送ると、候補作品に選ばれたらソノシートにして雑誌に付けて発売されるというもの)僕は "It's Getting Better" を書いてミッチ・マリーンとマイク・デーンとで僕の初めてのスタジオ録音を行った。コンペの締切に間に合わなかったけれど、僕らは他に "Innocence Lost" "Wanted Man" を録音して僕の連絡先を書いたテープを作った。

そのテープが Bad English の手に渡ったんだ。ベースプレイヤーのリッキー・フィリップスがジョン・ウェイト、ジョナサン・ケインニール・ショーンと Bad English というバンドを作るところだった。彼らはデモを作ったけれど、ニールがコロンビアとソロ契約したので、バンドはギタープレイヤーが必要になったんだ。ブルージーだけど、ロックなギタリストが。

僕が作ったデモテープが人を介してバンドの手に渡って、ジョナサンから電話がきたんだ。僕のプレイが気に入ったからオーディションに来て欲しいと。僕は The Babys のジョン・ウェイトのファンだったから、震えちゃったよ。それでオーディションに受かってギグを手に入れたんだ。

その後ロスでリハーサルをしてバンドとのフィールをみようということだった。ところがニールがバンドに考え直したと連絡してきたんだ。それでバンドからはニールとスタジオに入って様子を見て、また連絡するとのことだった。テキサスから来た無名の若造がどうなるかわかるよね、バンドからはその後連絡がなかった。

 

Danger Danger レコーディング

ボニー・ブレイズは僕のテープをジョナサン・ケインに渡した人物なんだけど、「心配無用だ。ギタープレイヤーを探している Danger Danger ってバンドがある」と彼に言われた。アルバムのラフ・ミックスを聴かせてもらった。バンドは最初のミックスが気に入らず、再度ミックスするそうで、僕のテープを気に入った彼らのところにオーディションに行ったよ。それでギグを得た。

ギターをLAのスタジオで録音することになり、そこでは Journey や QueenWhitesnake を手掛けたプロデューサー、マイク・ストーンに会った。ギターソロをいくつか再録してみようと言われたよ。このときだよ、メジャーレーベルのレコードに自分の音が入るんだと実感した。名もない若造の僕が、ブライアン・メイニール・ショーンのレコーディングを手掛けたマイク・ストーンと座っているんだ。

もうナーバスで仕方なかったよ。"Boys Will Be Boys" "Saturday Night" のソロを2回ほど弾いたんだけど、マイクが何も言わなくて、どうだった?と訊いたら「いいよ、誰もが1テイクで決められる」って言うのは皮肉だったんだけど、その後1週間以上かけて他のトラックを仕上げたよ。

 

今後の予定

UKのツアーを再度計画したいね。実は大の Beatles ファンなのにUK内の聖地巡りをしたことがないんだ。リバプールでもギグができるといいな。

The Reddcoats のアルバムが数ヶ月前に出ている。フュージョンでジャズでポップでロックなんだ。マット・ビゾネットは素晴らしいソングライターでシンガーでもあるんだよ。グレッグ・ビゾネットの5分に及ぶドラムソロもある。このバンドで初のライブが8月13日にテキサスのマッキニーで予定されている。ライブストリーミングもあるよ。(ライブチケットはこちら

ジョシュ・スミスのソロアルバムにも参加しているんだ。彼はブルースプレイヤーだけど、オールラウンドのギタープレイヤーでもある。彼のYouTube ビデオを観て、素晴らしいと思って連絡して知り合ったんだ。その後彼からレコーディングに誘われた。20年のNAMMショウのとき、少し前に彼のところに行ってレコーディングしたんだ。『Electric Truth』というアルバムで9月にリリースされる。

(訳者注:ジョシュ・スミスといえば、今年1月に Ibanezシグネチャーを出したアーティストですね。アンディとの繋がりから契約に至ったのだったりして?)

それから僕のバンドATB用には多数の素材がもうあるから、スタジオに入って完成させ、レコーディングしたい。そこが大変なところなんだけどね。

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アンディは他にも様々なバンドに誘われた経緯があるようですが、一番驚いたのは、ロン・サールから Guns N' Roses に誘われていたという話。過去記事でどうぞ。

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