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スティーブ・ヴァイ 「自分の人生経験を豊かにすることを見出す」

あっという間に日本公演を終えて、ヴァイ先生の Inviolate tour は11月からオーストラリア・ツアーで、この先12月にはインド・ツアーが待機しています。世界中を周る今回のツアーでは先生をまだ様々な体験が待っていそう。

今回の中国ツアーは先生のこれまでの同国訪問で最も大規模で、余裕のある日程で組まれていた模様で、先生に多くの印象を残したようですね。2公演しかない日本では何かをじっくり体験することもなかったでしょう。次はゆったり滞在して欲しいものです。

今週は10月20日に先生がSNSに投稿した中国ツアーを振り返ったコメントを以下にとりあげます。

 

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私たちは最近中国ツアーを終えた。6都市で演奏し、8都市を訪問した。全ての体験は素晴らしく、期待を超えるものだった。

私が過去43年間に渡って地球をツアーして知ったことは、学校や歴史本やニュースでその土地や文化を学ぶことはできるが、実際にそこへ行き探索しない限り他文化を真に理解することはできないということだ。

求めていたものを発見できるし、私がツアーするときには、私が楽しめるもの全て、土地の食べ物や建築、芸術、人々、ファン、等々を求め、体験してみる。

私は政治色の濃い人間ではなく、殆ど直接にそういった経験はない。政治色に染まった対立はそこかしこにあるが、私は自分の人生経験を豊かにすることを見出す方が好きだ。

多くの人は世界を救うため、より多くをすべきだと感じるだろうが、誰にも効果的にできることは自らの才能と持ち合わせた手段で貢献することだけだ。

私の貢献とは私の創る音楽と訪問先の様々な土地で演奏することだと考える。私はエンターテイナーであることが最も得意で、この仕事を愛している。

エンターテイナーはつかの間、人々に現実からの逃避と気持ちの高揚、パフォーマンスにおののくような機会を提供するのが仕事だ。

刺激的なパフォーマンスや人々が好きなことをしていること大抵何でも、それらを目撃するときにはいつでも、私も同じことを感じるからわかるのだ。

私たちがこの中国ツアーで訪れた都市は魅力的だった。広大だ!最も小規模だった都市でさえ、ニューヨーク・シティよりも数百万人も人口が多かった。

都市は清潔で建築物と照明は見事だった。わずかな人種差別も全くなく、人々はむしろ我々に興味を持っているように見えた。私が会った人々は魅力的で、相手を尊重し、礼儀正しく、愛嬌があり、健全だった。ショウでのファンはとてつもなく支援的だ。

私たちは多くの名所を訪れた。万里の長城兵馬俑(へいばよう)、様々な寺院など、豊かで芸術的な歴史、そして中国文化を探索した。ユニークで素晴らしい食も堪能したよ、サソリやタランチュラのから揚げの他に多くの料理があるからね。(笑)

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最後のフレーズはジェレミーとダニさんが合肥市でヤバそうな屋台飯を食べていた投稿からきているものと思われます。(笑)

先生が中国で素晴らしい体験をされたのは良かったです。(日本でもして頂きたかったですけど)恐らく先生はかの国で世界的芸術家として特VIP待遇を受けられるので、素晴らしい現地スタッフにも恵まれたことでしょう。

「政治色うんぬん」のところは米中対立のことを、「世界を救うため」のところは中東情勢のことが念頭にあるのでしょうか。

個人的には今回のアジアツアーを通して、心配になっていることがあります。アジアの中での日本という公演先のプレゼンスが低下していることです。

円安と日本経済の地位低下、人口減少が更に進むと、今の様には海外アーティストの公演は組まれなくなるのだろうなと。それにビッグネームの洋楽公演が今後5万円~というチケットの価格帯が仮に一般化してきたとき、それは若者が観れない、懐に余裕のある中高年のものとなるのでは。

最後に景気の悪い話になってしまいました。観れるものは観れるうちに観ておかないといけませんね。