ヴァイ先生が YouTube に投稿されたギターカバーにコメントしました。
ギタリストの Jiri Rambousek さんが投稿した "Tender Surrender" のカバー動画に3日前、Steve Vai アカウントから長文のコメントが付いたのです。
このVaiアカウントが本人のものかどうかの確証はありませんが、Jiri さんは本人だと確認したと述べています。(確認方法は不明。彼の別のVaiギターカバー動画にもこのアカウントからコメントあり)
このアカウントが9年前に登録されていること、登録アカウントが Steven Siro Vai と先生のミドルネームも入ったFBでも使用している別アカウントと同じであることから、本人の可能性があります。
何よりもこの長文コメントを読んで、ヴァイ先生らしい文章表現から、私は本人の筆によるものだろうと半ば確信しています。
あるギタリストのカバー演奏への賛辞とアドバイスなのですが、多くのギタリストにとって参考になるコメントでしたので、以下和訳しました。
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Jiri、素晴らしい演奏だ。誰かが私の曲を弾いているのを目にするのはいつもワクワクするよ。それに君がこの演奏に多くの労力を注いだのは明らかだ。ありがとう。
君には多くの強みがあるね。イントネーションとヴィブラートは実に良い。それにそこが大きな達成要素なんだ。タイミングも良い。そしてディストーションのパートに入ると、君の奏力の本領が発揮されている。トーンの良さ、クリーンな音符、パワーも自信もみなぎっている。フォームも良いぞ!
もし君に何か指摘をするとしたら…そうだな、クリーンでの音符に注意してみよう。身体を使うこともある。こういうサウンドは丸みのあるクリーン・アンプのトーンで可能になる。少しボトム寄りだったりね。
しかし、イントロ部分全体のクリーン・パートのトーンの大部分は楽器に触れる指によって生み出される。このオクターブ奏法では私は右手親指で弾いている。右手の皮膚がトーンの温かみを少しばかり上げているんだ。しかし大切なのは音符と指との連携だ。心理的には、プレイするオクターブの音符はそれぞれが独自の主張として扱うのだ。
私が君に1つ提案するとしたら、4小節ごとに区切って、それらを何度も何度も、20分ほどしっかり繰り返すのだ。きっと退屈に思えるだろうが、その目的は演奏に集中し、全ての音符に全神経を注ぐことだ。そうすれば次第に上達し、練習を重ねるにつれて一層コントロールができるだろう。
メロディの持つメッセージに注意深く耳を傾けよう。そしてそれに集中することで、君自身が音符になるのだ。そのときこそが、継ぎ目なく叙情的なサウンドが生まれ始め、君と全ての音符に親密な関係のごときものが育まれる。
無論、このアプローチはあらゆる曲の演奏に取り入れ可能だ。"Tender Surrender" に限った話ではない。
君に保証しよう、もし君が勇気を持ってこの反復練習法を曲の様々なセクションで実行したなら、君と楽器との結びつきがいかに発達するかに驚くだろう。この結びつきとは、楽器とだけではなく、聴衆との結びつきにおいても君の能力の中核となるものだ。
君の指は殆どのものを演奏するのに要する能力が十分に備わっている。しかし、プレイヤーと楽器との結びつきは別物だ。プレイの理論面よりも、より親密なアプローチが必要なのだ。これが全て伝わるといいのだが。
君は実に素晴らしい。私がこの提案をしたのは、君が次のステップに進む準備が出来ていると感じたからだ。若者よ、成功を願うよ。そして再度、ありがとう。(Vai)
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日本のギタリストにもこちらのヴァイ先生アカウントからコメントを貰った方がいらっしゃるようです。ヴァイファンのギタリストの皆さま、励みができましたね。