特有のギタートーンは機材によって生み出されるのか、プレイヤーの指に宿るのか?という話は何人ものギタリストがしてきています。
最近、ギターメディアでスティーヴ・ルカサーがこの話をしたそうです。
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(サウンドのために)良いギターか安いアンプのどちらかを選ぶならどうする?
スティーヴ・ルカサー:最高の回答がある。魔法のギターも、魔法のアンプなんてのも無い。魔法の力を持つ人間がいるってことさ。
俺はエディ・ヴァン・ヘイレンのギターも、ジェフ・ベックのギターも弾いたことがある。でもただ俺の音がしただけだ。もちろん優れたギターやアンプがあればよりいいさ。
でも1959年製レスポールをギターの弾けない10歳児に渡したって、ゲイリー・ムーアの音になんかならねぇだろ?わかるか?
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ジョン・ペトルーシもサッチの機材一式を使ってプレイして同じような体験をしたそう。
ジョン・ペトルーシ:G3ツアーのとき、お願いしてジョーのリグをプレイさせてもらったんだ。でも全くジョーの音にならなかった。僕の音だった。それでわかったんだ、ギターとは触覚楽器だ。だからトーンの多くは指の接触によって生まれる。
自分がギタートーンに大きな影響を与えることを理解することは重要だ。それは恵みであり、歓びをもって活用すること。例えどんな機材を使おうとも、サウンドを決める最も重要な要素は自分自身だ。
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最近ではヌーノ・ベッテンコートもエディ・ヴァン・ヘイレンのリグを使っても自分の音だった話をしています。
ヌーノ・ベッテンコート:(ギターサウンドとは)自分と指、ピックのどこをどれくらい持ち、どれ位のハーモニックが出るのか。そういった細かなことは普段考えないけれど、それがプレイヤーの個性を創るんだ。
サッチもヴァイ先生と2人でブライアン・メイのギターを弾いたときの話をしていました。
ジョー・サトリアーニ:私たちは随分とがっかりしたのさ。なぜなら、私たちがあのギターを買えばブライアンの音が出せると思っていたから。でも実際にはこの指先の動きの何かによって、自分の個性を隠すことができないのさ。それらが表れてしまう。
ヴァイ先生のスタジオにエディが訪ねて来て、ヴァイ先生の機材で弾いたときにも、エディの音がしたという話も。
ヴァイ先生が自身のトーン探求について語った興味深い過去記事はこちら。
サッチが語ったトーンの決定要素のお話はこちら。