新年あけましておめでとうございます。2023年最初のブログ更新は１週お休みして本日となりました。今年もよろしくおつきあい下さい。
新年早々に訃報です。
１月12日（現地時間11日）の早朝にショックな訃報が届きました。ジェフ・ベック（78歳）が細菌性髄膜炎に感染し昨日（現地10日）亡くなったという知らせです。
ジェフといえば、昨年にはジョニー・デップとコラボしたアルバムを発表し、昨年末までそのアルバムのツアーをして元気そうでしたから、誰もがこのニュースに衝撃を受けたと思います。
多くのギターヒーローたちはジェフに多大な影響を受けており、彼らがSNSにコメントを投稿していました。サッチ、ヴァイ先生、アンディのコメントを以下和訳と共に記録しておきます。
ギター界ではエディの訃報時と同様に大きな衝撃となりました。Guitar World 誌が来月くらいに特集号を出すかもしれませんね。
===========
ジェフ・ベックは天才で、見事な独創性の主だ。彼は驚異的なギタープレイヤーで、「あれは一体何なんだ？」と誰よりも思わせる人物だ。彼は非常に才能に溢れ、楽器演奏を革新し続けた。
彼が私のギタープレイ、ミュージシャンシップ、そして魂に与えたインパクトはとてつもない。ギター初心者の頃、彼のソロアルバムを掛けながらジャムしようと何時間も費やしたものだった。彼の楽器へのアプローチは非常に刺激的で、彼の普通でないアレンジや攻撃的なギタートーンに魅了された。彼は常に個性的なプレイヤーとして抜きんでていた。常に純粋なる「ジェフ・ベック」だったのだ。
彼のソロアルバムは全て革新的で、常に「時代の先」を行っていた。それにより、私や世界中多くのギタリストたちに道を開いたのだ。それらのアルバムは聴くのが楽しく、何度も何度も聴いたものだ。
私は幸運にも、何度かジェフと挨拶を交わす機会があった。オークランドのフォックス・シアターでの彼の公演を Chikenfoot 皆で観に行ったときの一度目と、二度目はオランダでの BosPop Festival に出演したときだ。その日はバックステージで一緒に楽しくジャムをした。
残念ながら、私は彼を良く知る程には親しくなれなかった。でも彼に私がどれ程彼のことを尊敬しているかが伝わっていると嬉しい。
これを書き終えたら、ジェフの "Where Were You" を何度か聴いて、このような美しい音楽を残してくれたことに感謝しよう。
彼の家族と親しい友人に心からのお悔やみを。ジェフよ、安らかに。
ギタープレイヤーの祀られたパンテオン神殿において、ジェフ・ベックは選ばれし１人だ。彼は多大なる美と光を我々の音楽世界に遺してくれた。もし彼が存在しなかったとしたら、現代ギター演奏の状況を想像するのは難しい。あらゆるものが来ては去るこの世界だが、彼の貢献によって我々が想像するギターの可能性は永遠に変革されたのだ。
匠よ、ありがとう。あなたは確かに成し遂げた。私たちは心から感謝している。
アンディ・ティモンズ
彼は上達し続けたんだ…"Shapes Of Things"（『Truth』収録68年）の後、ギタリストの（祀られる）ラッシュモア山に自分の場所をセメントで固めたのだから、立ち止まっても良かったのに。
『Emotion and Commotion』（2010年）はエモーショナルなギタープレイの頂点だ。ジェフに祝福を…僕は長いこと涙にくれるだろう。でも永遠に僕はあなたに刺激されたのです。
アンディがジェフのプレイについて熱く語っている過去記事はこちら。
===========
サッチが感情に溢れた長文を書いていますが、思い起こせばミック・ジャガーのバンドからジェフ・ベックが抜けて、その後のギタリスト探しでサッチに決まったのでしたよね。サッチはリッチー・ブラックモアとジェフ・ベックというロックギター史に残る名手の代役を務めたのでした。
関連の過去記事はこちら。
以前、サッチは「G3に誰を呼びたいか？」の質問に対して、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベックとエディ・ヴァンヘイレンの名前を挙げ、過去に実現しかけたこともあった、と答えています。実現しそうになった人物がエディのことだったのか、ジェフのことだったのかはわかりませんが、実現していたら凄いG3でしたね。エディもジェフも亡くなってしまったとは悲しすぎる。
関連の過去記事はこちら。
