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スティーブ・ヴァイ ツアー経費の上昇は衝撃的「収支トントンで幸運なくらいだ」

ヴァイ先生が『VAI/GASH』のプロモーションで米のラジオ番組に登場しました。

wrif.com

『VAI/GASH』の詳細については雑誌やアルバムのライナーノーツで読めますので、近年のツアー経済事情について興味深い話をピックアップして以下にまとめてみました。

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ロックダウン後のツアーはどうでした?

とても厳しいものだったよ。全てが混乱していたんだ。ツアーバスを見つけられないんだよ。コロナ禍でツアーバスの需要がなかったから、ドライバーがトラック運送にシフトしていて、ツアーバス運転手がいなかったんだ。

ギアの手配やクルーも不足していた。とても大変だったよ、去年の欧州ツアーは私が経験した中で最も困難なツアーだった。今では混乱が収まりつつあり、上手く機能し始めていると思う。

一部のバンドは欧州ツアーをキャンセルしているようだね、経済的に収支が合わないようだ。

衝撃的さ。ツアー開始前には全ての公演とギャラが確定する。そこで収支がわかるのだが、状況は変わってしまった。残念ながらプロモーターとスタッフはかつて支払っていた額の支払いが困難になっている。

あまりに費用が値上がりしてしまった。ツアーバス代、燃料費、それにギアの欧州までの輸送費ときたら!信じられない程さ。収支トントンで幸運なくらいだ。多くの友人たちがツアーをキャンセルしている。ビッグなバンドもだ。もはや収支が合わないのだよ。

だが私は幸運にも3月からの東欧ツアーのチケットの売れ行きが良く、その後は北米ツアーも予定している。その後は南米、メキシコ、豪州、インドネシア、マレーシア、日本、中国、アフリカ、インドと周ったら今年のクリスマスになるだろう。

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欧州ツアーがコスト面で大変だったという話が先生の口から語られていますが、それ以外の面でも大変なツアーだったようです。22年7月12日の投稿でその苦労が書かれていますので、以下に和訳します。

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これ程までに多くの思いも寄らなかった困難に直面したツアーは初めてだ。ベルリンでのライブの後、私たちのバスが故障したため、ベルリン駅へ直行し、午前4時半の列車に乗ってデュッセルドルフに向かわねばならなかった。そこから1時間車に乗って、オランダの Bospop festivalに何とか間に合わせたのだ。全くの徹夜同然だったが、素晴らしいショウだったよ。

このツアーでは毎回何か問題が起こるようだ。しかし、「待てば海路の日和あり」とも言うだろう。例えば、ツアーバスが故障してエアコンが効かなかったとき、私たちはイタリアツアーを終えたばかりだったのだが、この状態でこの酷暑の中、どうやってスペインを周れるかと案じていたところ、 Bospop festival であるバンドがちょうどツアーを終えたところで、彼らのツアーバスはその日ロンドンに戻るところだったのを、私たちが残りのツアーで使うことになった。私たちのバスよりも良いバスで、エアコンも付いていた。最高だろう?幸運の天使が私たちに付いているのさ!

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日本ツアーはきっと快適にすごしていただけると思いますので、今年の秋はゆっくり日本を周っていただきたいものです。