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ジョー・サトリアーニ & スティーブ・ヴァイ From Surfing To Shockwave Part 3 of 3

少し間が空きましたが、引き続き ジョー・サトリアーニスティーブ・ヴァイの対談ビデオPart 3です。

サッチの独学ギター練習法やティーンだった2人の録音された音源など興味深いお話です。

 

 

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SV: それで君がギターを始めたのは何歳だったっけ?1970年の9月だったよね。

JS: それがギタリストになるぞ、と宣言した時で、それから数週間後にギターを手に入れたんだ。 Hagstrom 3 だよ。姉のマリオンがフォークギターを弾いていたから、ギターという楽器には触ったことがあった。ナイロン弦のギターで、家の中にあったから、手に取っていたんだ。それに夢中になれるとは思っていなかったよ。マリオンからギターコードのチャートをもらっていて、それには重要な17くらいのコードが書かれていた。

SV: 多分それを君に暗記しろって言われた気がするよ。(笑)

JS: 今でも役に立ってるだろう?(笑)

SV: 私が受けたレッスンでとてもクールだったことは、私が12歳で君が…

JS: 14歳か15歳?

SV: 君はまだそんな歳だったのに、オープンコードにしろ、バレーコードにしろ、実に美しくてリッチなコードヴォイシングだったことさ。そして君はTAB譜の書き方を教えてくれた。そういったことというのは、いったいどこで学んだんだい?ギターコードのチャートを独学してできることじゃないよね?

JS: 恐らくメル・ベイのコードチャートを学んでから最初の上達の鍵になったのは、ミッキー・ベイカーのギター教本だね。当時はミッキー・ベイカーが誰なのかも知らなかった。表紙の写真ではとてもカッコイイ人に見えたよ。ああいう大きなギター(ジャズ奏者が弾いていた大きなホロウボディ)を好きにはなれなかったけど、コードパターンとヴォイシングはとても変わっていたんだ。

私の手には(押さえるのが)難しくて、これは練習しなくては、と思ったのさ。実際にずっとビッグでリッチなサウンドだったよ。それから、ジョー・パスのギターコード」という本に取り掛かった。素晴らしいジャズ・プレイヤーの彼はミッキー・ベイカーとは真逆の視点からギターコードを解説したんだ。

コードの名前やコードを弾くにはこの指を指板のどこに置いて弦を押さえるのかということを書くのではなくて、ジョーの本では3ページを使ってメジャーコードを載せていた。50コードくらいあって、あらゆる可能なメジャーモードを載せていたけれど、コード名は書いていなかった。

その本ではまずフォームを覚えて弾き、耳で聴いてそれが使えるかどうかを判断するというものだった。彼はジャズの即興という視点から考えていて、ロックのリフという視点じゃないし、ミッキー・ベイカーのようなファンキーでポップな視点じゃないのさ。

その2冊を学んでも、私はロックン・ロール少年だったけどね。そこで私は、「よし、これは自分より年上の世代のギタープレイ情報だけど、そこにはとてもクールな要素がある。この2つを取り入れて、私の世代が聴きたくなるように活用することはできないか?」と思ったのさ。

SV: なるほど。私は今もあの頃君から教わったコードを使っているよ。

JS: あれは素晴らしいコードだろう?

SV: 本当に、リッチで美しい。

JS: ああ、ギターで弾くと最高のサウンドだ。

SV: 子供の頃、君がメジャー、トライアド、マイナーなんかのコードを弾いてくれたよね、そして突然、Bb(6,9,#11)を弾いて、「うわ~!」って感じだったよ。太陽がちょうど顔を出したようだった。

JS: ああ、凄くリッチだ。

SV: 私はジョーというギター教師がいて本当に幸運だったんだ。3年間、毎週レッスンを受けて基礎を全て学んだ。その中で最も驚き、その後私が最も大きな影響を受けたのは、君がギターを弾くときにはどんなときでも、“音楽”が聞こえたことだ。何かのスケール練習でも、君の指の動きを見ると、まるで何か詩のようだと感じた。私は真似しいだったから、とても影響を受けたよ。

JS: 君はそんなことなかった、優秀な生徒だったよ。録音しておけば良かった。ジョン・ルイニー(現場のカメラマン)に私たちのレッスンを録画しておいてもらうべきだったよ!君はまだ生まれてないだろうけど。(笑)

SV: 私は録音を持っているよ!(得意気)

JS: 本当に?

SV: 「1年半の記録」って題さ。君のツートラックで録ったやつさ。

JS: ああ、あれか!?

SV: 今ここで弾いてもいいよ、どんなだったか覚えているから。君があのテープを送ってくれたんだ。

JS: 何だっけ?SONYのツートラック・テープレコーダーだったかな?

SV: それ。SONYのツートラック!

(対談シリーズ終了。画面最後には 「Part 4に続く」とありますがPart 4は公開されていません。)

 

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最後にSONYのツートラックで2人が盛り上がっていますので、少し補足します。

サッチの自伝によると、サッチは高校生の頃、SONY製2トラック・リールのテープレコーダーを持っていて、2人のレッスン時に即興プレイしたものを録音していたそうです。その音源が今もヴァイ先生の戸棚の中に保管されているということ!これはいつか Jewel box に追加のCDが加わるのでは?とても楽しみです。