Stay Together

Green (@ribbon_bear) が毎週好きな音楽ネタを語ります! Since 2011

スティーブ・ヴァイ+Polyphia 「モノリス級の変化が起きている」

10月28日にリリースされる Polyphia のニューアルバム『Remember That You Will Die』に、シングル "Ego Death" で参加したヴァイ先生とPolyphia のギタリスト、ティムとスコットが2022年12月号の Guitar World 誌で対談しました。

 

雑誌の写真撮影と対談はヴァイ先生の自宅スタジオで行われており、先生が彼らを気に入っているのが良く分かります。10月8日(現地時間午後)にはツアー中のヴァイ先生と Polyphia メンバーの対談がインスタでライブ配信されました。更にその日の夜、ダラス公演の先生ショウ終盤にティムとスコットがゲスト登場して3人の共演がライブで実現しました。

彼らとヴァイ先生は今とても親しくなっているようで、微笑ましいです。

2022年12月号の Guitar World 誌の対談はとても長いのですが、その短い抜粋記事がWEB公開されていましたので、今週はそれを紹介します。

www.guitarworld.com

==================

Polyphia の新曲にギターソロで参加することについて

Steve Vai:特にこういったものには5分もかからないんだよ。彼らは私にこのビッグなロングセクションを送ってきて、「好きに弾いて」と言うんだ。それで考えたのだよ、ふむ、私は全く異なるプレイヤーだ。彼らの音楽はとてもスムースでシャープなエッジがある。キラキラしてクリーンだ。それに対し、私はディレイにまみれた歌うギターメロディの弾き手だ。彼らの音楽に適切でないものはやりたくない。これは特別な機会で、彼らのプレイはとても変わっている。彼らの曲を汚すようなものは返したくなかった。

曲を活かすものを返したかった。それでいい、と思ったんだ。ギタープレイの違い、それを示せばいい。それで弾き始めたとき、自分に言ったのさ、「お前がやる長いレガートを弾けばいい、それが良いコントラストを加えるだろう」と。上手くいったよ。

最初の編集バージョンを聴いたときに、オリジナル版から自分のパートがかなり編集されているのに驚いたことについて

SV:通常、私が人の曲に何か提供するときには、そのまま使われる。だが、彼らはとてもクリエイティブで操作編集が好きだ。いいことさ、だから私は「これが私のプレイだ。好きなようにしてくれ」と渡した。

全く構わなかった。別に神聖なものじゃない。私の送ったパートは彼らの創造的必要性によってカットされており、彼らに違うことはして欲しくない。でも初めて聴いたときは、(オリジナルから)とても違っていたんだ。「私のやったことが気に入らなかったのか!」と思ったよ。

でも考え直したのだ、「いや、これが彼らの仕事の仕方なんだ」とね。最初は「フィーチャリング・スティーブ・ヴァイ」と言うのに抵抗があった。大して何もしていない、と思ったからだ。これという貢献をしたとは思えなかった。もう一度聴いてみると「もちろんだ、バカバカしく、謙虚な類のものだ」と思った。

ティム・ヘンソンによると、ヴァイの貢献によってその曲の創造的方向性が形成されたとのこと

Tim Henson:俺たちが彼に送ったものは曲の前半で完成していた。後半はまだビートだけで未完成だった。彼のパートを受け取ると、彼のパートのバックアップが要るとわかった。パズルのピースを組み合わせるように、もしくは大理石の彫刻を彫っているように。

ティーブのパートを受け取るまで曲の構成がわかっていなかったんだ。そして気付いたんだよ、「そうか、これでいくぞ」って。

初めて Polyphia を聴いたとき

SV:誰かが既存の枠にとらわれないアプローチをしていることは明らかだった。彼らがやっていたのは、とても多くの異なった要素をミックスしていたんだ、クリーンなトーン、フィンガースタイル、インターバル(音程)・スキップ、ダイナミックス、ダイナミックス(強弱)の驚くべき深さ、ユニークで聴いたことのないシンコペーション「これはモノリス級の変化が起きている」と思ったよ。

(2022年12月号の Guitar World 誌では、両者のコラボの詳しい経緯や、その他楽しい対談エピソードが読めます)

==============

10月8日のインスタライブ配信

 

ヴァイ先生もティムもこの会話が楽しそうです。"Ego Death" の制作についての詳細や、後半ではネット上のヘイターへの対応など、ヴァイ先生の人生経験を踏まえたアドバイスが彼らに伝えられます。

「あなたと話す度に、前の10倍は賢くなれる」とティムが繰り返し言っているのも微笑ましいです。

 

10月8日のダラス公演

 

GW誌の対談では、Polyphia のライブが近くであれば、ヴァイ先生が自分のパートを弾きに行くと言っていましたが、まずはヴァイ先生のライブにティムとスコットのゲスト登場が実現しました。